オリジナルジグ


 オフショアジギングをやっている中で、まず一番悩むのはジグの種類とカラーの選定です。各社多様のジグラインナップに翻弄され、シャクリアクションの試行錯誤も輪をかけて、無限の組み合わせが出来てしまいます。それでも買い漁って何度か経験を積むうちに好みのジグが絞れてきますが、それまでは買ってはみたものの結局一本もゲット出来ずにお蔵入りしたジグの何と多い事でしょう。更に加えるなら、ジグは消耗品です。根掛かり、ラインブレイクでロストするのはもちろん、生き残ったとしても魚が咥えたり、海底にぶつけたり、フックに擦れて塗装が剥がれてきます。一回の釣行で2−3個補充することなど日常茶飯時でしょう。

 そんな中でオリジナルジグの構想が生まれてきました。最初の発想は市販ジグを眺めているうち、この単純な形状なら、自分でも出来るかもしれないと思ったことがきっかけでした。その次には市販品を補填するシグが欲しかったのと、最終的にはコスト意識が芽生えたからです。尚ジグ制作には相互リンク先の「集まれ!釣り仲間」のコンテンツを参考にさせていただきました。非常に詳しく解説してあり、初めてであるもかかわらず失敗無しに作り上げる事が出来ました。

a.コンセプト: 自分好みのジグアクションとカラーリングを作り上げる。

1.ペーパーナイフ(初期型 生産終了)

 自作ジグ第1号です。このジグ基本発想は、市販品のジグを補填する物でした。魚のシルエットを元に、遅いスピードでもアクションする工夫をまんべんなく付けてみました。バルサ材を削って型を作り、左右非対称・センターウエイトにしてあります。重量は約140gです。テストでは予想以上に良く動き、早巻きでは風車の様にスパイラルし、ショートピッチでは横を向いて一瞬ステイします。デメリットは予想していた事ですが、フォーリングが遅く、巻き上げが重く、あまりにも動き過ぎることです。テスト時に魚が追ってきましたが、未だ実績は有りません。写真上の初期型のカラーリングはスゴー氏の手で施されました。

2.ペーパーナイフ(最終型 生産終了)

 写真下のジグです。フォーリングの問題を解決する為、下部をスリムにしました。重心はやや後方で、約110gです。結果、フォーリングと引き重りは普通並になりました。とはいえ暴れ過ぎるアクションは引き継いでいて、メインとならないにしても、持っていて損はないジグです。未だ実戦経験が少ないので実績がなく評価は定まりませんが、外房で正体不明の大物ヒットがあり、シャクリ方法等今後の研究次第では大化けするかもしれません。

3.BMジグ (生産終了)

 私のジギングフィールドである鹿島において、メインで使うべく開発したジグです。鹿島ジギングでの実績ジグは、シーフラワー、ブランカ、ラ・フェスタ等のスタンダード形状が一番強いのです。それは何より、スロージャークからジャカジャカ巻きまで刻々と変化するヒットパターンにおいて、全てに対応した動きが得られるからだと思います。とすれば求められる形状は左右対称、やや後方重心、魚らしいリーフ型シルエットではないかと考えました。

 残念ながら私の技術では左右対称の型を作り出せないので、市販ジグを元に型を起こしました。つまりBMジグとは(Blanca Modified and Made by Mako)のことです。ブランカ100gをベースにしたのですが、動きはいいものの、暴れてテーリングしやすい癖と、アクションと代償に引き重りがする基本特性をどうにかしたいと考えました。そこで手を加えた所は「前衛投影面積の減少」させつつ、サイドシルエットを崩さない手法を取りました。具体的には頭部を平たくスリム化し、中央部のサイドエッジを落としました。こうしてモデファイしたブランカを使ったテストでは、引き重りが減少し、テーリングが少なくなり、且つスパイラルアクションが加わりました。これをベースにして量産したジグに、考えられるヒットカラーパターンを施しました。重さは110g前後です。写真は初期型から塗装方法を変えたカラーパターンです。

釣果 イナダ 無数 カンパチ 無数 ヒラマサ(^o^) x1

4.SMジグ (生産終了)

 BMジグが通常事メインであれば、SMジグは水深が深く、または潮が早い中において、より重いジグを使い、早くジグを着底したい場面を想定しました。このような日にはSMジグがメインとなるのです。これも市販ジグを元に型を起こしました。つまりSMジグとは(Shamo-jig Moified and Made by Mako)のことです。実はこのシャモジグ、買ってみたものの引き重りがするし、釣れない内にあのシャモジ形状が信じられなくなってお蔵入りしたジグでした。ところがBMジグより重いジグの構想を練っていた際、あのシャモジ形状を変えれば使えるかもしれないと思い立ったのです。基本的には「前衛投影面積」の減少ですが、SMジグと逆にサイドシルエットを大幅に変え、頭部を絞り込みました。すると細身ながらゆるやかに湾曲し、角がなくなめらかでありつつも、強い後方重心のジグが出来上がりました。重さも140g弱となり、想定していた場面で使うにほぼ期待どおりのジグです。ジグの動きも予想出来ないままいきなり実戦投入となりましたが、基本的にフォーリングは早くて引き重りもしませんが、アクションはテイルを振るタイプで、振幅が大きくなるに比例して重くなります。早巻きでは若干シャモジグの特性を引き継いでいるのかもしれません。写真は初期型から形状を若干スリムにしたVer2です。

