山の尾の緑柱石

1.初めに

茨城県真壁郡山の尾は、日本の3大ペグマタイト鉱物の産地として、滋賀県田上山、
福島県の石川町と並んで、有名である。
日下先生の「鉱物採集フィールドガイド」にも、柘榴石の産地として紹介されている。
99年12月31日に、今年の採集納めを行った。

2.産地

「鉱物採集フィールドガイド」に紹介されている通りの道をたどる。2号丁場と呼ぶ採掘跡の
下流にある砂防ダムの北側斜面一帯が通称「ベリル坂」で、過去に何回か、アクアマリーンと呼べる
緑柱石を採集した。
産地 ベリル坂

3.産状と採集方法

ここは、典型的なペグマタイト脈で、各種のペグマタイト鉱物や放射性希元素鉱物が採集できる。
通称「コウモリ穴」と呼ぶ露頭もあるが、露頭や坑道の前のズリ(砂)の表面やズリを掘っても、
緑柱石を採集できることがある。
ズリの土砂をフルイ掛けし、残った小石を砂防ダムまで運び、水の中でフルイがけすると
見逃す事なく、採集する事が出来る。

4.産出鉱物

(1)緑柱石
緑柱石の分離結晶で、水色〜緑色がかった、透明のアクアマリーンと呼べるものも採集できる。
アクアマリーン 2cm
(2)石榴石
母岩付きや分離結晶の鉄バン石榴石が採集できる。残念ながら、不透明で、表面が錆びている
ものが多いが、中には直径1cm近くで、表面に光沢のあるものもある。
ざくろ石 7mm
(3)希元素鉱物
希元素鉱物としては、コルンブ石は比較的採集できるチャンスが多い。

5.おわりに 

山の尾は、東京からも近く、大晦日にも拘わらず、私を入れて5名が採集していました。
それだけに昔のような良いものは少なくなりましたが、桜井先生の「山の尾」の採集案内にある
「古泉に水枯【涸】れず」を信じて、行かれると良いでしょう。