Front Page
         ARTAによる特性の測定  ('09,1,10 作成 / '10,09,08改定)>

円筒形スピーカーの製作に着手してから概ね5年が過ぎました。
工夫を重ねた結果、完成度が上がり透き通った美しい音が出るようになりました。

以前は完成度が低かったので試聴によって問題点を把握できましたが、
昨今では録音の問題か、円筒形スピーカーの特性なのかが判別できない程です。
そこでコンピュータによる評価に取り組むことにしました。

ネット上にパソコンを使った測定ソフトARTAの記事を見つけたので早速ダウンロードしました。
シェアウエアですが、試用版でも充分な機能があるようです。
    http://www.fesb.hr/~mateljan/arta/index.htm


      −−−−−  目   次   −−−−−
      1.Limpによるインピーダンス測定の評価   結論:使いやすく正確
        1.1 室内騒音の影響

      2.電圧プローブの製作

      3.測定用マイクの製作

      4.単入力法でのインパルス応答測定
        4.1 単入力法の検証            結論:良く合ってます。

      5.双入力法でのインパルス応答測定

      6.仮設低反響室の製作            ('10,09,09追記)

      7.可搬システムの構築           ('10,09,10追記)



1.Limpによるインピーダンス測定の評価 ('09,1,10 作成)
円筒形SPを作った人が最初に経験するのはパイプ臭い音ではないでしょうか。
管内で発生する共鳴音が音楽に混じる為にパイプ臭い音になります。
管内共鳴を上手く抑える事ができれば透明な美しい音が得られます。

管内共鳴を把握するためにはインピーダンスの測定が近道です。

従来は周波数シンセサイザーとデジタルマルチメーターを使って測定していました。
この方法は正確な測定結果が得られますが、一回の測定に一時間程度もかかります。
測定時間を短縮できれば円筒形SPの改良も進む筈です。

インピーダンスの測定にはLimpを使いました。詳細は下記を見て下さい。
http://www.fesb.hr/~mateljan/arta/download/LIMP-user-manual.pdf

測定回路には、アンプは使わずに100Ωだけの簡単な回路で測定しました。 LIMP User Manual のFigure 3.1です。


正確な測定には校正作業が必要です。
スピーカーを接続しないで100Ωの両端を短絡して“CAL”ボタンを押せばサウンドカードの個性を吸収してくれる筈ですが、
100Ωアダプターを粘着テープで巻いてしまったので短絡できません。
仕方なく“CAL”無しで測定したのが、上のグラフです

使用しているサウンドカードはM-Audio社製 Audiophile 2496です。
ARTA User Manual に動作が確認されたサウンドカードとして挙げられています。

サンプリングレートは96Kに設定しました。
また測定方法はステップサインとピンクノイズの両方を試しました。
結果は同じでしたが、ピンクノイズで多数回測定し単純平均したほうが室内騒音の影響を抑えられます。
“100Ω法”ではスピーカーへ投入する電力が小さいのでスピーカーがマイクとして機能し室内騒音を拾ってしまうようです。

測定精度を検証するため要所の値を読み取り、従来の方法で測定した値と比較しました。
       Limp      従来法
周波数 インピーダンス 周波数 インピーダンス
〔Hz〕 〔Ω〕 〔Hz〕 〔Ω〕
山1 59.0 5.2 60 5.1
谷1 81.0 4.6 80 4.5
最高峰 130.4 6.2 130 6.1
谷2 201.0 4.7 200 4.5
山3 238.9 5.2 240 5.0
谷3 328.1 4.3 325 4.2
山4 368.3 4.4 370 4.3
平坦部 1010.6 4.1 1000 4.0

“CAL”が出来なかったので誤差が心配でしたが、結果は驚くほど良く合っていました。
周波数の違いはLimpが oct/48 のステップで測定しているので、許容誤差の範囲と言えます。

インピーダンスの違いも僅かです。
ボイスコイルに使われている銅線の抵抗は、温度が1℃変わると0.4%程も変わります。
またスピーカーケーブルとの接続には鰐口クリップを使ったので接触抵抗が0.2Ωほどは見込まれます。

