AC-DC電源回路

電子工作に限らず、全ての電気製品にはエネルギー供給源たる電源が必要です。ここでは乾電池を使わずに、一般家庭のAC100Vから直流電流を作り出す方法について解説します。


●回路図

回路図は以下のようになります。ACアダプターは、得たい直流電圧より数ボルト高い仕様のものを選んで下さい。DC9Vを得たいなら、ACアダプターは12V出力程度の物を使う必要があります。

回路図
三端子レギュレーターは新日本無線のNJM7800シリーズが最も一般的かと思いますが、「7809」等の数字が刻印されていれば他社メーカーのレギュレーターでも大丈夫なはずです。その型番は出力電圧によって異なっており、以下の表のようになっています。

型番出力電圧
78055V
78099V
781212V
781515V
7905-5V
7909-9V
等々

なお、三端子レギュレーターは使用電流によっては非常に高温になることがあります。大電流で使用する場合は必ず放熱版を取り付け、熱を逃がして下さい。

C1とC4は電解コンデンサです。C1は200μF以上、C2は470μF以上あれば通常差し支えありませんが、C4は2000μF位あったほうが安定する場合もあります。
C2とC3は共に0.1μFのセラミックコンデンサです。部品には「104」と刻印してあるかと思います。スペース的な都合上、積層セラミックコンデンサが使いやすいでしょう。いずれもコンデンサは、なるべく三端子レギュレーターに近づけて配線します。



●ACアダプターが手に入らない場合等

目的の電圧を取り出せるACアダプターが無かったり、ACアダプターの容量が小さくて困る場合はACアダプターそのものを自作します。必要なものは、電源トランスとシリコンダイオード4個等、以下の図に載っている部品です。

adapter

AC100Vを使う場合、危険ですのでできれば適切な容量のヒューズを付けるようにしましょう。ACアダプタには通常ありませんが、機器等に組み込んで必要な際は電源スイッチを図の位置に取り付けます。
電源トランスは100Vを目的の電圧まで降下しますが、そのとき、得たい電圧より5ボルト程度高い電圧が取れるようなトランスを選んで下さい。これは、必ず三端子レギュレーターで電圧のロスが生じる為です。得たい電圧と同じ出力電圧のトランスを選んでしまうと、まずダイオードで電圧が降下し、更に三端子レギュレーターで大電流が流れたとき等に動作が不安定になります。
ダイオード4個を四角に接続するこの回路を既にひとつのパッケージにした「ブリッジダイオード」と言う部品も多く販売されています。手に入れられるなら、それを使ったほうがスマートでしょう。
最終出力段には電解コンデンサを接続します。これにより交流をなめらかにし、直流に近づけます。よって、最低でも2000μF程度の容量の電解コンデンサを使用して下さい。が、それでもこの回路では完全な直流にはならず、非常に汚いノイズを含んだ直流しか取り出せません。このため、このあとに前途の三端子レギュレーター回路を接続して綺麗な直流を取り出すわけです。


このようにして、直流の電源を取り出すことが出来ます。このNJM7800シリーズと回路では単一の電圧しか取り出せませんが、世の中には可変電圧出力型の三端子レギュレーターも存在します。それを使えば、理科の実験等で使用するような電源装置も自作可能です。
その場合には、National Semiconductor社のLM350もしくはLM317と言う三端子レギュレーターが有名ですので、これを秋葉原等で探してみて下さい。ちなみに、秋月電子に行けば必ず見つかります。
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