ギョニソ誕生秘話
 この私達を惹き付けて止まないギョニソは、どのように誕生したのでしょうか?
日水さんのまぐろソーセージってありますよね。あれって評価でも触れたように、発売当時の復刻版なのです。なぜ復刻版と銘打って“まぐろ”を前面に押出した商品なのか・・・? そうなのです、当時のギョニソは、マグロや鯨が主原料だったのです。そして、彼らの誕生にはちょっとしたワケがあるんです・・・。

 昭和29年、水産庁はマグロ漁業の拡大政策を実施します。そして時を同じくして、米国によるビキニ環礁での水爆実験。被爆したあの第5福竜丸も、たくさんのマグロを積んでいました。イメージとは不思議なもので、別にマグロ全てが汚染されたわけでもないのに、その事件をキッカケにマグロ人気が急降下、相場も暴落してしまいました。たくさん捕ったはいいが、買い手がつかない、食べきれない。当時は今と違って冷凍保存の技術もなければ、輸送手段だってタカが知れてる。あ〜困った、困った、どうしよう!ってな状態だったわけですね。
 そこで考えついたのがギョニソだったのです。保存出来ないなら加工しちまえー!ってね。加熱殺菌するから日保ちがよい。量産できるから価格も安い。原料となるマグロは腐るほどある。これを利用しない手はない。折しも第二次世界大戦後の食糧難。戦争に負けた後で、洋風なもの(=強いもの)への憧れみたいなものが人々のこころをグッとつかんだのかもしれません。かくして爆発的人気商品“ギョニソ”の誕生と相成ったわけであります。

何から出来ているの?
 現在店頭に並んでいるギョニソは、主にスケソウダラの冷凍すり身から出来ています。
商品によっては、ほっけやサケ、マグロ、アジ等を加えて特長を出したりしたものもあります。 そのすり身に豚脂などの脂肪を加え、調味料と香辛料で味付けして、デンプンや卵白など の結着剤を加えて、サイレントカッターという機械で練り合わせて作るのです。 その配合の割合は、魚肉50%以上、植物タンパク質20%以下、脂肪2%以上、デンプン10%以下 と、JASで定められています。

なぜオレンジ色のフィルムなの?
 もともとギョニソは、肉のソーセージに対抗して作られました。
ライバルである肉のソーセージと同様にギョニソにも、最初は発色剤が使われていました。 その発色剤には、光の影響を受けると退色してしまうという弱点があったのです。要するに光に当たっていると、あの可愛らしいピンク色が褪せてきてしまうってわけです。だから、光を遮るように色のついたケーシング(フィルムのこと)が使われるようになったのです。 ではなぜオレンジ色が選ばれたのか・・・?
それはギョニソの色に近かったから!意外とシンプルな理由だったんですねぇ。

 しかし最近では、発色剤もあまり使われなくなったり、退色しにくい発色剤の開発などで、あまり関係なくなってきています。 確かに透明なほうが中が見えて、消費者の立場からすると安心かもしれません。
 とは言っても、店頭に並んでいる色々なギョニソを食べてみると、まだまだオレンジ色のケーシングの商品が多いことに気がつきます。なぜいまだに残っているのかというと、工場内の識別という目的で使われているからです。一企業内でも数種類のギョニソがありますもんね。(協力 日本水産株式会社)