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映画「マスター・アンド・コマンダー」の宣伝に関する意見とお願い


*ここは2003年12月末より2004年5月頃まで、映画「マスター・アンド・コマンダー」の映画本編とかけはなれた宣伝について指摘していたページです。公開は終わり、事情が変わった部分もありますが、映画劇場公開前に(映画を観ていない人に向けて)書いた文章をあえてほぼそのまま残してあります。本文はこちらから。


映画『Master and Commander』予告宣伝に関する連名締切りは過ぎましたが、署名者の方々のコメントは残していただいております。真摯なコメントばかりで、この問題を理解するのに非常に役立ちますのでぜひ一度お読み下さい。

また、このコメントの英訳版をこちらに載せました。日本語が読めないPCでも読めるようになっていますので、海外にお手紙を書かれるとき、海外掲示板に投稿なさる時に参考URLとして利用していただけると幸いです。

こちらに、関係連絡先一覧(一般に公開されている企業の連絡先のみ)と今までに書かれた手紙へのリンクがあります。


*この問題についてのリンク*

「まだ見ていない映画のために(じゅうばこの雑記帳)」

なぜか不遇(?)な映画『マスター・アンド・コマンダー』を 勝手に応援しますっっ

LOTR字幕改善連絡室(M&C宣伝問題が取り上げられています。)


ここからが本文です。

このようなページを作るのは誠に異例のことですが、どうしても何かのアクションを起こしたくなりました。

このサイトを読めばお分かりの通り、私はラッセル・クロウファンであり、しかも原作の熱烈なファンである者として、映画「マスター・アンド・コマンダー」に非常に高い期待を寄せ、まだ撮影も始まらぬうちから熱心に応援してきました。

そして03年11月に、映画を観るのを主目的としてロンドンまで旅しました。3回鑑賞しましたが、高い期待を裏切らぬどころか、それを上回るような素晴らしい映画の仕上がりに感激して帰ってきました。以来、この映画が日本で公開され、ジャック・オーブリー(ラッセル・クロウ)とスティーブン・マチュリン(ポール・ベタニー)に再会できる日を指折り数えて待っていたのです。

しかし、先日、日本版の予告編を見て愕然としました。私が観た映画と、あまりにイメージが違うのです。

もちろん、イメージは人それぞれですし、日本で客を呼びやすいように多少改変するのも、基本的には許されることだと思います。

しかし、この予告編はあまりにひどいのです。「宣伝だから」という許容範囲を遥かに超えています。すでに歪曲です。

「あなたは教えてくれた、愛する人のために一人の戦士となることを」?
「ぼくたちは戦うすべを知らなかった、死にたくはなかった」?

一体全体、この映画のどこを見たら、こんな文句が浮かんでくるのか、理解に苦しみます。

この映画の良さが…たとえば、シリアスでありながらどことなくユーモアの溢れる帆船生活の描写や、個性あふれる船乗りたちや、百戦錬磨の男同士の信頼関係や、さりげなく語られる厚い友情…などが、まったく伝えられていないのはまだしも、映画の主題について、非常に誤解を生む内容になっていると思います。

予告編だけ見れば、この映画は「上官によって戦士に仕立て上げられる、かわいそうな年端もゆかぬ子供たち」を描いた「観客の涙をしぼるような悲劇的な映画」のように見えます。(だいたい、このご時世に、そんな売り方が受けるとでも思っているのでしょうか。)しかし、もちろんこれはそんな映画ではありません。

たしかに年若い士官候補生は出てきますが、彼らが「戦力不足のために、まだ幼いのに戦地に送られた」というキャッチコピーは歴史的事実に反しています。彼ら(士官候補生)は将来、士官、艦長、提督として海軍の中心を担うため、普通12歳頃から海軍に参加して技能を学ぶエリートたちす。彼らが年若いのは戦争が激しくなったことや兵力不足とは関係ありません。このように、映画の「背景」に関して明らかな嘘を書くのは許しがたいことです。この映画の中では、このような事ははっきり説明されてはいませんから、これを信じた観客は映画を観た後も勘違いしたままになってしまいます。

(追記:士官候補生の問題について、詳しくはSail Ho!の2月20日「海軍への道」をお読み下さい。)

それに、彼らはあくまで脇のアクセント的存在で、主役であるかのように宣伝するのは詐欺みたいなものです。主役は大人たち、特にオーブリー艦長(ラッセル・クロウ)とドクター・マチュリン(ポール・ベタニー)です。

特にドクター・マチュリンは、オーブリー艦長と並んで重要な役です。彼はこの映画の精神そのものであると言ってもいいでしょう。海外のレビューは、「ドクター・マチュリン役のポール・ベタニーはラッセル・クロウに負けない、いやそれ以上の存在感を示している」といった賛辞で埋め尽くされています。その彼が、故意に無視されているとしか思えないのはどういうことでしょう。

この宣伝がどう間違っているのか、他にもいろいろあるのですが、ひとつひとつ挙げるととんでもなく長くなってしまうので…とにかく、本編とかけはなれた宣伝であることは間違いないとだけ言っておきます。「この方が客を呼べる」と考えてやっているにしても、ここまで映画を捻じ曲げて紹介することが許されるのでしょうか。配給する映画に対して、尊敬の念を欠いているとしか思えません。

これほど素晴らしい映画なのに、もったいないです。

あの予告編だけでも、海外予告編をそのまま翻訳したものに差し替えて欲しいと希望します。(日本以外は、予告編は万国共通。本国版を各国語に吹き替えたものが使われています。)

