富井鉱山の紫水晶

1.初めに

栃木県宇都宮市郊外の富井鉱山で産出したという紫水晶2ケがテレビの
「何でも鑑定団」に出た事がある。1ケ100万円で〆て200万円の法外な(?)
値段ではあったが、その美しさに引かれて訪れてみた。
99年9月初めにも訪れたが、場所が良く分からずスゴスゴ引き返してしまった。
今回、9月18日、19日と紫水晶を求めて雨塚山から栃木県の野州鉱山そして
富井鉱山のリターンマッチに行きました。

2.産地

富井鉱山は、日光街道119号線から「しのいカウンティ東武」ゴルフ場を目指して
行くと東海寺の先左側にNTTの無線中継所(?)らしき施設があり、「学校林」の標識が
あるので、それに従い、そこを右に入る。
右に入る枝道があるが、そこを直進すると2又になっており、やや登り坂になっている左を
進み、橋を渡ると左側に広い駐車スペースがある。右上の林の中には、「学校林」の
石碑が見える。
広場の崖下が「選鉱場」の跡らしい。
栗畑で働いていた地元の年配の人に聞くと、ここは、戦国時代に常陸の国主、佐竹氏が金を
露天掘りで掘り始めたそうで、東海寺の虚空像もその時代に移ったとの事。
その後時代が下って、坑道を掘り進み、銅やモリブデンを採掘したそうです。
地元の人が「男山」と呼ぶ山の尾根の中腹に露天掘り跡が有るそうです。
この尾根を下がった所に坑口があり、その反対側の坑口は私が入った沢のもう少し上流で、
地元の人が「本山」と呼んでいる所だそうです。(「本山」は地図にもあります。)
坑道は長く、その人が昔入って坑道を抜けるのに、歩いて40分位かかったそうです。
その後、昭和になり、閉山したが、坑口から出る鉱毒水が問題に成り、坑口は閉鎖されて
しまったとの事。

3.産状と採集方法
場所が良く分かりませんのでとりあえず、鉱物採集の鉄則(?)の分からなかったら沢か
尾根を攻めろに従い、沢に入ってみると紫石英や白い水晶が落ちており、上流に攻めていくと、
紫石英の晶洞に20mm程度の紫水晶がついたものがありました。
紫石英の色の濃いのには、ほれぼれします。
「日本の鉱物」にあるように、ここの水晶は「ヌケガラ」石英と一緒にあるのも
みうけられます。

4.産出鉱物
【紫水晶;SiO2】
富井鉱山産紫水晶

【黄銅鉱】
富井鉱山は銅鉱山として書物には紹介されている通り、石英には黄銅鉱脈が走っていたり、
硫化鉱の塊として採集できます。

5.おわりに 

今回「本山」の裾を攻めてみましたが、その反対側にも坑口があったそうですので
そちらにも行ってみたいと思っています。
「 何でも鑑定団にでた200万の紫水晶は、持ち出しを禁止されていたが、抗夫が密かに
持ち出して近くの店で酒にかえたものでその店が買いためた紫水晶は、その後纏めて売り
払われたそうです。また、村の役員にも「紫水晶」が配られたそうですが、今どうなっているか、
分からないそうです。