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     バッテリー充電アダプターの製作 ('09,01,27 新規掲載)

月に一回ほどしか車に乗らないためにバッテリーが心細い。
怪しくなってきた頃にボンネットを開け実験用の直流電源で充電していた。
そこで簡単な回路で必要充分な機能を備えたフローティング充電用アダプターを作りました。

注:この記事を参考に製作される方は、全て自己責任で対処して下さい。当方は一切の責任を負いません

ネットで調べると車用12Vバッテリーを痛めず連続的に充電できる電圧は13.8V程度と判りました。
もう少し高い電圧でも大丈夫な筈ですが、無難なところに設定しました。

DC15VのスイッチングACアダプターが市販されているので、その電圧を1.2V下げれば充電に使えます。
三端子レギュレータで電圧を制御すれば確実ですが、大袈裟に思えました。
もっと簡単に作れないかと考えダイオードを使う方法を思いつきました。

通常の整流用シリコンダイオードは0.6Vほどの順方向電圧損失があります。
これはシリコンの物性で決まる電圧なので型式に係わらず殆んど同じです。
これを2個直列に接続して通電すれば15Vが13.8Vに低下する筈です。

下の写真は、その発想で作ったバッテリー充電アダプターです。


◎シガーライター用プラグ
ボンネットを開けてバッテリーのターミナルにワニグチクリップを咬ませるのが面倒でした。
極性を間違え無いよう慎重に作業するのが嫌だったのでシガーライター用プラグを使いました。
 
秋月電子通商と同じ通りにある鈴商の店頭に並べてあるコード付を200円前後で入手しました。
プラグには2Aのガラス管ヒューズが内蔵されていたのですが、容量が足りないので5Aへ交換しました。

私が乗っている古いドイツ車(VW)では、エンジンキーの状態に関係なくシガーライターへ電力が供給されるので
キーを抜いた状態でもシガーライター経由で充電できます。

国産車の場合にはエンジンキーが抜かれた状態では電力が遮断される仕組みになっている様です。
  そのためシガーライター経由で充電するのは支障が出る可能性があり、止めたほうが良いと思います。

◎ケース
コードの先には廃物利用のケースを取り付けました。
コーラのペットボトルに使われていたキャップを二個使い、向かい合わせにしてホットメルト(熱融着)で接着したものです。
その中にDCジャックとダイオードを収めました。通電が判るように赤色の発光ダイオードも取り付けました。

ダイオードは発熱するので放熱のためにリードを短く切らないように工夫しました。
 

◎DCジャック
ACアダプターを充電専用にするならDCジャックを使わずに直結すれば済みます。
ACアダプターを他の用途へと使いまわしするためにDCジャックを使用しました。
秋月電子通商で買った2.1mm標準ジャックを使いました。40円でした。

◎ダイオード
ダイオードの目的は電圧を下げる事と逆流の防止で一石二鳥です。

秋月電子通商で売られている400V5Aのファーストリカバリーダイオードを使いました。
ACアダプターの最大電流が3Aなので、これを超える容量が必要でした。
ファーストリカバリーの必要性は全くありません。ちょうど良く廉いのを選びました。

バッテリーが空で充電電流が3Aを超えるとACアダプターの保護回路が働く筈です。
3A流れた場合には6W程度の発熱が見込まれます。

注:シリコンダイオードは使用目的に合わせていろいろな種類が市販されています。
  その中でショットキーダイオードは順方向電圧損失が低いので、この充電アダプターには使えません
  使うと14.5V程度の電圧が出て、バッテリーを過充電にして傷める恐れがあります。

◎ACアダプター
秋月電子通商で売られているDC15V3AのスイッチングACアダプターを使用しました。
電圧が制御されているので無負荷に近い状態でも15Vを保ちます。

注:トランス式のACアダプターには電圧制御回路が無く、無負荷時に高い電圧を出す物があります。
  バッテリーを過充電にして傷める恐れがあるので使えません

◎使用結果
問題なく使えました。

ドイツ製のバッテリーは1年前に交換してから1200kmしか走っていません。
上部に色で状態を示す小窓が在るのですが、健全を意味する明るい緑色です。

車の状態は、昨年末に小旅行に出かけ200km走ったのですが、それ以降は動かしていません。
その状態から充電を始めて概ね6時間で13.79V程度に落ち着きました。
狙いどおりの機能が確認できました。

充電状態が判らないので不便かと心配していたのですが、
ダイオードを収めたケースを手で握り発熱の具合を感じることで充電中か充電終了か判断できました。

電圧や電流の設定が無く、単にシガープラグを差込みACアダプターからDC15Vを供給するだけで使えます。
シガープラグのお陰で短絡や逆極性などで事故を起こす心配が無いので、使うの際の緊張感がまったくありません。
気軽に充電できるので大いに気に入っています。


◎2年間の使用結果   ('11,01,15 追記)
充電器を作ってから昼夜連続で使い続け2年近く動いた。
使用中の充電電圧は今も13.8Vで正しい電圧を保っていた。

機能的には問題なかったが、トラブルは夏に起こった。
ペットボトルのキャップ2個を向かい合わせに接着したケースが割れてしまった。


割れたのは接着剤が高温で軟化したからだった。

我が家の車庫は日当りが良く車内が暑くなるのだが、
ホットメルトが溶ける程に高温になったのは驚きだ。
昨年の夏は異常に暑かった。

ケースを金属等の耐熱性の高い素材に替えるべきかもしれないが、
まず車内が高温にならないような対策が必要だ。