バーチュオシティ

出演:デンゼル・ワシントン=陰気な元警官 ラッセル・クロウ=シド6.7  ケリー・リンチ=何の博士かよくわからないが、とにかく博士らしい

出来の悪い映画を、それなりに楽しむというのが、私はわりと苦手です。好きな俳優が出演していると、余計にそうです。心の余裕が足りないのでしょうか。シドに、「お前にはユーモアのセンスがない!!」って、言われそうですが。

しかし、この映画は、どう見ても出来が良くないにもかかわらず、楽しんで見れました。それは見る前から下らないということを聞いていたので、ストーリーを追うのをはなっからあきらめて、ひたすらシド6.7の活躍を楽しむことに集中していたからでしょう。

この映画のストーリーをちゃんと納得するのは、無理というものです。(シドを実体化した「ナノ技術」って、あれを理解できた人なんているのか??)矛盾点をつっこみながら見るというのも、映画の楽しみ方のひとつなんでしょうが、この映画についてはそれすらむなしい感じ。この映画の正しい見方は、ひたすらラッセルを見る!この映画に関しては、これはファンの贔屓目ではありません。だってほんとーーに、他に見るとこないんだもの。

で、シド6.7ですが…彼は人間ではありません。ロボット・アンドロイドの類でもありません。(後に「自己再生型アンドロイド」とでもいうべきものになりますが)彼はコンピューター・プログラム。え、なんだって??そうです、彼は警官の訓練用バーチャルシステムのために、過去の凶悪犯183人の人格を合成して作られた人格プログラムなのです。もうすでにこの時点から変だけど。シドのあの性格のどこが、警官の訓練に役立つんだろう??警官の訓練用なら、強盗とか、車泥棒とか、もっと単純な犯罪者の方がよっぽど役に立つと思うけど…などということを考えてはいけないのですね、はい。

「183人の凶悪犯」の人格についてはあまり深く考えないことにしましょう。それより私が気になったのは、シドがなぜによりによって「あのお姿」をしているか、です。そうです、彼があのキュートな笑顔と、その道の権威(って誰だよ)も世界有数の美しさと折り紙をつけているあのお尻を持っているのは何故?(そんなものが、警官の訓練に関係あるのか?)

a:プログラマーの趣味
b:シド自身が、183人の凶悪犯の中から好みの外見を選んだ
c:シド自身が、好みの外見をオリジナルデザインした

…我ながら何てしょーもないことを考えているんだろう。まあいいや、しょーもないついでに、

疑問2:シドのあのイカしたファッションセンスはどこから来ているのか?

a:プログラマーの趣味
b:183人の凶悪犯の中から一番センスのいい奴の趣味が出た
c:演じている俳優の趣味…

いかんいかん、この映画について考えていると、頭がどんどん下らない方向にいってしまう。いや、それもこれも、シドのキャラが際立っているからなのですよね。確かに、凶悪犯×183の割には実体化して街に出てからやることの凶悪さがものたりないのだけど、それは脚本が悪いせいで、シド、いや、ラッセルのせいじゃないものね。犯罪を犯す時のシドの「純粋無垢」とでもいいたいような笑顔がすがすがしい。元気の足りないときは、彼を(特に、「誕生」のシーンを)見て元気を出そう…(<かなり問題…)


この映画について私が知っている2、3の事柄

・この映画のキャラ、シド6.7についてのラッセル・クロウのコメント
Maximum Crowe のNews欄(2000/10/15)に載っていた古いインタビューです。(Toronto Star's Rob Salem 1995)
※おことわり:ちょこっと意訳です。

(シド6.7は史上最も凶悪な183人の犯罪者を合成したプログラム…)「それと、歯医者がひとり。おれのかかっていた歯医者だ。もう2度と行かないだろうな。歯医者の人格が入ってなけりゃ、あんなに嫌な奴になるはずはない。」(ひょっとしてその歯医者って、「リトル・ショップ・オブ・ホラーズ」のスティーブ・マーティン?)

「演技するのにモラルをまったく考えなくていい役だった。罪悪感やら後悔やら良心といった人間の弱点−彼(シド)はそういう重荷をまったく持っていないんだ。」

「彼は世界に出て行って、社会を見まわして、一秒の半分の半分ぐらいの時間でこう決める。人間は本当は死にたがっていると。彼に言わせれば、奉仕活動をしてるみたいなもんだ。」


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