高取鉱山

高取鉱山

1.初めに

茨城県七会村にある高取鉱山は、鉄マンガン重石、錫石や黄銅鉱などを採掘していたが、
現在、鉱山の古い施設を取り壊し、廃水処理施設のみが、維持されるようです。
木造の古い事務所が既になく、「磁選場」も近々取り壊されるようです。
広いズリが残っており、石英塊から鉄マンガン重石、ズリ石を割ると小さな蛍石などが採集できます。
(2000年7月採集)

2.産地

高取鉱山は、「鉱物採集フィールドガイド」に詳しく記載されていますので、
詳細は省略します。
高取鉱山入口
高取鉱山は古生代の砂岩、粘板岩、チャートの中の鉱脈で、鉄マンガン重石、錫石や黄銅鉱などを
採掘したようで、「日本鉱産誌」によれば、1954年には、出鉱量350t/月で
ほかに、WO3を40t/年とあります。
粗鉱出鉱品位は、Cu 0.3〜1.0%,WO3 0.2〜1.0%とあります。
ただ、ここのタングステン鉱は、不純物の除去が難しく、電球のフィラメントなどには
使えなかったと聞いた事があります。
「通洞」入口から、1500m先に縦坑があり、第1坑から、270m下の第7坑まで、
7本の坑道が走っています。
高取鉱山通洞
しかし、縦坑は、すっかり浸水し、入坑は、不可能です。
「通洞」より上に25m間隔で、「上一」「上二」の坑道があり、「上二」の坑道が「錫高野」に
通じていたそうです。
縦坑には、昇降用のエレベータがあり、その操作室は、写真にありますが、貴重な「産業遺跡」です。
縦坑昇降機
坑道はチャート質の常として、シッカリしていますが、切羽近くでは、崩れている所も有ります。
そこには、石英脈が有り、小さな「鉄重石」を噛んでおり、トパーズもあるとのこと。

3.採集方法

高取鉱山での採集方法は、ズリ石をひたすら叩くことになります。石英脈の入った、人頭大の石を
大き目のハンマで叩きます。
高取鉱山ズリ

4.産出鉱物

(1) 鉄マンガン重石【Wolframite;(Fe,Mn)WO4】
鉱脈の石英部分に、黒色で金属光沢を持ち、へき開がハッキリしている。比重が、7.3と大きく
手に持つとズシリとする。
へき開がハッキリしているため、逆に完全な柱状結晶は無理ですが、石英の晶洞には、小さな頭付き
結晶も見られます。
(2) 蛍石【Fluorite;CaF2】
石英脈の晶洞に紫色の蛍石の結晶があります。サイズはルーペサイズです。
この他に、硫化鉱物が採集できます。

5.おわりに

高取鉱山の採集に当たっては、入り口の事務所の人に一言断ってから入場しましょう。
快く許可してくれると思います。