試しに4.7Ω5%の固定抵抗器を測ったところ4.9Ωで横一線のグラフが表示されました。
抵抗器の誤差を小数点以下まで確定できる測定器を持ってないのでの断定できませんが、
Limpは実用充分な精度を備えていると思われます。

Limpは簡単な外付け回路で出費が少なくて済み、短時間に精度良く測定できる素晴らしいソフトです。

1.1 室内騒音の影響  ('09,1,10 作成)
前述の測定は深夜の静かな環境で行なったものでした。
その後、3周波数対応ノッチフィルターを製作する過程で100回程度の測定を行ないました。

“100Ω法”ではパワーアンプを使わないためにスピーカーへ投入する電力が小さいので
相対的にスピーカーがマイクとして機能し室内騒音を受け次のような影響が出ました。

◎TVの音声のように連続性の少ない場合には、グラフの線が音に含まれる周波数に対応した部分でギザギザになる。
◎衣類乾燥機のように周期的な騒音では、インピーダンスのピークの周波数がずれる。 山の形も変わる。
◎ピンクノイズで測定した場合と、ステップサインの場合では測定結果のグラフに違いが出た。

“100Ω法”で測定する場合には、騒音の影響を受け誤差の多い測定データになる恐れがあります。
円筒形スピーカーの測定では、スピーカーに毛糸の帽子を被せると騒音の影響を軽減できました。

騒音の多い環境で正確に測定するには、パワーアンプを使う方法が良いと思われます。


2.電圧プローブの製作  ('09,1,28 作成)
Atra や Steps では双チャンネル測定法が精度の高い測定結果を得られます。
双チャンネル測定法ではパワーアンプの出力を測定するために電圧プローブが必要です。

電圧プローブは電圧を20dB減衰させ、サウンドカードを過電圧から保護します。

ARTA User Manual に回路が示されているので、これを参考にして手持ちの部品で作りました。
回路図で示された部品が手元に無かったので下図のように工夫しました。


分圧部     ARTA User Manuaの回路と同じ値の抵抗器が手元に無かったので抵抗器を組み合わせました。
         入力電圧が1/10に分圧されます。これは-20dBに相当します。
         入力インピーダンスは10kΩでUser Manual の回路と概ね同じです。

過電圧保護  ツェナーダイオードが無かったので多数の汎用小信号高速スイッチング・ダイオードで代用しました。
          概ね22V以上の入力電圧から保護します。4Ωのスピーカーでは121Wに相当するので充分です。

C1       電圧プローブとサウンドカードを結ぶ同軸ケーブルに寄生容量があり高域の減衰が大きくなるのでコンデンサを使って補正。
          秋葉原で購入した両端RCAのビデオケーブルは3C2Vで長さ5mでした。 長さの違うケーブルでは最適な容量が異なります。

J1       RCAジャックです。ここから長さ5mのビデオケーブルでサウンドカードへ繋ぎます。

TP1,TP2   アンプの出力端子に接続します。1mの赤白コードと蓑虫クリップを付けました。

下の写真は電圧プローブの完成した様子です。回路保護の為にホットメルト(熱溶融接着剤)で覆いました。
RCAジャックが曲がって付いています。穴あけ加工が下手でした。



周波数特性を確認するために発信器の矩形波を入力し、ビデオケーブルのサウンドカード側に10kΩの抵抗を接続して
その両端の電圧をオシロスコープで観測しました。良い感じで33pFが効いています。

熱転写プリンターの出力をコピーしたのですが、綺麗に写りませんでした。
メモリは1ますあたりX軸:10μS、Y軸:200mVです。

矩形波の周波数は20KHzで電圧は727mVです。この性能ならば100kHzでも問題なく使えるでしょう。

必要な機能を備えていることが確認できました。


3.測定用マイクの製作   ('09,02,03 作成)
Atra や Stepsでの測定にはマイクが必要です。そこで自作自作しました。

3-1 ゴム管マイクの製作  ('09,02,03 追記)
以前、ステレオマイクを作った実績があり 簡単なので首の長い測定用マイクを作りました。


材料は、マイクカートリッジ、ミニプラグ付ケーブル、硬質ゴム管の 三点だけです。
それに若干のホットメルト(熱溶融接着剤)です。

マイクカートリッジはパナソニックのWM-E13UYを使いました。
以前に秋月電子で買い部品箱に眠っていた物です。4個で100円位だったと思います。
仕様に示された感度は-42dB±3dB(0dB=1VPa,1KHz)となっています。
ARTAのマイク感度設定では単位がmVなので7.94mV/Paと設定します。

