ないものは作ろう その1

 

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 今回、テンション高いです。くたびれたらサクサクと次へ進んでくださいね。

こんなものを↓作りました、というお話です。

 

 

 そもそもは……FatsBerryに髪を切りに行ったことから始まったのかもしれない。
 人込みは避けたいので12月に入ったら滅多に多摩川を越えることが無いのがここ数年の常。でも今年は半過ぎに、憧れだったFatsBerryへ行って髪をバッサリ切り落とすことになり、その帰り久々に渋谷で寄った本屋さんで出会ってしまった本、それが、『暗黒館〜』の挿絵を描いている喜国雅彦さんの『本棚探偵の冒険』。そういう本が出ているのは知っていたのだけれども、横浜では見つけられなかったので、お目にかかれた喜びから迷うことなくレジへ。

 それから仕事が忙しかったこともあったし、とりあえず「持っている」こと自体が嬉しい、という感じでもある本だったので、実際に読み終わったのはクリスマスが過ぎた頃。

 面白い。とにかく面白い。古本業界のことなど何も知らないが、それでも面白い。
 我孫子さんの家に「本棚の整理に行く」という話が特に面白い。
 私も常々、この本たちを何とかせにゃならん、とは思っていた。「とりあえずは五十音順に区分けをすることから始めようとしていた矢先、この本を読むことで”出版社別に並べる”という選択肢が出てきて迷って困ってる」、と裏ページに書いたら「いっそのこと好きな順に並べたら?この本は366番目に好きな本、みたいに」という案まで出てきて、「あぁ、基本方針が決まらない。決まらないから整理できない♪」。

 話は少し逸れますが、GLAYのHISASHIくんはよく言ってた。「無いものは作れ!気に入ったデザインのTシャツがないと嘆く前に自分で作れ」と。
 オフィシャル的に出てくグッズは、「オフィシャルもの」という付加価値はあるものの、本当にファンの欲しいものとは実は少し違う。かといって、ライブ会場の周りで売っている「買っちゃいけない系グッズ」は、アイテムとしては魅力だけれども所詮はファンではない人間が作っているので、写真選定に愛が感じられない。
 どうするか。
 そうだ、作れ。
 ということで、アイロンプリントが出来るプリンタがファンの間では大流行。Tシャツもプリクラもポストカードも何もかもを、自分でスキャンしたお気に入り画像で作りまくり。「パジャマ」になることが分かっていても、それでも1枚だけ作ったTシャツ。TDKのポスターの……ってホントに無駄に長くなるのでこの辺で割愛するけれども。
 とにかく、作った。

 『本棚探偵〜』で、喜国さんは「ないなら作れ」と、「本棚」「」そして「豆本」を作ってた。読んでいてそれはそれは楽しいエッセイだった。そこで「あぁ、面白かった」と終われればよかったのだが。

 作れ、作れ、作れ……と、頭の中にはこの言葉がこだまする。

 やめとけ、アンタはクリエーターじゃないだろ。絵も描けないだろ。だいたいこのクソ忙しい時に。

 ザクザク。
 30分後に、「殺人鬼ごっこ」の餌食になった「IN★POCKET」の2001年4月号。

 溢れかえる本棚。その一角をガシっと占め、尚且つとどまるところを知らない増え方をしている「IN★POCKET」。まだ暫くは増え続ける。しかも保存しておきたいのはその中のほんの0.8割程度。かといって、バラバラに解体してしまうと、部屋の散らかり具合を鑑みるに、一月に一度は捜索願いを出さねばならなくなることは必至。
 この量だと恐らくNOVELSは上下巻で出ることだろう。ならいっそのこと、上巻だけでも出してくれればいいのに。

 …そうだ、作ればいいんだ。
 『暗黒館の殺人』(上)〜IN★POCKET Version〜

 何故、その号を選んだのかは分かる人だけ分かってくれれば良し。とりあえず、どんな造りになっているのかを研究。どのように解体するのがBESTなのかを考察。
 とにかくグイッと表紙と裏表紙がくっつくほどに曲げて折り目を付け、折り目に沿ってカッターを慎重に差し込めばOK。ところでこの、ミルキーのような糊はどこで売ってるんだろう。というより、そもそもどうやって造られてるんだ?本って。

 「あ、もしもしー。あのさぁ。本を綴じるときの糊ってどこに売ってるのー?」と、印刷関係の友人に電話。午前2時。ごめん。『本棚探偵」を午前1時に読み終わったせい。途中でやめられないほど面白かった本のせい。
 とりあえず、その辺の小さな印刷所で使われている糊は固形で、300度くらいの熱を加えると溶けるものらしい。
 「パス」。
 あくまでマニュファクチュアな製作に拘りたい。

 そう、私が作りたいのは、「私家版・愛蔵版」。

 製本方法については全てバラしてからまた考えよう。

 と、ここでこの日はおしまい。
 次の日に、何はともあれ表紙用の紙だけ買ってきた。絵が描けないのでそれ以外の要素で補うしかない。黒いちょっと厚手の凹凸のある紙に、ゴールドで文字を印刷しよう、と。

 楽しいです。
 とても楽しいです。
 でも、楽しくて楽しくてしょうがなかったのはこの日のみ……。
 次の日、私はとても大変なことに気付きます……。

 

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