ソンネから2号線でワンシムニ(往十里)、そこで国鉄竜山線に乗り換え、ヨンサン(竜山)で再度乗り換え。ここから地下鉄1号線に乗れば、そのまま国鉄線に乗り入れてインチョンに行ける。市内各線はそれ程混雑していない。女性専用車があるという混雑を、日本のラッシュに少なからず関連する者として(笑)見てみたかったのだが。もっとも、ソンネからインチョンに向かうというのは、市中心部を通らない。松戸から、上野を通らずに武蔵野線で国分寺方面に向かうようなものだろうからか(?)。
インチョン駅には11時過ぎに到着した。1号線の電車に乗ってから結構時間がかかったことになる。国鉄線の終点はここインチョンだが、国際フェリーターミナルへはひとつ手前の東インチョン駅のほうが近い。ここまで来て乗り潰しをしているのが悲しい(笑)。インチョン駅近くには、朝鮮動乱でインチョン強襲揚陸作戦を果たし、大韓民国政権を救ったマッカーサーの銅像もあったようだが、結局見ないで戻った。
国際ターミナルへは、東インチョン駅前から正面真直ぐの道を行き、港にぶちあたったところで左に折れればすぐである。途中には市場が何ケ所かあり、おそらく中国から持ち込まれたものだろう、様々な雑貨が売られている。そういえばまだ何も買い物らしい買い物をしていないな、と思いつつ冷やかしつつ港へ歩いていく。
ターミナル構内に入った瞬間抱いたのは、「なんじゃこりゃぁぁあ〜〜〜〜〜っっっ!」という位の、麻袋の荷物の山であった。その量たるや、下関にいた担ぎ屋の比ではない。何せ、身動きを取るのにも一苦労なのである。まるでプレハブのようなチケット売り場に入ると、この中も山積みの荷物で溢れていて、何度も声を掛けられる。ハングルなのでよくわからないが、恐らく「荷物持ってくれないか」という依頼であろう。荷物が多いとべらぼうな関税を掛けられるのだが、旅行者の荷物の範囲内であれば審査も緩いし追加料金も取られない。そこで、金を払ってでも荷物を依託しようというのである。しかし、これに応じてしまうと、相手の出入国手続きを待たねばならない(荷物のある人は相当時間がかかる)し、万が一荷物内に違法物品があれば共犯としてブタ箱入りになってしまう。それは困る。
中国航路なので辛うじて行き先は漢字で天津と書かれている。その窓口へ向かって突進(というか荷物内を突破)し、パスポートを見せ、切符をようやく購入する。最初からウォン(17万Wとか20万Wとか書いてあったような気がする)で支払うつもりはなかったのでUS$では?と聞くと、120US$であった。Japanese style or bed style?と聞かれたので最初は前者にしたのだが、10人部屋か20人部屋か選べというので慌ててベッドタイプに変更して貰った。
購入した切符を確認。2nd class pleaseといったのにECN(エコノミー=3等)って何だろう?と思ったがまあいいや。後ろを振り返ると韓国人のおばちゃんが一杯いて、またまた話し掛けられる。無視していたら、一人のおばちゃんが今度は中国語で話しかけてきた。中国人かと思われたようだ。話が出来なくて少し寂しかったのでおばちゃんと話をする。日本人だから無理なんだ、とか適当に言ったら納得していた(?)。それにしても船に乗る予定の人はほぼ99%韓国人らしい。
待合室でも、中国語の話せる韓国人のお兄さんと話をしていた。日本人が(この待合室に)全くいないと話したら、日本人は中国に行くのに君のようなルートを何故取らないのかと逆に聞かれてしまった。確かに博多や下関に住んでいる人だったらこのルートで少しは安く(かつ韓国も楽しめる)なるが、わざわざ関東からこのルートを取るメリットは、金額的にはない。仕方ないので、航空券の方が安いのだと正直に言っておいたが、どうもお兄さんは分かりかねる様子だった。このお兄さんとは、長い待ち時間中に荷物番をやったりしていたので仲良くなり、ジュースをおごってもらってしまった。
13時過ぎに、ようやく出国審査場への入口が開く。お兄さんは同日午後の大連行に乗るそうなのでここでお別れ。出国審査へは入口だけえらく列ばされるものの、中はほとんどノーチェックでスタンプを押している。丁度、下関から日本人観光客が手軽に釜山へ行くのと同じ感覚なのだろう。「出国」後の免税店は品揃えは大したこともないが、人は群がっている。お蔭で、船へ移動の為に用意されているバスがなかなか出発しない様子。免税店には、周りに日本人なんていないのに日本円のレートも記されている。バスで港内を2〜3分移動して、いよいよ天仁2号に乗船である。思えば短すぎる韓国滞在であった。