行者山の錫石

1.初めに

「日本の鉱物」には、京都府亀岡市行者山産の、錫石と黄錫鉱が記載してあり、
5月連休に家族が京都観光している間に訪山しました。
ズリから、1cm強で頭付単晶数ケと、石英塊を割って晶洞の中の母岩付1ケ、頭なし単晶
20ケ以上を採集できた。
(平成12年5月採集)

2.産地

独鈷なげ観音を目指し参道(車通行可)を登り、行き止まりになる手前を右に巻く
ようにして、約500mゆくと、右手に桜の木を植林したばかりの見晴らしの良い広い場所がある。
左隅に山道が有り、これを70mも進むと石英片が散らばっているズリに到着する。
右手の篠竹の生えている一帯が産地です。
行者山の産地

3.産状と採集方法

篠竹のヤブの中には、チョロチョロと水が流れる沢になっている。この沢の砂礫を掘り起こし、
水の中でフルイ掛けして、探します。
砂礫層は、3層になっています。
第1層・・・・・・・・黄土色の砂が主体で、分離した水晶を含む。
第2層・・・・・・・・青黒い粘土系で鉱物は含んでいません。
第3層・・・・・・・・黄土色の粘土系で人頭大の石英塊を含んでいます。
錫石はこの中に有るようです。
ズリの断面

4.産出鉱物

【錫石;SnO2】

この産地は、ミルで砕いた鉱石を比重選鉱した滓を捨てたような感じで、
錫石の稜が摩滅しているものが多く、シャープな結晶は多くありません。
石英の塊を割って、晶洞から出したものは、ピカピカです。
晶洞の中の錫石

【水晶;SiO2】

水晶もありますが、大きなものは少ない。

5.おわりに

鶯の鳴き声を聞きながら、静かな沢の中での採集です。
沢に水のある、春〜秋が良いでしょう。ここだけを訪れるのはもったいなく、
湯の花の菫青石(桜石)の帰りに立ち寄りました。