2月28日追記。公開日が来ました。予告編は、とうとう変更されずじまいでした。残念です。しかし、以下の3つのお願いは上映が終了するまで((1)については終了してからも)意味のあることですので、どうかお願いします。その理由と現在の私の心境について、よろしかったらこちらをご覧下さい。

そこで皆様に、三つお願いがあります。

(1) 上に書いたの宣伝戦略への不満(疑問)にご賛同下さった方は、こちらをご参考の上、ぜひご意見を伝えて下さい。一人でも多くの人が、意見を伝えることに意義がある…と、思う。

(2) ラッセル・クロウファンページ以外の、映画一般の掲示板などに出入りしていらっしゃる方へのお願い。この映画への誤解を解くため、「予告編は、本編と全然イメージがかけはなれている(らしい)」という話をしていただきたいのです。

注:但し、(言うまでもないことですが念のため)、その掲示板に迷惑をかけない範囲でお願いします。マルチポスト(同じ文面を複数の掲示板に投稿すること)は絶対にやめましょう。

(3) それでも、インターネットをやっていらっしゃる方はまだいろいろと情報が入ると思うのですね。しかし、ネットに触れる機会のない方は、予告編や映画雑誌が唯一の情報源です。なので、映画雑誌の読者欄への投稿も有効かと思います。

それから、もちろん、映画好きの友達同士の口コミも重要です。

もちろん、サイトをお持ちの方がこのページにリンクを貼って下さるのも大歓迎です。(リンクフリー、連絡不要とします。)

以上、お読みくださりありがとうございました。もしご賛同頂けましたら、ご協力をお願いします。

管理人:Kumiko



<1月31日追記>

1月30日の夕刊各紙に、この映画の広告が再び掲載されました。広告のコピーが少し変わり、また準主役のマチュリン(P.ベタニー)が相応の紹介をされるなど、若干の改善が見られます。

コピーは以前の、「…ナポレオンの前に多くの兵の命が犠牲となった。その兵力を補うために英国軍が送り込んだのは、まだ幼い少年たちであった…」から、

「強大なナポレオン軍に立ち向かうため、戦火の大海原にまだ幼い少年たちはいた。伝説の艦長を信じて…」に変わりました。

ご覧のように、「歴史的事実に反した明らかな嘘」はなくなっています。これだけでも、改善とは言えるでしょう。しかし、新しいコピーにも、「映画の内容を誤解させる」という問題が残っています。

まだ幼い少年たちはいた。」という文章をメインコピーとして使うのは、少年たちが主役であるという誤解を与えます。そもそもコピーで「幼い少年」を繰り返す必要はまったくない。映画に対する反感をわざわざ煽っているようにしか思えません。(マックス・パーキス君を売りたいのなら、顔写真だけで充分でしょうに。)

また、コピーが変わったのは公式ウェブサイト及び新しく出た新聞広告のみであり、すでに配布された予告編、チラシ、ポスター、立て看板などはそのままになっています。

以上の点をふまえ、私としてはこれからの状況変化を注視しつつ、同じスタンスを続けようと思います。

これまでこの件に関してご協力下さった方々、関心を寄せて下さった方々、励ましのメールを下さった方々に改めて御礼を申し上げます。これからもよろしくお願いします。

<2月21日追記>

*昨年暮れから「マスター・アンド・コマンダー」の映画本編とかけはなれた宣伝について指摘してきましたが、最近になって、試写をご覧になった方から「冒頭のテロップに、原文にはない日本語字幕が付け加えられている」「それは宣伝方針にそった『戦場に送られた少年たち』に関する文章だ」という情報があり、「字幕問題に発展か?」と心配していました。

しかし、配給会社に電話をかけて聞いてくださった方によれば、その字幕は2月28日からの一般公開版からは削除されるそうです。尚、この字幕が試写会用プリントに付け加えられていたことは、字幕翻訳者の林氏、字幕監修者の高橋氏ともご存知なかったようです。

詳しくは当サイト掲示板過去ログ(2/20)をご覧下さい。

とにかく、本編への影響という最悪の事態はぎりぎりで食い止められたようです。これも、ご協力くださった皆様のおかげです。心から感謝申し上げます。

<3月6日追記>

こちらに、2月27日にブエナ・ビスタ・インターナショナル・ジャパン宛てに連名で送付した手紙があります。それに対する3月5日付け回答はこちら

<5月7日追記>

いよいよ日本版DVDの発売が決定したようです。すでに英国版DVDを入手して、たっぷり楽しんでいる私ですが、日本版も買うつもりでいました。宣伝がまともなら

しかし、すでに予約販売を受け付けている各サイトの内容紹介は例の「英国は兵力不足のため幼い少年達を戦場に送った」を使用していて、見通しは暗い。抗議やJAROの調査などまったく存在しなかったかのようです。(それらの販売サイトの責任ではありません。全ては最初にこの宣伝を行った、そして中途半端に引っ込めたまま後のフォローをまったくしていない配給会社の責任です。)

私の気持ちはかなり「買わない」に傾いていますが、一応販売元には問題の宣伝を使用しないよう、「お願い」を送っておくつもりです。発売元はユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン、販売元はソニー・ピクチャーズ エンタテインメントです。こちらに住所を掲載しました。公式サイト・メールアドレスについてはリンク自由ではないようなので、お手数ですが検索サイト等で探して下さい。

<5月25日追記>

ユニバーサルのサイトを見た限りでは、DVDの宣伝はごくまともなようです。個人的には星野仙一氏のコメントも嬉しい…(阪神ファンなもので。)ああ、最初からこういう宣伝なら。

本格的に宣伝が出始めるまで様子を見ますが、気持ちは買うほうにだいぶ傾きました。とりあえず、ユニバーサルさんにはお礼を言いたい気分です。


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