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Dragon's Jazz Corner

最近の愛聴盤

くつろぎ系 初心者の人や、疲れ気味の人におすすめです。
まじめ系 ジャズをしっかりと聴きたい人におすすめです。
中間系 そのどちらでもない人とそのどちらかの人向きです。


注: ここで言う愛聴盤とは私が寝る前によく聴くアルバムです。

10枚限定です。



(10) JIM SNIDERO & JEREMY PELT QUINTET / JUBILATION !
Celebrating Cannonball Adderley


jim snidero(as), jeremy pelt(tp),
david hazeltine(p), nat reeves(b), billy drummond(ds)
2018/Savant/


 1  Party Time (J.Pelt)
 2  Del Sasser (S.Jones)
 3  Wabash (J.Adderley)
 4  Saudade (W.Booker)
 5  Stars Fell On Alabama (M.Parish/F.Perkins)
 6  Sack o' Woe (J.Adderley)
 7  Ball's 90th (J.Snidero)
 8  Work Song (N.Adderley)


ジャズ盤には先人のトリビュート盤も多いですね。
先週はマッコイ・タイナー(p)だったけど今週はキャノンボール・アダレイ(as)です。
ジム・スナイデロ(as)とジェレミー・ペルト(tp)のフロント2管とピアニストはデヴィッド・ヘイゼルタインです。
ナット・リーヴス(b)とビリー・ドラモンド(ds)が脇を固めています。

全10曲はスナイデロとペルトのオリジナルが1曲づつと8曲のキャノンボールのヒット曲が並んでいます。
まぁね、こういう企画は本物に優るものはないけれどやりたくなる心情は分かります。
ここでの聴きどころは(5)「Stars Fell On Alabama」(邦題:星降るアラバマ)です。
このバラードは曲自体がキレイで良いですがキャノンボール・アダレイに決定的な演奏があります。
だからこそみんなが取り上げるんだけど足元にも及びません。

* Cannonball Adderley Quintet In Chicago (1959/Emarcy)

上記のアルバムでで聴けるのでまだの方は是非聴いてみて下さい。

全体的によく出来た仕上がりで(6)「Sack o' Woe」や(8){Work Song」も聴きどころになりました。
特に「Work Song」は名演だと思います。
キャノンボール・トリビュート盤としてはお勧めの一枚です。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)




(9) BENITO GONZALEZ TRIO / PASSION REVERENCE TRANSCENDENCE
The Music Of McCoy Tyner


benito gonzalez(p), essiet essiet(b), gerry gibbs(ds)
2018/Wailing City Sound/


 1  Fly With The Wind
 2  Just Feelin'
 3  Rotunda
 4  Festival In Bahia
 5  Blues On The Corner
 6  The Greeting
 7  You Taught My Heart To Sing
 8  Atlantis
 9  Inner Glimpse
 10  Naima (J.Coltrane)
 11  Tyner Trane Express (E.Essiet)
 12  Between Friends (G.Gibbs)
 13  Brazilian Girls (B.Gonzalez)


今作は「The Music Of McCoy Tyner」の文字に引かれました。
現代のジャズ・ピアニストのルーツは大きく分けて4つあると思っています。
キース・ジャレット、ハービー・ハンコック、チック・コリア、マッコイ・タイナーです。
ここのベニト・ゴンザレス(p)はマッコイに心底から傾倒しているようですね。

全13曲はマッコイのオリジナル1〜9とその他4曲の構成です。
変な話、マッコイ以上にマッコイらしいアルバムです。
私はお腹がいっぱいになってしまいました。
ここまで徹底してやられたら何も言うことはありません。

(中間系)



(8) SEBASTIEN CHAUMONT QUARTET / MOONGLOW


sebastien chaumont(as),
marc devine(p), hassan shakur(b), fukushi tainaka(ds)
2015/ITI/


 1  Moonglow (W.Hadson/I.Mills/E.Delange)
 2  Tuesday's Rain (S.Chaumont)
 3  Sunflowers and Butterflies (S.Chaumont)
 4  Short Cut (S.Chaumont)
 5  What's This All About (M.Devine)
 6  Time Is Yours (K.A.Briscoe)
 7  There Is A Small Hotel (Rodgers & Hart)
 8  We'll Be Together Again (Fischer & Lane)
 9  Slama's (O.Slama)
 10  Busted (H.Harlan)