釣果 イナダ 無数 ワラサ(^_^) x1

5.マコジグ 生産終了

 BMジグ・SMジグで検証したノウハウを元に、全くのオリジナルを造りました。コンセプトはワラサ・ブリ・ヒラマサ用で、水深または潮のキツイ場所でもフォーリングが早く、引き重りを低減しつつしっかりアクションする形状です。特徴はやや後方重心でありながら、シルエットはベイトらしく頭部が大きく見えるようにした事です。

釣果 ゼロ (*_*;)

6. マコジグTJ 生産中止

 オリジナルジグの2002年新作です。実は上のマコジグのバルサ型を使って、パテを盛って削って磨いてこの形状ができました。どことなく面影が残っています。最近では雑誌でもジグの動きの考察や、様々なメソッドが公開されるようになり、私もシャクリパターンの引きだしが増えてきたので、改めてジグの形状を徹底的に煮詰めました。課題はスタンダード形状並の使い勝手と、ジャーキング中の間に揺らぎを演出し、青物のバイトを誘発することにあります。センターウェイトで、ゆっくりとした巻き上げでもしっかりと泳ぎ、早巻きでも引き重りがしません。使い手の技術により応用の幅が広がりますので、このジグはTJ(テクニカルジャーク)と名付けました。ウエイトは130g弱です。ホログラムは左側にアルミシート、右側にクラッシュレーザーシートを貼りました。どちらかのキラメキで捕食スイッチが入るかも、と期待しています。

釣果 ワカシ イナダ ハガツオ カンパチ ヒラマサ(^o^) X5

7. マコジグSJ (プロト生産のみ)

 オリジナルジグの派生型です。SJ(スピードジャーク)タイプです。徹底的に引き重りを低減させると、このようなスリムロングジグ形状で、後ろ半分がエッジの立った菱形形状になりました。現在の私の鋳込み技術では不良発生比率が非常に高く、これが限界(*_*;)。これでもただ巻きでアクションします(笑)。ジャークスライド幅が広く、センターウェイトで揺らぎが発生します。ホログラムは左側がアルミシート、右側がクラッシュレーザーとウロコ模様の複合にしてあります。重量は120g。実はこれはプロトタイプで、本命は200g近いヘビージグです。型は出来ているので、これでテストしてから本格的に製作に入る予定です。

釣果 ヒラマサ(^o^) X1

8.マコジグロング

 マコジグSJでテストした後、外房春のヒラマサにはロングジグがいい!ということで、スプリンターズカップに間に合わせる為に急遽製作を進めました。既に出来ていた型をより水流抵抗を減らすべく見直しました。センターウエイトで全長19センチ、重量は170-180gです。実際にシャクってみると、抵抗を感じず、定速で勢いがつくと、形状と自重が均衡して抵抗が消えてしまいます。かといって動かないわけではなく、ローリング主体で、ロッドの動きに対してジャークスライドが発生します。そしてセンターウエイトの特徴として、大きくジャークするとゆらぎが発生します。しかし細かいジャーク位では、ジグ自身が自走してしまうので、何ともタイミングのずれた印象がします。どのジグでもそうですが、そのジグごとの特徴を掴んで操作を心掛ける必要があると思います。
肝心の結果ですが、スプリンターズカップ期間中にヒラマサを6本ゲットすることが出来ました。その内このマコジグロングで5本です。投入早々から素晴らしい結果を残せて、一躍マコジグの中で最も成功したジグとなりました。

結果 イナダ ワラサ(^_^) x2 ヒラマサ(^o^) x5

9. マコジグロング130

 マコジグロングの成功に気を良くして、そのダウンサイズ版を製作しました。全長17センチ、重量は120-130gです。画像のいちばん上は、いままでのマコジグロング。2番目からがマコジグロング130です。さて、気になるジグアクションは、まだ出来立てでテストしていません(笑)。
そして今回の製作からエアブラシを導入したことで、塗装方法に変更を加えました。それと、今まで最終コーティングでアクセルのウレタンコートを使用していたのですが、地元で在庫している物が無くなったのを機に、水性のウレタンクリアーを使用してみました。水性なので取り扱いが難しくなく、変な失敗もありません。(夏場に油性ウレタンで大変な目に遭いました。(T_T)
画像の様に仕上がりも綺麗です。ただし、水性故に被膜の耐久性が気になります。これらはテストしていく内に、コーティング回数などを増やしてクリアしていく予定です。

