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第15話『カネゴンの繭』より
コイン怪獣 カネゴン
KANEGON
出身:東京郊外
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■ウルトラQ 第15話「カネゴンの繭」
或る日、子供達の交換バザーで振ると「おカネ」の音がする繭細工を入手した少年は、お金を貯めるだけが生き甲斐と云うその名も「加根田金男(カネダカネオ)」。あまりの金への執着振りに金男の父(浜田寅彦氏)は説教を始めるが、「今の世の中、親よりカネの方が大事だからナ」と聞く耳を持たない金男。「そんなバチ当たりなコトを言っていると、お金の亡者カネゴンになってしまうわよ」と母ちゃん(野村昭子氏)。金男の「カネゴンって何だよ?」に「人の落とした金を黙って拾ったりしているとなっちまうモンだ。カネゴンってのは、頭は金入れ、体は火星人、目はお金の方を向いて頭からピョコーンと飛び出して、口は財布のジッパー、体は銅貨みたいに赤光りして、シッポはゴジラみたいにギザがついているんだ」と子供相手に力説する父ちゃんを横目に「ソイツは頼りになりそうな動物だな、父ちゃん」と自分の部屋へと戻る金男。部屋では昼間ゲットした繭が巨大化、さっそく繭に手をツッ込んでみると貨幣が増えているではないか。歓喜する金男は繭の奥を覗き込んでいるうちに中へと吸い込まれてしまう。翌朝、突然の怪獣出現に腰を抜かさんばかりに驚く両親を見て、金男は自分がカネゴンになってしまったことを知る。やがて家を飛び出した金男は友人アキラに人間に戻してくれと頼み込む、今日日整形手術で鼻を高くするにいも何千円…タダではイヤだと云うアキラは150円のギャラで引き受ける(現在なら幾らぐらいになるのかな?)。カネゴンの胸についているレジスターカウンターが回るのが楽しくて小銭を食わせては喜んでいた子供達、カウンターが「¥00000」を指すと餓死するからと友達の小遣い、お使いの金と有り金を完食してしまうカネゴン。困り果てた子供達は怪し気な「おたすけ教」祈祷師の神女に伺いをたてた結果、いつも金男達を遊び場から追い立てるヒゲオヤヂこと中松工事現場監督(渡辺文雄氏)が逆立ちした時、その願いが叶えられると云った胡散臭いモノであった。土管の中で会議を開く子供達…万策尽き、お金も尽き果てた…コレ以上は無理…カネゴンをサーカスに売ろう…でも友達だぜ…昔はナ…大学の研究所はどうだい?…でも解剖されちゃうぞ…。そんなやりとりを聞き逃げ出すカネゴン。友達らは何とか金男を元の姿に戻そうと努めるが、万策尽き、お金も尽き果てようとしていた。「おカネ」の臭いに誘われたのか城南銀行前に現れたカネゴンに、驚いて手提げ金庫を落とす行員。小銭をムサボリ食うカネゴンに街中は大騒ぎ。警官に捕まる寸前に子供達が助け出す。地道に芸を仕込み、投げ銭をエサ代にしようと曲芸の練習をする子供達。当のカネゴンは空腹で力も根気も続かないない…。そこへまたまた現れるブルドーザーに乗ったヒゲオヤヂと助手(二瓶正也)に一旦逃げ出す子供達…しかし逆ギレした子供達はヒゲオヤヂ達に挑んでいく。やがてアキラ達の策略にかかり、ヒゲオヤヂのブルドーザーは崖から転落、崖中腹で引っ掛かったヒゲオヤヂは「逆立ち」の形となる。その瞬間、ロケットよろしく火柱をあげ空に舞い上がるカネゴン、そして落下傘が分離する。落下傘が着地した地点へと向かう子供達、落下傘の下からは元の姿に戻った金男が現れた。喜び勇んで帰宅した金男はとんでもない光景が待っていたのであった。
■頭は金入れ、体は火星人、目はおカネの方を向いて頭からピョコ〜ンと飛び出して…
そのマスコット的キャラ故にストーリーは知らなくとも「カネゴン」は知ってると云う人は多いコトだろう。お馴染みの「ウルトラQ」メインテーマをはじめ既存のBGMは使用せず、本作の性格に合わせ「カネゴンの繭(カネゴンM-272)」が用意された。またこの作品のみシリーズ中、唯一万城目らレギュラー陣が出ていなければ、ナレーションもないと云う異例の作品となっている。ドラマはテンポ良く突然カネゴンになってしまった金男少年の「悲壮」「戸惑い」と平行して、金男を中心とする周囲の人々の対応の変化を描いていく。神津かんな(中村メイ子の娘…若い方はわかんないかな?)似の少年が「加根田金男」クン…あまりのベタさに是非とも両親の名前も知りたいものである。亀の甲羅を冠にし、子分らしき子供に日傘を傾けさせてる辺り、ガキ大将的な存在なようだ。また仲間の落とした小銭を踏み付け取り上げているところ、かなりの暴君振りが見てとれる。子供達の交換バザー…ガラクタばかりだが、こと男の子はガラクタほど「お宝」になってたような気が…かく云うMJ-12も怪し気なモノを引き出しにコレクションしていた…らしい。