ミステリー、アラスカ Mystery,Alaska

出演:ラッセル・クロウ=ジョン・ビービィ(保安官兼ホッケー選手) ハンク・アザレア=チャーリー(記者) バート・レイノルズ=バーンズ(判事兼元ホッケー選手) メアリー・マコーマック=ドナ(ジョンの妻)

「LAコンフィデンシャル」に出た後、ラッセルの元には1年間で70以上の脚本が送られて来たらしいです。その中から彼が選んだ1本がこの「ミステリー、アラスカ」。これについて世間には、「そりゃーそんなに悪い脚本とは言わないけど、でも何でコレ?」という疑問の声が、ないではないようです。

ひょっとしたらこんなこと言ったらラッセルにおこられるかもしれなけど…私は、これを選んだ理由は単に「ラッセルは、アイスホッケーがしたかった」からじゃないかしら?と疑ってます。何でも、この映画の撮影前まではラッセルはスケートを履いたことすらなかったそうで。映画の中では、それが信じられないぐらいの見事なホッケー選手ぶりです。相当、特訓したんでしょうね。そういうような事にチャレンジ精神をかきたてられる…てのも、彼ならありそうなことかなあ、と。勝手な思い込みってやつですが。

さて、この映画ですが…「ミステリー、アラスカ」という題名から、ミステリー映画と思われるかもしれませんがさにあらず。「ミステリー」は町の名前。「ミステリー、アラスカ」というのは、「ニューヨークシティ、ニューヨーク」とか「カンサスシティ、カンサス」というのと同じで(わかりにくい?)、「アラスカ州ミステリー町」っていう意味です。

この「ミステリー町」の名物はアイスホッケー。土曜日ごとに湖の氷の上で行なわれるホッケー試合は、町をあげてのお祭りのようなもの。選手は町の学校の先生とか食料品店の店番とか高校生とかのアマチュアチームながら、実力もなかなかのもので、チームは町の誇りです。…で、町を出てNYで雑誌記者になっているハンク・アザレアがこのホッケーチームのことを「スポーツ・イラストレイテッド」で記事にしたことがきっかけで、町のチームがNFLのチーム、「NYレンジャース」と対戦することになる、というのがこの映画のストーリーです。

ラッセルの役、ジョン・ビービィさんは町の保安官、兼(もちろん)ホッケー選手。チームのキャプテンで精神的支柱、ではありますが、寄る年波(?)には勝てず、引退の危機にあります。彼は結婚していて、3人の男の子のよきパパ。…と、いう役どころのせいか、それとも寒冷地仕様なのか、はたまた「インサイダー」の準備に既に入っていたのか、体型はいささか「いいもん、たくさん食べている(by ハンク・アザレア)」って感じになってます。

でもねー、これがカッコいいのですよねー意外にも。(いや、ちっとも意外じゃないか。すみません)ラッセルはこの映画ではアンサンブル・キャストの一員という感じで特に目立つような演技はしていないんですが…レンジャーズと対戦すべきかどうか町民が集まって話し合うシーンで、「ジョンはどう思う?」と聞かれて、彼が静かに答えると全体の意見が自然にその方向にまとまってゆくところとか…後の試合のシーンでチームに檄を飛ばすところとか、この町の実質的なリーダーは町長でも判事(バート・レイノルズ)でもなく、彼なんだろうなあ、と思わせます。

しかし、かっこいいばかりの役でもないんですよね。ホッケー選手としての引退勧告をうけて内心いじけていたり、都会から帰ってきた記者がジョンの奥さんの昔の恋人なので、なんとなく嫉妬して奥さんに怒られたりと、ま、いろいろと自信を失っている時期でもあるのですが…そういうところも、いいのですよねかわいくて。ラッセルをあまり知らない人が観たら、この役が彼の地に近いのではないかと思ってしまうのじゃないかという位、自然な感じです。実は全然違うのですがね(笑)。

ああ、またラッセルの役のことばかりになってますね。映画全体の感想も少し書いておこう。選手たちのキャラクター描写とか試合の展開など、たしかに「スポーツ感動もの」のパターンにはまっている部分が多いのですが、私は好きです、この映画。ネタバレ==>ただ、あえて不満をあげるとすれば、「主人公たちのチームが遥かに格上のチームと対戦し予想に反して大健闘するが、惜しいところで負けてしまう」という展開だけは、パターンにはまりすぎって感じもしたのですが。「勝たせてやってもいいじゃん、タマには」と思ったりして。<==ネタバレ

で、観てから半年も経っているこの映画の感想をなぜ今ごろ書いたのかって?…いや、寒かったから、なんとなくね。

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