釣果 イナダ ショッコ ワラサ(^_^) x1 ヒラマサ(^o^) x1

10.マコジグTJ170

 オリジナルジグの2003年新型です。マコジグTJは狙いは、ほぼ狙いどおりジグアクションに汎用性が高く、色々な魚種に対してアピールしています。ただしサイズが1種類しかなく、ロングサイズの必要性を感じました。造形デザインコンセプトはTJと共通で、シルエットをややシャープな印象にしました。長さに対して大幅な重量増を避けるため、厚みはスタンダートより薄くしてあります。こうして出来た物は、長さ20センチ、重さ170gのセンターウエイトジグとなりました。マコジグロングシリーズが限定的使用法に特化しているに対して、TJシリーズはハイスピードもスローも、良くアピールすると思います。

釣果 ヒラマサ(^o^) x1

11.マコジグTJ140

 オリジナルジグの2003年最新型です。
マコジグTJとTJ170の中間サイズを埋めるべく開発されました。外房では140gサイズが最も汎用的であるとの、某凄腕アングラーのリクエストにより、急遽開発されたものです。全長17センチで、TJ170のシェィプを継承し、引き重りと動きのバランスを最適化させています。センターウェイト且つ、ウォブリング主体の動きは操作がイメージし易く、汎用性に最も優れていると自負しています。
余談ですが、マコジグにはアクション中、またはジャーク直後に揺らぎや不測の動きが入る様に、一部バランスをわざと崩している部位があります。それが魚の捕食スイッチを入れるキッカケにもなると考えているからです。
完成後の初テストでヒラマサ3ヒット2ゲットという成績をたたき出し、マコジグシリーズのポープとして期待されています。

釣果 カンパチ x1 ヒラマサ(^o^) x6

12.マコジグTJ100

 オリジナルジグの2003年新型です。100gはロングキャストでの広範囲サーチや、軽さ故にジャークアクションで無理が効くので、潮が効いていない時やベイトが小さい時には、是非試したいサイズです。これもマコジグシリーズ最小サイズながら、サイドに微妙なふくらみを持たせて、センターウェイトを実現しています。実はマコジグTJの原型を削って作っています。(笑)重心はセンターといいながら、中心点より腹側にシフトさせたので、ウォブリングとローリングが微妙にブレンドされたアクションを実現させました。もちろんテンションが抜けた時の揺らぎフォールも健在ですので、アングラーの技量次第で様々な演出が可能です。
このジグにより、市販ジグをモデファイして作ったBM・SMジグはその役目を終え、今後私が使用するジグは型から全て自分で製作したオリジナルジグのみとなりました。

釣果 ワカシ サバ無数 タチウオ多数 

13.マコジグスリム

 2001年のカツオシーズンに、鹿島地区で一つのジグが船宿推奨として出回りました。簡単に言うと棒状で、アクションよりもシルエットを小さく見せ、カツオに警戒心を起こさせずに、ホログラムのきらめきで食わせるジグだと思います。名前は「カツオキラー」。ただアイが小さくてワイヤーも細く、塗装の出来も良くなかったので、このコンセプトだけを頂きました。シルエットの小ささに加え、ジャークで首を振るようにしてあります。言うなれば、「ジグ+ペンシル」の複合型です。上3つは初期型の60gで、既にカツオとシイラゲットの実績があります。ただジギングロッドでは良かったのですが、通常ではジグが重すぎてアクションが付けづらい面がありました。そこでシーズン後、下の2002年バージョンを作りました。こちらは元祖カツオキラーの呼び名も高い「ジャークスライダー」のコンセプトも取り入れています。シイラロッドでもアクションが付けられるように50gに軽量化し、早引きでウォブリングアクションが出るように側面形状に変化を入れています。

現在釣果 大サバ カツオ シイラ

14.テンテンジグヘッド

 今現在、横スライドアクションするジグは2種類発売されています。2001年に試してみる機会があったのですが、どうもしっくりいきません。ヒラメ用ジグとして本命視されているんですけどね。現在有効な方法として考えられているものは、ジグで横方向にスライドし、ワームで細かなウォブリングアクションを入れるというものでした。実際にスライドジグをトレーラーとしてワームを引っ張る方法で、スペシャリストな方々が実績を出しています。そこでマコ的にはスライドジグとワームをジョイントさせて、本体に食わせられないものかと考えたのですが、生憎周りには90gが売っていませんでした。ならば自作です。横スライドの構造原理から考察しました。伝統的日本漁具に、「マスナタ」と「テンテン」というものがあって、非常に参考になりました。結果テンテンの形状を参考にして作りました。フックの部分にエコギアパワーシャッドを付け、シャクルと横方向にスライドしつつ、パワーシャッドの尾がウォブリングします。重さは140gです。スイムテストが終了したばかりで、塗装も出来立てホヤホヤ(笑)。実戦投入してある程度感触を掴んでから、量産していく予定です。