周波数特性を示すグラフは横一線で起伏が殆んどありません。
こんなに性能の良いマイクカートリッジが、これほど廉いのは驚きです。今回の用途には最適です。

ミニプラグ付ケーブルは両端にモノラルのミニプラグが付いていて 金メッキされています。
ケーブルは長さ2m太さは3.5mmです。 千石電商で200円ほどで買いました。
電線とミニプラグを別々に買って組み立てるよりも安上がりです。

硬質ゴム管は外径10mm内径4mmで長さ30cmでした。 これを20cmに切って使いました。
池袋の東急ハンズで241円でした。

組み立ては簡単でした。
ミニプラグ付ケーブルの片側のプラグを切り落として ケーブルを硬質ゴム管に通し、
ケーブルとマイクカートリッジを半田付けして、 ゴム管の両端をホットメルトで固めました。
これで完成です。 500円ほどの費用で性能の良い測定用マイクができました。

3-2 金属ケース入りマイクの製作    ('10,09,26 追記)
ARTAを使っても床や壁、天井等の反射がありSPユニットの素の特性を把握するのは困難です。
特に低音は吸音材での吸収が難しく仮設低反響室の効果も希薄です。

そこで円筒の内部にマイクを入れて測定すれば周囲からの干渉を軽減できるのではと考えました。
従来使っていたゴム管マイクは長く適さないので小さいのを作りました。


大きさは、直径10mm*長さ30mmです。

マイクカートリッジや他の部品はケースを除いて前作と同じです。
ケースにはM6ホールインアンカーを使いました。ステンレス製です。
ホールインアンカーとはコンクリートにメネジを埋め込む為の金具です。

その中にカートリッジを入れホットメルトで固定しました。
マイクカートリッジだけだと軽すぎて音圧で振動する懸念があり金属管に入れました。


4.単入力法でのインパルス応答測定   ('09,02,03 作成)
機材が揃ったので円筒形SPのインパルス応答を測定しました。
測定の目的は本体に寄生する機械的な共振や管内共鳴の有無を見る為です。
部屋の反響を軽減するために、円筒形SPの下部空間に測定用マイクを差し込んで測定した結果が下図です。


◎マイクアンプの感度を設定していないのでY軸の数値には絶対的な意味はありません。
◎最初に負圧側へ振れているのはコーン紙の裏側から出る音をマイクで拾っているためです。
◎パイプの長さが1mなので頭頂部にあるSPから出た音が下部空間に伝わるのに約3msかかっています。
◎3.77msの位置にある変曲部はSPを駆動するパルスが終わった位置と推定しています。FF-85Kが高性能である証かもしれません。
◎3.77ms以降のオーバースイングは管内共鳴ではなくコーン紙が戻る際の動きと思われます。
◎10ms付近から始まる振れは部屋の反射と考えています。
◎円筒内部には吸音材が貼ってあります。概ね500Hz以上の周波数は徐々に減衰している筈です。

懸念していた機械的な共振によるノイズや管内共鳴は見られずシンプルな波形です。
円筒形SPが高い解像度を備えている事を窺わせる結果でした。

スピーカーの駆動はサウンドカードの出力ではなくUSBから光信号を作りD/Aコンバータ(HRDAC-01)を通じてメインアンプへ繋ぎました。
メインアンプはTA2020デジタル測定用マイクは自作、マイクアンプはオーディオテクニカ製AT-MA2を使いました。
パソコンはDell製OPTIPLEX GX260、P4-2.26GHz、768MB RAM、WindowsXP-SP2 、サウンドカードはM-Audio社製 Audiophile 2496です。

測定場所は部屋の入り口の廊下です。パソコンから電線が届く範囲で最も反響が少ないと思われる場所です。
床に絨毯を重ねて敷き、周囲の壁には座布団を立てかけて反響を減らす努力をしました。

