| 「ひび割れのないコンクリートのつくり方」・「ひび割れのないコンクリート基礎のつくりかた」から、今まで現場ではコンクリートを流せばよいと考えていました。クラックはコンクリートにつきものでやむ得ないと思っていました。このような考えや思いに大きな誤りがあり施工方法を今一度改めたい。「目から鱗の落ちる」思いです。
以下、二冊の書籍からポイントを抜粋し施工方法を見直したい。 |
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(1) 「失敗から学んだ施工・監理の秘訣 ひび割れのないコンクリートのつくり方」 (2) 「日経ホームビルダー住宅現場手帖 基礎工事 コンクリート基礎工事 ひび割れのない基礎のつくりかた」 ●著者名:(1) (2 )岩瀬文夫
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sumainet
すまいネット
http://www.sumainet.org/
| コンクリート構造物で目にする幅が広く長いひび割れ。この多くは、乾燥収縮ひび割れです。
コンクリート中の水分が蒸発することで体積が減少して生じます。ひび割れを防止するには、コンクリートの凝結のメカニズムを理解し、なぜひび割れが入るのかを知る必要があります。 |
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| コンクリートはセメントを結合材とした複合材料です。
セメントの主原料は石灰石・粘土・けい石で、これらを粉砕して焼成させたものをさらに細かく粉砕してセメントが出来上がります。セメントの鉱物組成の主なものは、 エーライト(3CaO・SiO2)その他、凝結遅延材として石膏を少量加えます。これらの鉱物のうち強度に大きく寄与するものはエーライトとビーライトですが、これら焼成鉱物に水を加えると水和反応が起こって水と結合し、水和生成物が生じます。水和生成物のうち主なものはC-S-Hゲル(微細なケイ酸カルシウム水和物が液体中に分散したもので、化学式は3CaO・2SiO2・3H2O)と水酸化カルシウムです。 水酸化カルシウムは水溶性で強度に寄与しません。C-S-Hゲルの粒子の大きさは最大でも1μm以内で、未水和セメント粒子間の間隙を埋めて、分子間結合や水素結合などによって全体を硬化させます。 普通ポルトランドセメント(最も一般的に使用されているセメントの種類)の場合、完全水和に必要な水量は、セメント粒子と化学的に結合する結合水とゲルの表面に吸着して粒子間結合に寄与する吸着水とからなり、前者はセメント質量の約25%、後者は約15%、合計40%といわれております。 |
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| セメント粒子と水が、水和反応しセメント粒子を結合させます。コンクリート内には、遊離水(セメントと反応していない水)や、セメントが反応するために抱え込んだゲル水(結合水)を含み徐々に結合していきます。結合初期に蒸発が促進すれば水和反応が止まり密度の低いコンクリートが形成されます。その後の水分供給でさらに水和反応が進むことになります。
コンクリートの表層部の密度を高めガラス質化することで、コンクリート中の遊離水(セメントと反応していない水)や、セメントが反応するために抱え込んだゲル水(結合水)を蒸発させにくし、コンクリート中の遊離水やゲル水をコンクリートが硬化した後も存在させ、これらの水が蒸発しなければ体積の減少はなくなり乾燥収縮によるひび割れは生じなくなります。 |
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| コンクリートのひび割れは、コンクリートの体積変化に伴って生じます。
それは、 (1) 乾燥による体積の減少などです。 そして、コンクリートの硬化組織がこの変化の力に耐えられない時にひび割れが発生します。 |
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| コンクリート打設直後に養生不足で、外気にさらされる露出面が増加するとコンクリートの乾燥が進み、遊離水のみならず強度の発現に必要なゲル水までが失われてしまいます。硬化初期にセメントのゲル水が乾燥すると、セメントの結品の成長は止まり、その結果、コンクリートの密度はもちろん、強度までもが損なわれ、コンクリートにとって最悪の結果を招いてしまい、ひび割れが発生します。このひび割れは、コンクリートの劣化を著しく早める原因となり「重大な報疵」だと認識し発生を防止するとともに、万一発生した場合はできるだけ速やかにふさぐことが肝心です。 |
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| セメントの水和に必要な水の量は、セメント重量のわずか25%に過ぎません。およそ15%の水が、ゲル水として粒子相互の結合に役立っています。つまり、セメントが硬化する際に必要な水の量は、セメント重量の40%程度です。それ以外の水は遊離水となります。
コンクリート中に遊離水が多く存在するほど、遊離水が蒸発した時の体積の減少(収縮)が大きく、コンクリートにひび割れが入りやすくなります。遊離水の量を抑えることが、ひび割れを防止する最も有効な対策です。 |
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| 水和反応に必要な水の量は、セメント重量の40%です。水セメント比が40%の生コンであれば、計算上、遊離水は存在しません。しかし現実には水セメント比50%、60%といった生コンを使っていますので、遊離水への対策は欠かせないことになります。
水セメント比50%以下の生コンを密実に充填して、締め固め、たたきつけ、硬化させて、表面にケイ酸カルシウムの層が形成されるまで湿潤養生を十分に施します。コンクリートの主成分はケイ酸カルシウムで、ケイ酸塩を主成分とするガラスと親せきです。コンクリートの表層部をガラス質化することが、とても重要な工程(養生作業)です。つまり、コンクリート中の、セメントが反応するために抱え込んだゲル水(結合水)を蒸発させにくくするからです。 |
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| 再振動とたたき作業
コンクリート中の有害な気泡と遊離水を外部に追い出すことが重要です。従来から実施されている型枠充填時の締め固め作業とは別の「再振動(締め固め)」です。この作業は、コンクリートの密度を高める非常に重要です。 生コンは、打設直後から分離し始め、骨材が沈む代わりに比重の軽い水が上昇する「ブリーディング現象」が起きます。しかし、すべての遊離水がコンクリートの上面まで上昇してくるわけではありません。骨材や鉄筋、セパレーターなどの下に滞留し、鉄筋などとコンクリートの間に有害な隙間ができて付着度を損なうといった不具合が生じます。これらを防止するため、硬化後、再びバイブレーターを差し込む、再振動で骨材や鉄筋の下にたまった水や空気を強制的に追い出すのです。 そして、たたき作業で圧縮して密度を高めます。 型枠の解体(脱枠)期間と養生
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| 工事にかかわる担当者たちにひび割れのないコンクリートの姿をイメージしてもらうことと、ひび割れ防止策を誤解がないように認識し実践してもらうことです。
ひび割れ防止策の実践については、「コンクリートはひび割れるもの」と誤解している工事担当者を集めて、ひび割れの本当の原因や、具体的な防止策について分かりやすく解説して、納得してもらい、合理的な防止策に従った打設を確実に行ってもらうことが重要です。 個々の作業についても各担当者に「なるほど、そうだったのか」と納得してもらった上で実施する必要があります。 また、ひび割れないコンクリートの計画の立案と反省会を繰り返し行うことで、関係者一同が支術を高めると同時に自信を深めることができ、ひび割れのないコンクリートの実現に向けて、大きく前進することになります。 |
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| ・水の少ない硬い生コンを使用する
・硬い生コンをバイブレーターで液状化させながら密実に充てんする ・再振動やタンピングで水や空気を追い出す ・打ち継ぎ部を処理して一体にする ・脱型後も養生をして水の蒸発を防ぐ |
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