そのバザー会場をブルドーザーで踏む荒らしていくヒゲオヤヂとその助手…異常なまでに子供を虐待?しては歓喜するアブナイ奴ら。金男が落とした「振ると小銭の音のする繭」は無惨にもキャタピラの下敷きになりながらも無事であった。その夜、宿題を終え自室に戻ろうとする金男を呼び止め金銭にあまりにも執着する倅に説教する父ちゃん。浜田寅彦氏と野村昭子氏の両親と云う設定もコアやねぇ。「親よりカネの方が大事」と宣う小学生…昨今のドラマならココで父と子の暴力沙汰へと発展しそうなところだが、そこは子供向け番組「そんなバチ当たりなコトを言っていると、お金の亡者カネゴンになってしまうわよ」そして父ちゃんがカネゴンの容姿を口からデマカセで続ける。どうやらこの一家は平和な家庭のようだ。自室に戻った金男は昼間の繭が2m程に巨大化しているのを目の当たりにする。普通なら気味悪がるところだが…、さっそく手を突っ込んで増えている小銭を確認しウハウハモード…この小学生タダ者ではない。繭の奥にある小銭を取ろうと身を乗り出し繭の中へ入り込んでしまう金男、繭は金男を包み込む…シュールなモビールの意味が未だに不明なのだが、翌朝繭の中からカネゴンと化した金男が誕生?登場?する。昨夜金男の意識の中に父ちゃんから刷り込まれたカネゴンの特徴を繭が実体化したようだ。ただ…金男は「体」である「火星人」に対するイメージが掴めなかったのか、岩肌のようなになっている。寝惚けながら洗面所に向かう金男は父ちゃんとスレ違う…慌てふためく父ちゃん、息子の変わり果てた姿に仰天する母ちゃ(野村昭子さん、芸風変わってないよね)。親ではなくツレのアキラに救いを求める金男…アキラはカネゴンになった金男を見てもまったく動じない。目からボロボロ泪を零しながら哀願するカネゴンに、元の姿に戻す協力をしてもイイがタダではイヤだと云うこれまたシッカリ者の小学生。アキラの提示額200円を150円に値切る金男…交渉は成立したようだ。取りあえずカネゴンの唯一の食料である「カネ」を集めるべく金策に走る友達ら。とは云え所詮子供レベルの資金繰りには限界が…。子供達は怪しい「おたすけ教」に縋る。祈祷師の神女のご託宣によると、あのヒゲオヤヂが逆立ちすれば願いが叶うと云う。子供等はそのご託宣をインチキと断定、カネゴンをサーカスや大学の研究所へ売り飛ばそうと言い出す始末。最初は金男を友達として救ってやろうとしていた仲間達だったが、とうとう「やっかいモノ」へと降格してしまったようだ、子供は何と残酷で気紛れな生き物なんだろう。そのやりとりと空腹に耐えかねた金男は街中へとやってくる。城南銀行の前で手提げ金庫を持った女子行員は突然の怪物の登場に金庫を放り出し逃げ出した…夢中で小銭を広い食いする金男…街は警官がやってくるほどの大騒ぎに。子供達は慌ててカネゴンを救い出す。「エサ代を稼げばイイんだ!カネゴンに芸を仕込めばイイんだ!見世物にすればイイんだ!」とカネゴンに玉乗りを仕込む子供達。…「エサ代」と云ってる時点で既に元友達はおろか、人間として扱われていない…アキラなんざムチまで振り回してからに…。そこへヒゲオヤヂのブルはやってくる。子供達は一旦逃げようとするが、遂にアキラが逆ギレ…ヒゲオヤヂへの報復手立てを打ち合わせする子供達。と云ってもブルドーザーにガラクタの付いたロープを引っ掛ける程度の可愛気のある報復である。ところがカネゴンの登場に慌てふためく虐待オヤヂ達。二瓶は穴にハマり込み、ヒゲオヤヂはブルドーザーの操作を誤り崖から転落…アレは特撮ではなく本当にブルを落としているよね。マンガのように崖の中腹に逆さに引っ掛かっているヒゲオヤヂ…「ヒゲオヤヂが逆立ちすれば…」と云うアノご託宣が現実のコトとなった…カネゴンはロケットのように火柱を出しながら上空へと…凄い展開だ。カネゴンの体と金男の心が分離するかのごとく、落下傘が分離する。落下傘の着地点に走りよる子供達…落下傘の下から出てきたのは、紛れもなくアノ笑うと歯ぐき全開の金男だった。大喜びする子供達、喜びの体で自宅へと戻ってきた金男。しかし、彼の目に飛び込んできたのは、黙って他人の落としたお金をネコババした両親が変身した2体のカネゴンであった…。このオチはこの親にして、この子あり…っちゅうコトなんだろうか?
イラストの方はカネゴンに変体してしまい途方に暮れる金男の図です。本エピソードでヒゲオヤヂを演じられていました渡辺文雄さんが去る8月4日に亡くなられました。ウルトラセブンでは「円盤が来た」で個性的なポンコツ屋の「源さん」を演じられていました。連想ゲームや食いしん坊万歳などでもお馴染みの方でしたっけね。心よりご冥福をお祈り致します。(2004.8.10)
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