当初は双入力法で測定したのですが、細かなノイズが継続的に測定されマイクからの信号が埋没してしまいました。
このノイズはデジタルアンプに由来するものと推察しています。仕方なく単入力法で測定しました。


4.1 単入力法の検証 ('09,02,15 作成)
ネット上に開示されているARTAを使ったインパルス応答の測定例を見ると一様に複雑な波形でした。
何れも多数のノイズがありギザギザでSPユニットの挙動を推定できるようなグラフは見つかりません。

それに比べ我が円筒形SPの測定結果は驚くほどシンプルです。
もしや当方の測定に間違いが在るのではと考えARTAに頼らずデジタルオシロスコープで観測しました。

下の写真でX軸の目盛は1ms、Y軸は相対的な変化を意味し絶対的な値は把握していません。


結果はARTAを使った単入力法での測定と殆んど同じでした。
いつもスピーカーを設置している廊下には測定器を置きにくかったので
リビングで測定しました。その影響が少しは在る筈です。

線の幅が広くなっている部分はノイズです。
これは音ではなく空中に浮遊する電磁波ノイズをオシロスコープが拾う為です。
周波数帯域の広い(350MHz)オシロはノイズを感じやすく低周波を測定する際には困り物です。

パルスの発生にはHP製の8904A型ファンクションシンセサイザーを用い、
パルス幅1ms周期1秒の波を作りメインアンプの入力信号としました。

メインアンプはTA2020デジタル測定用マイクは自作、マイクアンプはオーディオテクニカ製AT-MA2を使いました。
確認のためスピーカーを繋いだ状態でメインアンプの出力波形を観測したところ美しい矩形波で角も直角でした。
また観測にはジャンクを修理したLeCroy製9450型デジタルオシロスコープを使いました。

この実験の結果からARTAの単入力法によるインパルス応答は正しく測定していると判りました。

計測器(デジタルオシロスコープとファンクションシンセサイザー)を揃えると中古でも10万円近い出費になります。
そのうえ機器を扱う専門的知識も必要で、測定の準備などに手間が掛かります。

それに比べARTAならば少ない費用と簡単な操作で精度の高い測定ができます。
ARTAは普通のパソコンを高性能なオーディオ分析装置に変える素晴らしいソフトです。

この実験でARTAの単入力法には充分な精度があるのが判りましたが、
双入力法では更なる向上があるのでしょうか。
時間の余裕が出来次第、双入力法を試したいと考えています。


5.双入力法でのインパルス応答測定  ('09,02,27)
先の実験で単入力法でのインパルス応答は正確に測っているのが判った。
双入力法ではどんな結果が出るのか試したのが下のグラフです。


何だか判らない結果でした。明らかに正しく機能していません。
単入力で振れているあたりに大きなギザギザがありますが、オシロスコープでの観測とは全く違います。

双入力法はD/A変換部やアンプの出力をコンピューターにフィードバックして誤差を軽減するものと理解しています。
当方のシステムではスピーカーを駆動する出力信号をサウンドカードからではなく、
USBから光変換器を経由してD/A変換器へと導き、その出力をパワーアンプに入力している。

サウンドカードからの出力信号を使う場合に比べて遅れが出ることが考えられる。
ARTAのプログラマーが想定したタイミングの範囲に収まらない為に正常に機能しないのだと推定している。

当方はTA2020を使ったディジタルアンプKAF-5002の2台のパワーアンプを所有しているが、どちらもBTL出力です。
BTL出力のパワーアンプをARTAに繋ぐと短絡状態になり、
正しく機能しないばかりか最悪ではアンプの故障を起こす可能性があります。

短絡事故を防ぐために光によるS/PDIFで絶縁してスピーカーを鳴らしました。
これが裏目に出て双入力法が使えません。

BTL出力ではないアンプを用意すべきか、単入力で進めるべきか迷っています。


6.仮設低反響室の製作      ('10,09,09追記)
スピーカーの特性を電気的に測る際に懸念されるのが部屋の反響です。
まえまえからARTAを使う際に低反響の部屋が欲しいと考えていました。

