| ミード | Contents |
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蜂蜜と水にイーストを入れて醗酵させたもの。歴史はワインより古い。いろいろなハーブやスパイス、果汁が加えられることが多く、独特の風味を持つ。(「世界の名酒事典'97」講談社, 1996)
ミードに言及している本は比較的少ないのですが、だいたいこのような説明がされています。
これだけの記述ではどんなものかよくわからないし、親近感もわきません。でも、ミードは意外なところに顔を出しているのです。「ハネムーン(honeymoon)」というときの「ハネ(honey)」は何を隠そうこのミードらしいのです。イギリス(どこかは忘れましたが)では、新婚後、新婦がミードを仕込んで、2週間だか3週間経って出来上がったところを飲むという風習があるらしいのです。そこでミードを仕込んでいる時期のことを指して「ハネムーン」というらしいです。ただ、そうやって結婚後にしかミードを飲む機会がないかというと、そうではないと思います。ミードは市販されていて日本にもわずかながら輸入されているので、「特別の日にしか飲まれない」とはいえないと思います。
一時期、ミードを飲んでみたくて都内のデパートを探し回りました。その辺の酒屋およびディスカウントショップは必ずしも酒の種類が豊富でないからです。新宿、池袋、渋谷、銀座にあるデパートは多分全部行ったと思います。でも、見つからなかった。あちこちのデパートで陳列棚を探し回ったのですが、見つかりません。そこで(本当は聞きたくないのですが)店員に聞いてみることになります。「ミード、おいてありますか?」デパートの店員は好きでそこに配属されているとは限らないので酒の知識に豊富とはいえない場合が多いのです。そんな店員に聞いてしまったときは「はぁ?ミードでございますか?」といって奥の方にいる責任者に照会に行くのです。責任者はさすがに知っている場合が多いので、「申し訳ございません。ミードはちょっと・・・。」となるのです。店員に聞きたくないというのは、ミードを説明する羽目になることがあるからです。そんなときは「蜂蜜から造ったお酒なんですけど・・・。」ということにしています。蜂蜜から造ったお酒といえばたいていミードのことを指すからです。
こつこつとデパートを回った結果、存在しないことがわかりました。でも、不思議なのは、講談社の「世界の名酒事典」をみると、輸入していることが明らかなのに、現物にお目にかかれないことでした。デパート以上に多くの種類のお酒を扱っているところはあんまりないと思います。とくに、こういった変わったお酒に関しては(ワインなんかは別です)。デパートですら扱ってないとすると、輸入業者は一体どこに卸すために輸入しているのかがよくわからなかったのです。いまでもわかりません。'92年版の「世界の名酒事典」には3種類のミードがのっていましたが、'97年版には1種類しかのっていません。輸入業社も手を引き始めたということでしょうか。
何年か経って、去年、Drinks Mailing Listに参加していたときに、どうやって購入したらいいか質問したところ、輸入業者に直接聞いてみるのがいいという返事をいただきました。でも、受け取るのが面倒だし、電話するのも億劫なので、そのままになっていました。
ミードの購入をあきらめたのですが、先日ソムリエ氏と話をする機会がありましたのでミードについて聞いてみました。すると、彼は自宅で作っているというではありませんか。作り方は、上に引用してあるように、蜂蜜と水とイーストを混ぜて醗酵させればいいのです。ただ、蜂蜜と水をどれぐらいの割合で混ぜればいいのか、醗酵期間はどれぐらい必要か、についてはよくわかりません。その辺を解明すべく、彼のミードの作り方を教えてもらいました。といっても、ポイントしか覚えていません。
使ったもの
蜂蜜はうまそうなものを使おうかとも思いましたが、失敗したらもったいないので500グラムで398円のものにしました。ただ、注意しなければならないのは、最近は安いかわりに水で薄めたような蜂蜜が出回っていることです。
水道水で醗酵させようとすると、酵母が塩素で死んでしまいます。そこで一度沸騰させて塩素を抜く必要があるのですが、イーストは45度で死滅しますのでそれ以下の温度まで下げなければなりません。その冷却時間がもったいないので塩素が入っていないと思われる「南アルプスの自然水」を買ってきました。
イーストは製菓材料コーナーで売っています。買ってきたところが、冷凍庫に昔のイーストが入っていたので損しました。ドライイースト欲しい方はメールください(笑)。あまってます。
グラニュー糖は発泡させるのに使いました。一袋使ったのは、余らせると面倒だから。
発泡ミードを作ろうと思ったので、ペットボトルが必要でした。ところが、自分は普段は炭酸飲料は飲まないのでわざわざペプシコーラを買ってきて一人で1.5リットル飲まざるを得ませんでした。捨てればいいんですが、やけになって飲みました。ミード作りで一番面倒だった部分です。
作り方
念のため利用する容器、器具は煮沸消毒しておくといいでしょう。自分の場合はペットボトルしか道具を使っていないので、消毒しませんでした。ペットボトルも開けたてなので雑菌が住み着く状況ではなかったからです。乳酸菌の進入には注意したほうがいいかも知れません。注意してどうにかなるものではありませんが・・・。
瓶入りの蜂蜜の場合は別の容器で水とよく混ぜてからじょうごを使ってペットボトルに入れればいいでしょう。
ヨーグルト付属のグラニュー糖をそのまま入れたらあわがシュワシュワと発生してあふれ出ました。いったん水に溶かしてそっと入れるべきでしょう。
結果
色は半透明で、蜂蜜を溶かしたときからあまり変わっていません。蜂蜜のにおいは感じられませんでした。アルコールは低め。ペプシコーラよりも炭酸は強め。味の方は、思ったより甘かったです。たとえていえば、カルピスウォーターぐらいの甘さかな。澱が生じているので扱いは静かに。場合によってはデキャントも必要でしょう(笑)。
アルコールが少ないということと、糖度が高いということからは、醗酵があまり進んでいないという事実が導かれます。蜂蜜が多すぎて(糖度が高すぎて)醗酵が思うように進まなかったのかも知れません。私の作り方は上にかいたとおりなのでこれをご覧になって作りたいと思った方は適当に調整してください。
ソムリエ氏の話では8〜10度ぐらいになるということですが、とてもそんなに高いと思えません。2週間醗酵させないとそういう度数にはならないのかな。ソムリエ氏の話しではあくまで2週間醗酵させよ、とのことでしたが、我流で1週間で飲んでしまったのが失敗かな。
以上、違法行為ノススメでした。