セバスティン・チャウモントと発音すればいいのかな?・・・フランス出身のアルト奏者です。
初めて聴いた時に驚いてしまいました・・・今時こんな演奏が聴けるなんて・・・。
ジャケットを見た時に以前どこかで見たことがあると思いました。
そう、1950年代のシブいモノトーンと佇まいのジャケットはソニー・スティット(as,ts)にそっくりですね。
内容がまたスタイルもサウンドもスティットにそっくりなんです。
つまりチャウモントのお手本はスティットでとても分かり易く、加えて若い頃のアート・ペッパー(as)の味もあります。

全10曲は自身のオリジナル3曲、メンバーが1曲、その他6曲の構成です。
(7)「There Is A Small Hotel」〜(8)「We'll Be Together Again」と続くスタンダードは雰囲気抜群。
オリジナルでは(5)「What's This All About」が良かったです。
このアルト・サックスの音色が素晴らしくて古き良き時代を彷彿とさせます。
まさに掘り出し物の一枚で私は参ってしまいました。
みなさんにも是非一度この音色を聴いてもらえればと思います。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



(7) RONNIE CUBER TRIO / RONNIE'S TRIO


ronnie cuber(bs), jay anderson(b), adam nussbaum(ds)
2018/Steeplechase/


 1  Silver's Serenade (H.Silver)
 2  What Is This Thing Called Love (C.Poter)
 3  St.Thomas (S.Rollins)
 4  Jean-Marie (R.Mathews)
 5  Body And Soul(J.Green)
 6  The Jody Grind (H.Silver)
 7  Just Squeeze Me (D.Ellington)
 8  Bernie's Tune (B.miller)
 9  So Danco Samba (A.C.Jobim)
 10  Honeysuckle Rose (F.Waller)
 11  All The Things You Are (J.Kern)
 12  Lover Come Back To Me (S.Romberg)


ロニー・キューバー(bs)・・・バリトン・サックスのピアノレス・トリオは珍しいので手が伸びました。
前回のキューバーの作品紹介で私はこんなことを書いていました。

・・・思うにバリトン・サックス奏者のワン・ホーン・アルバムって本当に少ないですね。
アメリカのクールなジェリー・マリガン〜ニック・ブリグノラのラインは消えたような気がします。
ペッパー・アダムス〜ロニー・キューバー〜ゲイリー・スマリアンの線はかろうじて残っているか。
でも若手?のスマリアンになるといささか趣が違ってきます。
あとはハミエット・ブルーイェットですがフリー系、ジェームス・カーターも専門家じゃないしね。

若い頃のキューバーのパワフルなバリトンは凄いですよ。ハミエットといい勝負です。
以前、バリトン・オフ会を開いた時に大音量で聴いたらみんなぶっ飛んでしまいました。
バリトンのフュージョン盤を作っているのも彼だけで中々にユニークなバリトン奏者です。
年齢は68歳でハミエットと同年代です。・・・

全12曲はオリジナルなしの全曲がスタンダード・ナンバーと言ってもいいと思います。
ホレス・シルバー(p)が2曲入っていて特に(6)「The Jody Grind」は大好きな曲です。
キューバーは現在76歳になりました。
年齢を感じさせないほど元気なプレイを聴かせてくれているのは嬉しい限りです。
味わい深いバリトン・サックスを聴く・・・ただそれだけで満足です。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



(6) GENE JACKSON TRIO / POWER OF LOVE


gene jackson(ds), gabriel guerrero(p), carlo de rosa(b)
2018/Agate/


 1  I Love You (C.Porter)
 2  Great River (G,Jackson)
 3  Peaceful Tremor (C.D.Rosa)
 4  Lighting (G.Guerrero)
 5  Played Twice(T.Monk)
 6  Land Of The Free (G.Guerrero)
 7  Neptune (C.D.Rosa)
 8  Ugly Beauty (T.Monk)
 9  Before Then (G,Jackson)
 10  Lapso (G.Guerrero)


ジーン・ジャクソン(ds)の初リーダー・アルバムを買ってみました。
ジャクソンのキャリアからすると意外というか遅すぎる初リーダーアルバムではありますね。
ジーン・ジャクソンは日本在住のドラマーでライブ・ハウスのスケジュールでも見かけることが多いです。
私も何度か見る機会がありました。
ジャクソンは1961年生まれ、バークリー出身でハービー・ハンコック(p)のグループ入りで知られるようになりました。
ハンコックに選ばれたようにその実力は高く評価されています。

