和賀仙人鉱山の鉱物

和賀仙人鉱山の鉱物

1.初めに

岩手県の和賀仙人鉱山は、赤鉄鉱をはじめ、各種の鉱物が採集できることで、
有名です。最近でも、大きな黄鉄鉱の結晶が採集できるなどの情報があり、平成10年に
訪れ、五角十二面体なども採集できました。この夏は家族と1回、「平地学会」の巡倹で
1回、計2回訪れ、各種の鉱物を採集できました。
(平成12年8月採集)

2.産地

国道107号の「和賀仙人スノーシェルター」にある坂道を下り、工場(新潟県赤谷鉱山の
赤鉄鉱で塗料用のベンガラを製造)敷地の邪魔にならない場所に駐車させてもらう。
くの字の坂道を下り、川岸にでて、ほとんど水のない川を大きな石を伝わりながら、
対岸に渡ると産地で、湯田ダムの下流です。

和賀仙人鉱山のズリ

3.産状と採集方法

ここは、焼けておどろおどろしい急斜面のズリや青粘土層のズリなどがあり、ここで
表面採集、フルイ掛け、露頭叩きで採集します。

4.産出鉱物

(1)黄鉄鉱【Pyrite:FeS2】
青粘土の層からフルイ掛けで黄鉄鉱の結晶を探すと、ありふれた6面体以外に八面体
や五角12面体など採集。
大きさは、最大30mm程度と私が知る限り、国産の黄鉄鉱ではナンバーワンです。

黄鉄鉱(2cm)
(2)赤鉄鉱【Hematite:Fe2O3】
急斜面のズリの大きな転石の石英を含む晶洞部分に、葉片状の中赤鉄鉱と米水晶があります。
晶洞が大きい場合、自形結晶に近いものも採集できます。
水晶に箔状の赤鉄鉱が付いていると、光で透かすと赤く見え、なぜ赤鉄鉱と名づけられたか、
納得します。

水晶と共生する赤鉄鉱(4cm)
(3)透閃石【Tremolite:Ca2Mg5[OHSi4O11]2】
「桜井鉱物標本」に写真入りで和賀仙人鉱山産のものが紹介されています。
白色繊維状で、風化したものは、木が腐ったような感じで、大きな塊が落ちていますが、
最初は鉱物と思われませんでした。新鮮なものを、露頭から採りましょう。
「湯田町民俗資料館」には、同じ物が「ヘスティング閃石」として展示してありますが?

5.おわりに

ここは、工場の方に断ってから採集させてもらいましょう。ここの、貯鉱場跡には、
新潟県赤谷鉱山産の赤鉄鉱と米水晶の塊が採集できますが、混同しないように、注意しましょう。