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海岸動物拾い歩き記 97




伊良湖岬西ノ浜のスナメリの背骨

2012・1・4
田中利雄

 15年ぐらい前に、愛知県の東南部にある渥美半島の先端近くの伊勢・三河湾に面した西ノ浜で、スナメリの死体を見つけました。スコップで穴を掘り、埋没しておきました。3ヵ月ほど経ってから、骨を掘り出して、持ち帰りました。

 伊勢・三河湾にはスナメリが多く生息し、時々、死体が浜辺に打ち上がるようです。「南知多ビーチランド」という水族館が主として三河湾に2007年に打ち上がったイルカ類33頭について、HPで報告していますが、そのうちの31頭はスナメリで、ほかにスジイルカとカマイルカが1頭ずつであったという。


写真1

 哺乳動物の背骨はどの種類でも、頭部から順に、頚椎7個、胸椎12個、腰椎5個と数がほぼ一定です。イルカ類では、それらに続いて仙骨と尾骨が多くあります。

 写真1には、左から頚椎、胸椎、腰椎、仙骨(これにはV字形骨が下に着いています)を示しました。泳ぐときに、尻尾を上下に動かして推進力を出すため、腰骨と仙骨に着いている筋肉が大きく、その筋肉を付着させるための逆T字形の骨の上と横の出っぱりが大きいのです。

 ところが、尾骨が1つも見つかりませんでした。小さいので、見落としたのかもしれません。それとも、船のスクリュウなどによって、切断されてしまっていて、初めから無かったのかもしれません。イルカ類の打ち上げ(ストランディング)では、尾部周辺に傷のあるものが多いと聞いたことがありますので。


写真2

 その尾骨が、今回、昼食のために寄った民宿・田原屋の大将から、「これ、西ノ浜で拾ったよ」と言って貰ってきたのが、写真2です。潮に洗われて真っ白でした。一番左端の骨は、少し磨耗しているようです。右端は、まだ数個の骨があったのでしょうが失われていました。

 「綺麗だわねえ」と言って、家内は手にとってクルクル回して、眺めています。


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