全10曲は自身のオリジナルが2曲とメンバーのオリジナル5曲、その他3曲の構成です。
メンバーに選んだのはガブリエル・ゲレロ(p)とカルロ・デ・ローザ(b)のラテン系の二人です。
ゲレロはコロンビア出身のピアニストで新感覚を持っています。
ここでも刺激的な演奏を繰り広げていて中々に魅力的なピアニストです。
今作ではセロニアス・モンク(p)が2曲取り上げているのが興味深かったです。
ジャクソンが意図したものは何か?
つまりジャクソンが目指したのはラテン・ピアノ・トリオによるモンク・サウンドだったと思います。
ジャクソンのドラミングもさることながらゲレロのピアノが印象に残る作品です。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



(5) JOE MAGNARELLI QUINTET / MAGIC TRICK


joe magnarelli(tp), andy fusco(as),
john hart(g), ben wolfe(b), byron landon(ds)
2018/SteepleChase/


 1  Akira's Riff (J.Magnarelli)
 2  2nd Anniversary (J.Magnarelli)
 3  Vercelli (J.Magnarelli)
 4  Polkadots And Moonbeams (J.V.Heusen)
 5  If I love Again (B.Oakland)
 6  Remember (I.Berlin)
 7  Theme For Ernie (F.Lacey)
 8  Magic Trick (J.Magnarelli)
 9  L.O.V.E (B.Kaempfer)
 10  Along Came Betty (B.Golson)


ジョー・マグナレリ・・・ちょっとトランペットが聴きたいと思って手が伸びました。
比較的地味なトランぺッターだと思うけど、かといってそれほど知名度が低いわけでもありません。
先週の中堅ピアニストのビリー・チャイルズに続いて今週は中堅トランぺッターの作品になりました。

全10曲は自身のオリジナル4曲とその他6曲の構成です。
(4)「Polkadots And Moonbeams」はチェット・ベイカーの名演以来トランぺッターの愛奏曲になっています。
デュオ・・・ここでマグナレリはギター一本をバックに味わい深い演奏を聴かせてくれました。
続くジョン・ハートのギター・プレイにも注目しました。
オリジナルではやはり表題曲になった(8)「Magic Trick」が聴きどころになります。
コンテンポラリーなテーマと曲想を持っていて今の時代にはピッタリな感じがしました。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



(4) BILLY CHILDS QUARTET / REBIRTH


billy childs(p),
steve wilson(as,ss), hans glawischnig(b), eric harland(ds)
claudia acuna(vo)(2), ido meshulam(tb)(2), rrogerio boccato(per)(2),
alicia olatuja(vo)(3)

2017/Mack Avenue/


 1  Backwards Bop (B.Childs)
 2  Rebirth (B.Childs)
 3  Stay (B.Childs)
 4  Dance Of Shiva (B.Childs)
 5  Tightrope (B.Childs)
 6  The Starry Night (B.Childs)
 7  The Windmills Of Your Mind (M.Legland)
 8  Peace (H.Silver)


中堅ピアニストのビリー・チャイルズの作品。
ジャズ友のMさんがチャイルズのライブを見て絶賛していたので買ってみました。
聴いたらこれが素晴らしかったです。
今までのイメージがまるで変ってしまった・・・前作ではグラミー賞も取ったようです。
あわてず騒がずの控えめで地味なピアニストだと思っていたのでこの変化に驚いてしまいました。
まぁ、それほど聴いていたわけでもないので私が知らなかっただけかも知れませんが・・・。
それにしても短期間にこれ程の変貌を遂げるというのも珍しいとは思います。
まさに一皮むけた気がします。
題名の「Rebirth」というのもピッタリです。

全8曲は自身のオリジナル6曲とその他2曲の構成です。
1曲目のオリジナルを聴いてガツンときました。
チャイルズの強力なタッチとエリック・ハーランドの疾走するドラミングが抜群のコンビネーションを生み出しています。
さらにスティーヴ・ウィルソンの泣きのアルト・サックスの響きが緊張感に溢れています。
2曲目にクラウディア・アクーニャ、3曲目にアリシア・オラトゥージャのヴォーカルが入り新味が加わっています。
この(1)〜(3)の流れが最高で今作の聴きどころになると思います。
その他の2曲がミッシェル・ルグランとホレス・シルバーというのも面白かったです。
ある意味両極端にあるピアニストだけどチャイルズは二人共好きなんだろうね。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



(3) ELIOT ZIGMUND QUARTET / LIVE AT SMALLS


eliot zigmund(ds),
matt garrison(ts,ss), allen farnham(p), david kingsnorth(b)
2018/Smalls Live/


