第19回 ルツガー・グナルソン(02/09/26)

 ルツガー・グナルソン。おそらくアバ・ファンでも、ぼくのようにベースをプレイしている人間以外、この名前に興味を示す人間はそうはいないだろう。もちろん彼はアバを支え続けた名ベーシスト兼アレンジャーである。

 皆さんはアバの曲の中でベースの超難曲があるのを御存じだろうか?それは「ジ・アルバム」に最後に収録されている「アイム・ア・マリオネット」だ。この曲は冒頭から彼の超早弾きプレイが聴ける。それもこのパターンを指弾きで永遠と弾き続けているのには驚かされる。このスピードで弾き続けられるベーシストは、プロといえどもそうざらにはいない。僕など、2、3回のリピートでギブ・アップだ。また技巧的なものに限らず、彼のベースの特徴はその歌心溢れたベースラインだろう。アバ後期の名曲「ワン・オブ・アス」は、ベースが大きめに録音されているので、彼のベース・プレイの表情が手にとるように分る。ベースという楽器は低音楽器の為、あまり目立つ存在ではないが、実は曲のサウンドを左右させる重要な役割を持っているのだ。以前、アバの曲は最も原始的な3コード進行を多用しているということを書いたが、それにもかかわらず、彼等のサウンドが普通のアーティストに比べ、クラシック音楽のような格調高い品のよさを備えているのは、実はこのベース・ラインの活躍によるところが大きいのだ。なかなかこれを説明していると日が暮れてしまうが、彼がアバの音楽を誇り高いものに演出していた名脇役者であったことは、間違いのない事実なのだ。


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