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第1話

 

 

 

 

 

第1話「ブルーキャットミント」

  2000年にエッセイに書いたキャットミント、今も無事に生き残って薄紫色の花が咲いている。
  そろそろ満開なので、デジカメで写そうかなぁと思っていたら、花びらが地面にばら撒いたかのように散っていた。風で散ったんだろうと思っていたら、次も、次の日も同じように散っている。
  ずっと強い風が吹いているから、しかたがないと思っていた。
  そんなある日。鉢植えに水をかけていたら、犯人が!
  ソレは甘えながら現れて、ぱっくりと口を開けて、ブルーキャットミントの花にひと噛み。
  呆気にとられて見つめる前で、ソレは次々と花びらを散らしながら花を噛み、まるで酔ったように背中を地面にこすり付けてゴロゴロし始めた。
  しかたがない……。
  やたらに人懐っこい、トラ縞の猫を見下ろしながら、ため息を一つ。
  猫が好むっていう、ハーブなんだから。そりゃあ、美味しいんだろう。

  本では「猫の玩具に乾燥葉を利用する」と書いてあったけれど、メス猫だから葉よりも花のほうが好きなのかもしれない。
  というのも、この猫、時々遊びに来ていたけれど、花が咲くまでは全然キャットミントに寄り付きもしなかったのだ。
  猫は、首輪についた鈴をリンリンと鳴らしながら、ヒトの足に纏わりつき、側の鉢にスリスリ、雨どいにスリスリしながら、遠ざかっていった。

  それから数日後、キャットミントの花は、紫色のガクだけを残して綺麗に無くなっていた。

 

2001年のハーブエッセイ