我家にはクローゼットと呼ばれる狭い空間があります。
具合の良い事に、中央に在る通路の両側には妻と筆者の“吸音材”がビッシリと詰まっています。
問題は天井と正面の壁です。どちらも音を強く反射しそうです。

そこで天井と正面の壁に“吸音材”を吊るす方法を考えました。

上の写真のように最上段の棚板にU字形の金具を取り付け、向かい側の棚板との間に紐を渡した。
その上に掛け布団を載せ半分を向かい側の壁に垂らした。
1枚の掛け布団では床まで届かなかったので壁に座布団を立てかけた。

完成した仮設低反響室の具合を試す為に拍手を打ってみました。
鋭い衝撃音だけで反響が聞えません。パンパンではなくパッシパッシのような感じ。

学生時代に実験で無響室を使った事がある。
無響室とは床、壁、天井が楔状の吸音材で出来た部屋です。
床には楔状吸音材の上にワイヤーで出来た網が張ってあり、そこに実験器材を載せます。

全く音の無い環境では、自分の体が出す雑音(血流?)が聞え驚いた。
また何故か不安感を覚えたので実験機器の設置を済ませ早々に無響室を出た。
音の無い空間は、大変に気持ちが悪かったと覚えている。

仮設低反響室は無響室には遠く及ばないが、片鱗は感じました。


7.可搬システムの構築      ('10,09,10追記)
従前は古いDell製ミニタワー形パソコンでARTAを動かしていました。
ソフトは何の問題も無く動きますが、パソコンの冷却ファンが騒音を出します。
また仮設低反響室と離れているため長いケーブルが必要で不便でした。
ノートパソコンでARTAを動かす事ができれば便利になります。

7-1 USB Audio I/F
問題はAudio I/Fでした。当たり前ですが、PCIバス用のサウンドカードは使えません。
ARTAの説明書にM-Audio製Transit USBが、動作を確認したAudio I/Fとして挙げられています。
これをAMAZONから入手しました。

7-2 ノートパソコン
いつも使っているDell製inspilon・1526を使おうとしたのだが、
Vista64とTransit USBのドライバーが合わないらしくエラーの表示が出る。

次にPC Audio用に購入したDell製inspilon 910 ミニノートを使おうとした。
ドライバーもARTAも問題なくインストールできたが、ARTAが正しく動かなかった。
シリコンディスクを搭載した無音パソコンなので残念です。
CPUがIntel Atomなのが問題なのかもしれません。

そこで古いIBM製ノートパソコン ThinkPad T22に組み込みました。
速度は1GHzです。ARTAの要求はPentiumIII 400MHz以上なので充分です。
OSはXP-SP1です。何の問題も無くインストールでき正常に機能しました。
遊んでいた旧いノートパソコンを活用できそうです。

7-3 機能の確認
下の写真はループバック試験によるインパルス応答で機能を確認した様子です。

Transit USBのオーディオ出力を直接オーディオ入力に戻しています。

ループバック試験を行うとD/A部とA/D部の周波数特性が判ります。
画面の左側がインパルス応答、右はフーリエ変換したウオーターフォール図です。
左端から20kHzまで横一線。素晴らしい性能です。

Transit USBに測定器として使える性能が在るのが確認できました。
これならばSPだけではなくD/Aコンバータやアンプの評価にも使えるかもしれません。

7-4 組込みサウンド機能の検討      ('10,10,12追記)
殆どのノートパソコンにはサウンド機能が組み込まれている。
これが活用できればUSB Audio I/Fが不要になる。
前出のThinkpad T22にもサウンド機能があるのでARTAで使えるか試しました。

方法はTranshit USBの場合と同じループバックです。
使ったのはダイソーで買った両端がステレオミニプラグのケーブルです。


下図は結果です。


低域と高域が弱くなり樽型になっていますが、素直な特性です。
T22は5年以上前の機種なのでPCオーディオに使う事は配慮されていなかったのでしょう。

オーディオ機器の特性を正確に把握しようとする場合には適しませんが、
自作したSPの特性を大雑把に知りたい場合等には使えると思います。