オーディオ用小型パワーアンプ

パソコンや携帯機器に最適な、一般的な小型パワーアンプ回路を紹介します。
音質や出力はさほど大きく取れませんが、回路の割には十分すぎる性能です。

●使用部品

オーディオ用のミニアンプを作るには色々な方法がありますが、トランジスタで回路を組むとなると簡単にと言う訳にはいきません。このため、手っ取り早くアンプを作りたいならそれ専用のICを使うのが賢明です。
アンプ用のICとしては、最も簡単で入手しやすいものとして以下の2種類のICがあります。

JRC NJM386
JRC NJM2073

これらは殆ど同じ使い方でアンプを作ることが出来、非常に手軽です。
性能の違いは以下の表をご覧下さい。

NJM386NJM2073(STEREO)NJM2073(BTL)条件
動作電圧4-12V1.8V-15V単電源式
出力電力325mW1200mWV=6V,R=8Ω
500mW2000mWV=9V,R=16Ω
650mWV=6V,R=4Ω/各チャンネル
電圧利得26dB-46dB44dB標準値
消費電力700mW700mW
消費電流3mA-8mA6mA-9mA無信号時
回路数1回路2回路2回路を組み合わせて
1回路として動作
実売価格80円150円秋葉原/秋月電子にて

NJM386は1回路しか入っていないのでステレオアンプを作りたい場合はICを2個使わねばなりませんが、NJM2073の場合は1つのICに2回路入っているのでそれ一個でステレオアンプを作ることが出来ます。また、動作電圧や出力電力に関してもNJM2073の方が有利です。ですが、NJM386の方が安価に入手できます。このような差を考え、最適な方のICを選択して下さい。

●NJM386を使う場合

NUM386は古くからミニアンプ用のICとして数多く使われています。単電源で消費電流が少ないので携帯用機器に最適でしょう。ただ、一個のICにアンプ回路が一つしか入っていませんのでステレオアンプを作る場合はICを2個使わねばなりません。
もう一つ利点として、アンプの増幅度を調整できる点があります。下図のまま使いますと増幅度は26dB(約20倍)ですが、1番ピンと8番ピンの間に10μFのコンデンサを接続すると増幅度は46dB(約200倍)となります。1番ピンと8番ピンの間に10μFのコンデンサと抵抗を直列につないだものを接続すると、抵抗値によって増幅度を可変させることが出来るようになります。

njm386

常識的に、各電解コンデンサは電源電圧以上の電圧に耐えられる品種を選んで下さい。
5番ピンからGNDに直列接続されている0.05μFと10Ωの抵抗は無くても動作しますが、高出力時に動作が不安定になり発振することがあります。特別な理由が無い限り付けるようにして下さい。

●NJM2073を使う場合

NJM2073はNJM386と違い、1個のICパッケージに2つのアンプ回路が入っています。このため、ステレオアンプを1個のICだけで構成することが出来ます。また動作電源電圧が1.8V〜15Vまでと広く、出力もNJM386より大きいのが特徴です。
njm2073

基本的にNJM386と同じ回路を2個使う、と言うような感じです。ステレオアンプを作る際は音量調整の可変抵抗器を2連のものにすると良いでしょう。
また、このNJM386はBTL接続として大きな出力を取り出すことも可能です。
BTL接続というのは、IC内部の2つのアンプ回路を両方使ってより強力に増幅させる方式の事です。この場合は両方のアンプ回路を使ってしまうので、ステレオアンプを作る場合にはICが2個必要となります。が、1個でステレオ動作させたときの約2倍の出力を得ることが出来るので、手軽にそこそこ大きな音の出るアンプを作りたい場合には重宝するでしょう。

njm2073btl


NJM386とNJM2073については、新日本無線のwebページよりデータシートをダウンロードすることも出来ます。両ICについてより詳細に知りたい場合には、そのデータシートを各自ダウンロードしてご覧になって下さい。但し、Adobe Acrobat形式のファイルですので閲覧にはAdobe Acrobat Readerが必要です。

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