人生は上々だ! The Sum Of Us

出演:ジャック・トンプソン=ハリー・ミッチェル(ジェフの父) ラッセル・クロウ=ジェフ・ミッチェル ジョン・ポルソン=グレッグ(ジェフの好きなヒト)

このビデオを借りたいがためにビデオ屋を何件探し回ったか。そしてやっとみつけた×宿のT××TAYAではずーーーっとレンタル中で、「そろそろあいたかな〜」と、何回通ったことでしょうか。でも、そのかいはありました。噂にたがわぬ傑作ですわ、これは!

ラッセルは24歳の、ゲイの青年役なんですが、これが素晴らしいの。彼が役になりきりで素晴らしいのはいつものことなんですが、このジェフ・ミッチェルっていう青年は、これがまたきわめつけにイイ奴なんですよねー。「オーストラリアのようにでっかい心」を持っているのだ。

ふつうこのぐらいの年頃の男ってものは、怒りはオモテに出しても愛情はあんまり素直にオモテに出さないもんだと思います。それは照れなのか、自己防御なのか、弱いとみられるのがいやなのか…いや、若い男でなくても、これほど愛情をストレートに表情にあふれさせる人っていないよなー。

死んだお母さんを思い出して"I miss her."と言っている時、心臓発作で倒れて口がきけなくなってしまったお父さんに話しかけている時、好きな人が食事の招待に応じてくれたのを喜びながら「でも、来てくれなかったらどうしよう?」なんて不安そうにつぶやいてる時、ほんとに、もう、たまんない表情をします。飛んでいって「ああ、あんたはなんていい子なんだー!!」と抱きしめたいぐらい。(…女に抱きしめられても嬉しくないかな、彼は。)その無防備な表情に、かえってこの人ってものすごく強い人間なんじゃないかなー、と感じたりして。

と、ジェフ君(ラッセル)のことだけ書きつらねてもいいんですけど、実はこの映画で私が一番泣けたのは他のことで、ジェフ君のお父さんの回想シーンなんですよね。ジェフ君の祖母(お父さんのお母さん)は同性愛者で(夫が亡くなってから目覚めたらしい)、メアリーという女性と長年一緒に暮らしていたんですが、80歳を越えてお互いの面倒をみられなくなり、お祖母さんは息子のところに、メアリーは老人ホームにと別々に引き取られることになります。「もう死ぬまで会えないとわかっていて、最後の夜にふたりは何を話したのだろう。40年間の愛に報いる言葉なんてあるのだろうか」と、お父さんは回想します。

#…と、書いているだけでまた泣けてきた。失礼します、タオル…(<ばか)

それから、お父さんはジェフ君がゲイであることを100%認めてるんですが、一方で子供を持てないことを残念にも思ってます。「子供というのは、我々の人生の集大成(The sum of us)だ」というのは、感動するけど、ちょっと痛いセリフ…。

あと、ジェフ君が失恋した直後に、電車の中でふと酔っ払った中年の女性が「地獄の苦しみ(Agonizing Pain)」とつぶやくのを何故かよく覚えていて、「彼女の気持ちはよくわかる、それは『孤独』だ」って言うところとか。

この映画って、非常に気持ちのいい爽やか感動作ではあるのですが、一方では耐えられないほど切ない映画でもあるのです。


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