屋久杉の森 その1  ヤクスギランド


  ヤクスギランド : 屋久島自然休養林(荒川地区)
  有  料 : 300円(入林協力金:高校生以上)
  無休  駐車場有り
  問合せ : 屋久島観光商工課 TEL 46-32211

 各地に○○ランドといった名前の施設が出来ており、「ここも名前ばかりで、小規模な施設で杉のミニチュア版が飾られているくらいのものじゃないのか」と思われがちだが、原生林の中を歩くようなコースが設定されており、屋久島らしい森林を短時間で散策することができるもので、その名前でちょっと損をしている観が否めない施設。


ヤクスギランド 安房の町から16kmの標高1,000〜1,300mに位置しており、車のアクセスもよく樹齢数千年の屋久杉を含む原生林を容易に鑑賞できる自然休養林で、昭和46年6月に自然休養林に制定された

 屋久島の中間山岳地帯に位置し、屋久杉の樹林、荒川の渓谷など屋久島らしい森林を短時間で散策、観察できる。

 また、この入口から淀川登山口方面へ約6km行った道路沿いに、推定樹齢3,000年と言われる「紀元杉」)があり、車で手軽に見れる屋久杉としては最大、最長寿のものとなっている。

切株更新
 面積270.33ヘクタールの林の中に30分から150分までの4つの観賞用歩道が整備されており(一部未整理部あり)、林床にハイノキなどの小潅木が鬱蒼と茂る中を歩き、樹齢1,800年といわれる仏陀杉を初め、三根杉、母子杉、くぐり杉などの屋久杉(30分コースでは見学不可)やモミ、ツガ、ヤマグルマ、ヒメシャラなどの巨木や藩政時代の切り株、試し切りの跡などを見ることが出来る。

 歩道は荒川の清流に沿うように設定されており、要所に架かった吊り橋から澄んだ川の流れを望むことが出来、切株更新(刈られた杉の上などに種が着床して育ったもの)、倒木更新(倒れた木に種が着床して育っていくもので、倒木上に杉が直線状に並ぶ)など屋久島の杉の成長過程を見ることが出来る。

 現在、150分コースはコース中の天柱橋が流出してしまったことから、周遊することができない。

 また、このコースは、太忠岳(だちゅうたけ:標高 1,497m)への登山道となっており、ヤクスギランド入口から約2時間で登ることが出来る。

ヤクスギランド案内図


30分コース

入口入ってすぐのくぐり栂
 普通に歩くとあっという間に終わってしまうコースで、短時間に気軽に屋久島の風景に出会えるコースでもあり、観光バスで訪れた観光客によく利用されており、ゆっくり歩くと色々なコケ類や小さな杉が倒木の上に生えてきている様子などを見ることが出来る。

 入口から歩を進めていくとすぐに「くぐり栂(つが)」が出迎えてくれるようにアーチを作っており、これをくぐって林と苔の広がるランド内を散策することとなる。

 途中、千年杉へ下る道と本線が分かれ、ここを下ってランド内で名前の付いている最初の杉「千年杉」を見ることが出来る。

 ここから上り本線へ合流する間に、横に張り出したヒメシャラの木があるが、ランド内各所で光を求めて横に伸びてから上に向かう木があり、なんとしても生き延びようとする木のたくましさを感じることが出来る。
 
千年杉
緑の葉を付けて若々しい
 屋久島では、1,000年を超えて初めて「屋久杉」と呼ばれることになり、それ以下の杉は「小杉」と呼ばれる。

 千年杉の正確な年数はハッキリしないが、その名のとおりまだ屋久杉になったか、ならないかといったもので、他の名前が付いている杉などに比べると若々しい印象を受ける。

 50分コースとこのコースは木製の歩道が完備されており、既存の木をなるべく切ったりしないように道が付けられているため、各所で残した木が通れるような切欠きが入れられたりしており、設定時の苦労のあとが見て取れる。


