03/14/2005

紅いコーリャン
紅高梁 RED SORGHUM (1987) 中国  
監督:チャン・イーモウ
出演:コン・リー、チアン・ウェン、トン・ルーチュン、リウ・チー

主役のコン・リーは、中国の百恵ちゃん言われるくらいやから、ホンマよー似てるな。この映画は赤がテーマカラーやから、まんま中国版「赤いシリーズ」やがな。それにしても、監督のチャン・イーモーは、こーゆー中国の大地に根ざした映画の方がエエな。最近のワイヤーアクションものは宙に浮いてる分、華麗やけど浮ついとる。

第2次世界大戦前後の中国を舞台にした映画は、どーしても日本軍の蛮行が描かれる場合が多いが、この映画でも、あの隊長は無茶苦茶な命令出しよった。いくら何でも、これはフィクションで、史実に基づいてるワケではないやろと思うんやけど、おっちゃんも日本人の端くれとして、何となく居心地悪かったな。

それにつけても、中国では反日教育をかなりしつこくやってるみたいやが、大体えげつない仕打ちをした方はあっさり忘れても、ヤラレた方はいつまでも忘れんもんや。ただ、東京大空襲を指揮した米軍の司令官やったおっさんに、戦後自衛隊に貢献してくれたからゆーて勲章やってしまう日本の政治家は、忘れっぽい奴が多いみたいや。

映画の話に戻ると、チャン・イーモウは、テーマカラーを決めるのが好きみたいや。ま、色にこだわる気持ちは分からんでもないが、『ヒーロー』ではやりすぎの感があった。この映画の場合、背景になってる中国の景色が、どっちかゆーと黄土色ぽいんで、紅い色がよー合うてた。

◆◆ネタバレ注意◆◆日本軍が村人を駆り出して、コーリャン畑を踏み倒させてたんやが、なんであんなことしてんのやと思てネットで調べたら、こーゆーことやった。

長崎大学・教育学部のサイト( http://www.edu.nagasaki-u.ac.jp/depart/culture/peace_study2001/syougen2.html )に、こんな記事があった。
(前略)中国農民にとって、『コウリャン』という背の高い穀物は、当時何にでも使えたので、農民達は綿花を作るかたわら、コウリャンの育成に力を注いでいた。しかし、八路軍と日本軍の抗争が激しくなると、コウリャンは八路軍が隠れるのに絶好であったので、日本軍はこのコウリャンをかりとってしまった。必需品であるコウリャンをかりとられた中国農民もやはり、日本軍に対して反感を持つようになり、(中略)反発を受けた日本軍は強行手段に出ることになる。夜の間に村を包囲して、夜明けとともに大砲をうったり、手榴弾を投げたりして村を壊滅させてから、村の綿花を奪いに村へはいった。八路軍が村人の中に混じって反抗してきたけれども、日本兵は1人120発の弾を持っているのに対して、八路軍は1人8発しか持っていなかったので、相手にならなかった。逃げ惑う村人を見かけては八路軍だといって殺し、女性を見かけては強姦していた。(後略)
ただ、映画ではこの辺りの事情をあんまり説明してなかったんで、やや唐突な感があった。それにしても、日本人や日本軍が出てくる外国映画は、第3者的に気楽に観てられへんな。外国映画で出てくる日本人は我々が観たらどっかおかしい。日本映画で外国人が出てるのんも、その国の人が見たらやっぱりおかしいんやろか?

それと、紅いコーリャン酒って、できるもんやろか?どーみてもあの酒は蒸留酒やった(火ィついとった)が、蒸留酒ゆーのんはできたては無色透明やろ。それにしても、コン・リーが丼鉢一杯飲み干しとったが、あんな大胆なことしたら、エライことになるんとちゃうか?しかも、あのこんまい子供まで飲んどった。それから、篭かきやったはずの男が、悪ふざけでできたての酒に小便引っかけたりしたら袋叩きになるで。そいつが親方にすり替わったのも、よー分からん。
◆解除◆

この映画の邦題『紅いコーリャン』も、ちょっと変や。原題の『紅高梁』ゆーのんは紅芋(ベニイモ)とか赤蕪(アカカブ)なんかと同じで種名とちゃうんか?おっちゃん、コミュニズムに染まったコリアンと勘違いしてしもたわ。
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