◎第4回 長調の魔術師(01/12/22)

 一般的に哀愁的な音楽を表現する時には、短調の曲にするというのが大筋の考えである。フランシス・レイの「白い恋人達」や、ニーノ・ロータの「ゴッド・ファザー愛のテーマ」などのメロディはその典型だろう。さて、僕たちが愛してやまないアバ・ソングであるが、その曲調も独特の哀愁感に溢れた曲が多い。「ザ・ウイナー・テイクス・イット・オール」、「チキチータ」、「フェルナンド」、「ザッツ・ミー」などは有名だが、おや、と思うのは楽譜を見ての話である。これらは全て長調でできているのだ。明るく楽しい表現に使われると思われている長調が、なんとも感傷的で切ない世界を作り出している。生意気なことをいうかもしれないが、実はこの長調での表現力の深さがアバの魅力であり、個性なのではないだろうか。もし、これらの曲が短調によって表現されていたなら、アバのイメージは180度違うものになっていただろう。短調の曲はともすれば暗く、絶望感をともなうが、アバの曲には絶えず清潔感と希望の光が輝いている。とはいいながら、その辺のアーティストがこのような曲を作っても、殆どがくさいメロディに終わってしまうというのが現実なのだ。

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