 1  9 Doyers Street (M.Garrison)
 2  Tenderly (W.Gross)
 3  The Glide (R.Towner)
 4  The Remembered (B.Evans)
 5  Remediation (E.Zigmund)
 6  For Heaven's Sake (E.Bretton/S.Edwards/D.Meyer)
 7  Re: Person I Knew (B.Evans)
 8  You'll Know When You See Herr (M.Garrison)


エリオット・ジグムンド(ds)の懐かしい名前を見かけたので手が伸びました。
元ビル・エヴァンス・トリオのドラマーで「アフィニティ」(1979)はエヴァンスの後期名盤として知られています。

全8曲はメンバーのオリジナル3曲とエヴァンスが2曲、その他3曲の構成です。
マット・ギャリソンのワン・ホーン・アルバムでエヴァンス派のアラン・ファーナム(p)の起用はピッタリだと思います。
ジグムンドは多弁になってもどうるさくない・・・端正で趣味の良いドラミングが聴けました。
ライブとは感じさせない落ち着いてシットリとした作品に仕上がっています。
スタンダードの(2)「Tenderly」とギャリソンのソプラノが熱い(3)「The Glide」がお気に入りになりました。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



(2) EVA FERNANDEZ QUINTET / THAT DARKNESS


eva fernandez(vo,as), david pastor(tp),
josep lluis guart(p), miquel angel cordero(b), toni pages(ds)
2015/Taller De Musics/


 1  My Favorite Things (R.Rogers/Oscar Hammerstein)
 2  Love Is A Losing Game (A.Winehouse)
 3  Dream A Little Dream (F.Andre/W.Schwandt/G.Kahn)
 4  Never Will I Marry (F.Loesser)
 5  That Darkness (E.Fernandez)
 6  Diz Que Eu Fui Por Ai (Z.Keti/H.Rocha)
 7  El Dia Que Me Quieras (C.Cardel/A.L.Pera)
 8  Nadir (D.Pastor)


エヴァ・フェルナンデス(vo,as)は初見、スペイン期待の若手ジャズ・ミュージシャンだそうです。
初めて耳にした時に「どこかで聴いたことがあったような気がする」と思いました。
2曲目にエイミー・ワインハウス(vo)の曲が入っていました。
・・・そうだワインハウスだった。
ワインハウスは若くして非業の死を遂げたイギリスの女性ヴォーカリスト。
破滅型の人生だったけれど若い女性ミュージシャンに与えた影響は大きかった。
サウンド的にエヴァの持つ雰囲気はワインハウスにそっくりです。

エヴァの初リーダー・アルバム
全8曲はメンバーのオリジナルが2曲とその他6曲の構成です。
メンバーで知られているのはデヴィッド・パストール(tp)ですね。
前述したけど歌い方はエイミー・ワインハウスによく似ています。
エヴァのオリジナリティが出てくるのはもう少し先になるかな。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



(1) MARC MOMMAAS & NIKOLAJ HESS DUO / BALLADS AND STANDARDS


marc mommaas(ts), nikolaj hess(p),
thomas morgan(b)(2,3,6), vic juris(g)(5)
2015/Sunny Side/


 1  The Peacocks (J.Rowles)
 2  Ask Me Now (T.Monk)
 3  The Shadow Of Your Smile (J.Mandel)
 4  In A Sentimental Mood (D.Ellongton)
 5  Somewhere Over The Rainbow (H.Arlen)
 6  Never Let Me Go (J.Livingston)
 7  Body And Soul (J.Green)


先週の「マイケル・カナン(p)とデヴィッド・シルズ(ts)のデュオ」に続いてもう1枚買ってみました。
こちらはオランダ出身のマーク・モマース(ts)とデンマーク出身のニコライ・ヘス(p)のデュオです。
先週の題名が「The Sweetest Melody」なら、こちらは「Ballads And Standards」です。
2枚は似たような企画ですが中身は全然違っていました。
一方はストレートでハート・ウォームな作品、もう一方は超クールで静謐な作品です。

全7曲は良く知られたスタンダードをバラードで演奏しています。
3曲にベーシストのトーマス・モーガンと1曲にギタリストのヴィック・ヨリスが加わっています。
1曲目の「The Peacocks」はピアニストのジミー・ロウルズの作品でジャズ・メンが好んで演奏している名曲です。
モマースとヘスのデュオは緊張感に溢れていてギュッと胸を締め付けられる思いがしました。
どれも素晴らしい演奏が詰まっていてテナー&ピアノのデュオ名盤の1枚になります。
特にジェイ・リビングストンの(6)「Never Let Me Go」はこの曲のベスト・プレイが聴けました。
今作は良かったです。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(まじめ系)