電撃蚊取りラケットの修理     ('10,11,19 掲載)

秋葉原を歩いていたら店の軒先に派手な色の蚊取りラケットが吊るされていた。
350円と安かったので興味本位で買ってみました。

家に帰って電池を入れ玄関先で振り回したところバチンバチンとビックリする程の大きな電撃音。
網を見ると死んだ蚊が付着していた。
オモチャだろうと疑っていたのですが実用性が在り便利です。


ところが、二三日使っていると振り回しても電撃音が出なくなりました。
壊れたようで握りの部分からカサカサと音が出ます。
握りの部分を分解して故障の原因は直ぐに判りました。

何と高電圧を貯めるコンデンサーの側面が吹き飛んで穴が開いていました。
作動ボタンが押されると、コンデンサーは高電圧電力を蓄え蚊との遭遇に備えます。
蚊が網に接触すると瞬間に放電して焼き殺します。

下の写真で赤く大きなのがコンデンサ、その右側にあるのが放電抵抗です。
放電抵抗は使用を終えた後、コンデンサに溜まった電力を抜き感電事故の危険を回避します。

テスターで電圧を計りながら動かすと電圧は1kV以上に上がるので
短絡ではなく容量が減ってしまったようです。

吹き飛んだ破片を集め並べたところ耐電圧400V 0.47uF と読めました。
1kV以上も加わるのに耐電圧は、たった400Vしかありません。


Webを調べたところ詳しい記事が在りました。
http://www.kansai-event.com/kinomayoi/

壊れたコンデンサーを交換すべく秋葉原やネットで代替品を探したのだが合う物が見つからず困りました。
1kVを超えるコンデンサーは店頭にも見当たらず、在っても寸法が大き過ぎてラケットの握りの部分に収まりません。

そこでコンデンサー2個を直列に使う方法を思い付きました。
耐圧が倍増しますが容量は半分になります。

ネットや秋葉原を探し回り鈴商の棚に630V0.47uFが2個300円で並んでいました。
350円で買ったラケットの修理に300円を注ぎ込んでしまいました。

コンデンサを直列で使った場合には、電圧分布が均等になるか不安が在ったのですが、
都合の良い事に放電抵抗が一個ではなく2個の抵抗を直列にして大きな抵抗を作っていたので、
夫々並列にコンデンサを取り付け電圧分布の懸念は払拭されました。

大きさも2個を重ねてギリギリ収まる寸法でした。


コンデンサーを交換してから電池を入れ外に出て振り回してみると、バチンという電撃音がしました。
修理は成功です。しかし故障する前よりも小さな音です。
コンデンサーの容量が半減したので放電のエネルギーが減った結果ですが、蚊を落とすには充分のようです。

しかし中国製と言えども数日で壊れるのは変です。
安価な商品ですが、常識的に一夏は持つ程度の品質を想定し設計しているでしょう。

壊れた直接の原因はコンデンサーの耐圧が足りない為ですが、遠因は電池にあると推定しています。
日本製の乾電池は優秀で内部抵抗が低く大電流を流せます。
測定していないのですが、上述のWebによると単三乾電池から1A程も流すようです。

中国の単三乾電池は内部抵抗が大きく使用時の電圧が低下して
出力電圧がコンデンサを壊す程には上がらないと推定しています。

筆者はパナソニック製のアルカリ乾電池を使ったのですが、これが災いしたのでしょう。
中国製の電撃蚊取りラケットには中国製の乾電池を使うのが無難だと思います。