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もはや、説明などいらぬ存在... イタリアが生んだ名テノール、ルチアーノ・パヴァロッティ。三大テノールの一角として、世界中のファンを魅了し、ジャンルを超えて愛されたオペラ・シンガー。2004年、3月、ニューヨーク、メトロポリタン・オペラでのプッチーニのオペラ 『トスカ』 を最後に、オペラの舞台から引退。そしてそこから始まる、2005年10月12日の70歳の誕生日に、故郷、イタリア、モデナで開かれるラスト・コンサートに向けてのファイナル・ワールド・ツアー。その口火を切るのが、東京。日本での聴き納めです。カルメラ・レミージォ(ソプラノ)なども共演する 東京国際フォーラム 【3/31, 4/6】 でのコンサートは、パヴァロッティお得意のアリーナ・コンサート的な、ゴージャスで、エキサイティングなものとなるはず。の一方で、ピアノ伴奏に歌われる サントリーホール 【4/3】 でのコンサートは、久々にパヴァロッティの素の声が聴けるか?大スター、パヴァロッティではなく、テノールの原点を聴く最後にして最高のチャンス。サントリーホールという最高の響きを望める空間で、その声だけを聴くという贅沢...
それにしても、オペラの一時代が終わる... そんな感慨が溢れます。カラヤン、バーンスタインが君臨した前世紀後半から、その世紀の美声でオペラ界の第一線で活躍し、そのスター性は、“クラシック”にそれまで触れたことのない音楽ファンにも強くアピールし、その名は誰もが知っている。こんなオペラ歌手を、他に探すことができるでしょうか?キャンセル魔、重くなり過ぎた体重、声には衰え、マイクを離せない、若い女性に目がなく、そんな話題ばかりが躍っていた近頃ですが、愛すべき、1人の偉大なオペラ・シンガーが第一線から退く。“歌手の時代”の最後の伝説とも言うべきルチアーノ・パヴァロッティ。一つの時代が終わり、また新たな時代が始まる。時代の節目に立ち会う...

一方で、まだまだ健在なのが、メッゾ・ソプラノの女王、アグネス・バルツァ。世紀のプリマ・ドンナ、マリア・カラスを生んだギリシアから、もう1人のプリマ・ドンナ。かのカラヤンの信頼も厚かったメッゾ・ソプラノを代表する歌手。ロッシーニの軽妙な役から、モーツァルトのズボン役、リヒャルト・シュトラウスならズボン役からエキセントリックな母親役まで、そしてヴェルディやヴェリズモ・オペラのドラマティックな役、なによりメッゾ・ソプラノのアイコン、カルメンをやらせたら、この人の右に出る者はなく... とにかく、あらゆる役を器用にこなし、全てにおいて最高の歌を聴かせてくれるメッゾ・ソプラノの大スター。近頃は、ウィーン国立歌劇場で、小澤征爾指揮のヤナーチェクのオペラ 『イェヌーファ』 のコステルニチカに挑み、またチューリヒのオペラハウスでは、古楽界が生んだ巨匠、ニコラス・アルノンクール指揮のモーツァルトのオペラ 『コジ・ファン・トゥッテ』 で、デスピーナを歌い新境地を開拓。次から次へと若いメッゾ・ソプラノが登場し、話題をさらっていく今をもってしても、大御所としての存在感はまったく陰ることなく...
そんな彼女の春の来日は、藤原歌劇団による ロッシーニのオペラ 『アルジェのイタリア女』 【3/11, 14】 に、得意のイタリア女、イザベッラで登場。最高のロッシーニ歌いで、この楽しいオペラを見ることができるのは嬉しい限り。さらにバルツァは、故国、ギリシアの歌(フォーク)を集めたコンサートも予定しています。それが “わが故郷ギリシャの歌” 【3/20, 21】 。まさに今年はギリシアの年!オリンピックがとうとうアテネへと戻るわけです。ギリシアへの注目が集まりつつある中での、ギリシアを代表する歌手、バルツァによるギリシアの歌。これは楽しみ!
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