北富田のメノウ

山方町北富田のメノウ

1.初めに

久慈川の流域には、山田川や玉川などメノウが採れる産地が何ヵ所もあります。
これらが何処から来たのか、大きなロマンです。
その一つの解が、久慈川上流、那珂郡山方町北富田のメノウ産地ではないでしょうか。
ここの、メノウは、江戸時代から発火用の火打ち石として掘り出され、その後も
装飾用として昭和50年頃まで掘っていたと地元の方に伺った。
10年ほど前に愛知県の石友と訪れた時に、丁度道路工事があり、そのとき切通しから、
「紫水晶」やメノウを採集した。
今回、訪れたら、切通しのズリはすっかりなくなっていたが、古い坑道が残っており
各種のメノウや紫かかった水晶などを採集できた。
(2000年7月採集)

2.産地

北富田のメノウ産地は、「鉱物採集フィールドガイド」に詳しく記述されていますが、
ここで紹介する産地はもう少し北にある別の「北富田」の産地です。
国道118号線を北上し、水郡線の西金(さいがね)駅の入口から東に
「湯沢温泉」に至道路に入る。湯沢温泉ホテルの前を過ぎ、「篭岩」を目指して進む。
民家の手前で「←篭岩」表示を見て、ヘアピンを左折し、急な坂道を登り、右手に
簡易水道施設を過ぎると、T字路になり、ここを右に下ると、約100mで、
左に窪地があり、この奥がメノウ坑道です。
メノウ坑道

3.採集方法

坑道の中や前のズリの中からメノウや水晶を探します。
坑道は、上下に何本かあり、一番上(約20m上)の坑には、入っていません。
上の坑道

4.産出鉱物

(1) メノウ【Agate;SiO2】
坑道や前の壁面には、メノウの脈が何本か走り、透明なものから黄赤色まで各種沢山あります。
山田川にあったと同じ、インクルージョンとして、真っ白い「山皮」(?)が、花のように
メノウの中に散っているものもある。

山皮入りメノウ
また、メノウ脈の晶洞部分には、「仏頭状のメノウ」や小さな水晶が有ります。

仏頭状メノウ
(2) 紫水晶【Amethyst;SiO2】
メノウ脈の晶洞部分から、小さな水晶が有り、中には、紫かかった水晶などを採集できた。

紫水晶(10年前に採集したもの)

5.おわりに

ここから南の方に、「鉱物採集フィールドガイド」に紹介された「北富田」の産地がある。
民家の方に聞くと、ここで産した大きなメノウと綺麗な紫水晶は、茨城県岩井市にある、
「茨城県自然史博物館」に寄贈したそうです。