50分コース

仏陀杉
 最初は上記と同じ30分コースを歩き、途中から足を伸ばして、この森の中のハイライトともいえる「仏陀杉」を見に行くこととなる。

 仏陀杉とは、良くぞ名づけたという感じで見る角度によって人が座っているように見える(右の写真、左側のコブ状の部分が 人が座っているように見えませんか)。

 かなり空洞化が進んだ杉で、根が荒れないようにロープを張ったりして近づけないようになっており、周りに作られたお立ち台から見ることとなる。

 この場所は、周囲の木との関係から暗くなりがちで、クリアな写真を撮るのに苦労する。

 仏陀杉 : 推定樹齢 1,800年、樹高 21.5m、胸高周囲 8.0m


80分コース

苔の橋から川原に下りる
 50分コースの途中から分岐して荒川橋を渡り、太忠岳の登山道を右手に見て、苔の橋へと歩いていくが、ここの歩道はあまり整備されておらず、アップダウンも結構あるので、足元はしっかりしたものとしておきたい。

 苔の橋を越えた川沿いにあずま屋風の休憩所があり、ここから川にも下りていけるようになっており、景色も良いので、ここで昼食を摂ると気持ちが良い。


180分コース(私は未踏なので一般的な記述です)

駐車場部から望む太忠岳
 80分コースの途中から太忠岳登山道を歩くこととなるが、本来周遊できるコース中の天柱橋が流出してしまったため、太忠岳登山道方面は倒木で形が蛇がとぐろを巻いたような蛇紋杉まで、もう一方は母子杉、天柱杉を経て天柱橋で行き止まりとなる。

 財源が確保できないことから、今のところ天柱橋の復旧の見通しは立っていない(役場観光課 談)。


 >>to Top



休憩所兼売店「森泉」
 入口部の道路沿いに売店を兼ねた休養施設「森泉」が建っており、1階に屋久杉工芸品などのお土産類の売店とトイレ(協力金100円となっている)、2階に休養室(雨天時などは、ここで弁当を食べるとよい。但し、1階の売店では弁当類は販売していない)がある。

 この外には、公衆電話が併設されているが、この通話ボックスが屋久杉をくり抜いて作ったものとなっており、一見の価値がある(と思う)。

ヤクスギランド内の主な屋久杉

 淀川登山口に向かう途中にある紀元杉を含めるとヤクスギランド内の主な屋久杉は、下表の通り(私は未だ仏陀杉しか見ていません。その内 全部見たいと思いつつ、時間ばかりが過ぎていく。。)。


ヤクスギランド内の主な屋久杉
名 称 胸高周囲 樹高 推定樹齢
紀元杉 8.1m 19.5m 3,000年
母子杉 9・0m 31.1m 2,600年
6・3m 29.5m 2,600年
仏陀杉 8.0m 21.5m 1,800年
天柱杉 8.2m 33.8m 1,500年
三根杉 9.3m 26.1m 1,100年

 >>to Top


入場者数 推移

 ヤクスギランドの平成15年からの入場者数の推移は下記の通りで、観光バスも乗り入れできるアクセス性の良さから、平成15年に12万人を超える入場者数があったが、その後は10万人前後と伸び悩んでおり、白谷雲水峡のアクセス道路が整備され、観光バスが乗り入れることが出来るようになったこともあり、近年の入場者数では白谷雲水峡とほぼ同等となっている。

 月別の入場者数を見てみると、白谷雲水峡と同様に 冬場の12、1月に入場者数が減る傾向があるが、4,5月のGWと11月にピークが見られるものの、年間を通して人が訪れていると言えよう。


人  数 ヤクスギランド入場推移
15年 16年 17年 18年
1月 4,660 3,202 2,904 3,132
2月 8,451 8,163 5,653 5,846
3月 13,190 8,584 8,694 7,103
4月 10,961 15,366 9,471 13,844
5月 10,148 12,501 10,605 11,318
6月 8,570 6,223 5,712 7,042
7月 13,045 10,608 8,900 8,119
8月 11,456 8,588 9,079 9,560
9月 10,242 8,218 7,469 7,400
10月 11,527 8,201 10,624 10,939
11月 14,746 11,859 13,447 10,817
12月 5,376 4,930 3,008 4,572
122,372 106,443 95,566 99,692


 >>to Index