赤顔(面)山の電気石

赤顔(面)山の電気石

1.初めに

長野県御所平の赤顔(面)山では、異形の電気石が採集できる事で有名です。
2年前にチャレンジしたのですが、悪路に阻まれ、ギブアップしました。
今回、川上村の湯沼鉱泉の社長と名古屋のK氏とで訪れ、異形の電気石とこれまた変わった
水晶を採集ましたので、紹介します。
(平成12年10月採集)
その後、茅野市の下山さんを案内していったのですが、場所が分からず”思わず赤面”
でした。そこで、再度湯沼鉱泉の社長に案内して戴き、採集会の1コースとして、
約10名で訪れました。しかし、全員で分離結晶が1ケと私が母岩付きを1ケ採集した
に過ぎず、電気石は難しい産地になってきています。
しかし、松茸水晶は、母岩付きを湯沼鉱泉の社長が、川口氏が母岩をタガネではつって
いて分離してしまったもの2ケ、私が分離結晶1ケと楽しめます。
また、湯沼鉱泉の社長によれば、ここは御所平穴沢と呼ぶ方が適切のようです。
(平成12年11月採集)

赤顔(面)山の電気石産地のズリ【下に川上村の集落が見える】

2.産地

ここは、御所平の北に聳える男山から東に伸びる稜線の北にあり、林道を4WDで一部は
やぶを掻き分けるようにして悪路を上る。約3km登ると、右手に車3台くらい駐車できる
スペースがあり、ここに駐車する。
ここから約300m行くと、急なS字カーブがあり、直進できる道もある。ここを直進し、
約20m行った所から左手の山をひたすら尾根目指して登る。
女山がほぼ正面に見える尾根の反対側、約20m下に試掘坑と思われる坑道があり、
ここから下約150mの範囲がズリになっている。
「鉱物採集フィールドガイド」に紹介されている、写真とは全く違った雰囲気の場所です。

赤顔(面)山の電気石産地【「鉱物採集フィールドガイド」から転載】

3.産状と採集方法

ここは、砂岩・粘板岩に貫入した石英脈に胚胎した晶洞に水晶や電気石があり、
試掘坑の壁面を叩くか、ズリを掘り返しての採集になります。

4.産出鉱物

(1)電気石【Schorl:NaFe3Al6(BO3)3Si6O18】
何となく、6角形の外形を残しながら、C軸方向に思い切り押しつぶしたような、異形で、
表面は、赤黄色の雲母(?)に覆われている。ズリで赤土が付着していると、ただの石ころと
区別が難しい。6角のソロバン玉状で、手に持ってみると、重いと感じるのが鑑別の
ポイントである。
母岩付きもあり、割れ口が真っ黒で、貝殻状なので、すぐ分かる。

赤顔(面)山の電気石【34mm】
(2)水晶【Rock Crystal:SiO2】
以前少量ですが、松茸水晶が出たそうです。11月に採集できました。
ここでの、変わった水晶は、硫砒鉄鉱(?)や雲母などのインクルージョンを含むものがある。
また、両錐の分離結晶も比較的多く見つかります。

赤顔(面)山の両錐水晶【硫砒鉄鉱(?)を含む、25mm】

5.おわりに

赤顔(面)山は、多くの人が訪れ、もう採れないといわれていますが、今回手付かずのズリに当たり、
電気石を始め、水晶など採集できました。まだまだありそうです。