イサト・とおく


ここは中川イサトが日々感じている事を
つれづれなるままに書き記すページです。
どんな話が飛び出すやら私にも全くわかりません。
定期的に内容が変わっていきますので、お見逃しなく!

なお、このページに関しては管理人は一切手を加えておりません。


 

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イサト・とおく #72

新しいギター

昨年の12月に待望の新しいギターが手元に届いた。
1本はWater Roadのカスタム・バリトン・ギターで、
もう1本はスギ・クラフトのカスタム・SJである。
どちらもサイド・バックがブラジリアン・ローズウッドで、
このところ改めてブラジリアンの素晴らしさを見直している。
というのは、このところ随分長い間ブラジリアンから遠ざかっていたのだが、
昨年にモーリスのS-155というブラジリアン・サイド・バックのギターを入手してから、
それまでに感じていたブラジリアンのサウンド・イメージと
大きく変わっているのに気付いたからだ。
これは僕自身のタッチを含めたプレイが大きく変化したからだと思うが、
その上品なサウンドは他の材では味わえない。
かと言って他の材が良くないと言っているのではない。
回り道はしたけど、今の僕にはブラジリアンが一番コントロールし易いし、
サウンド的にも気に入っている。

ところでバリトン・ギターはWater Roadの増田君も初めて作るギターで、
それこそ何ひとつ資料もないのに試行錯誤しながらも
独自のアイデアを加えた素晴らしいギターに仕上げてくれた。
これまでノーマルのギターでロー・ピッチ・チューニングした場合、
テンションの関係でしっかりとピッキング出来なかった。
それが5度低くチューニングしても弦振動が安定しているし、
押弦してもピッチの不安定さが全くない。
またバリトン弦は6弦から(062、050、040、030、019、015)という太さなので、
押弦する時、特にセーハ時に左手にかかる負担が大変ではないかと思っていた。
ところが驚いたことに、5度低くチューニングしている関係もあり全く違和感がない。
この春頃からオン・ステージで使い始めようと思っているが、
僕自身、ライブ時のバリトン・ギター・サウンドを楽しみにしている。

一方のスギ・クラフトのブラジリアン・SJだが、
昨年の夏前に杉田君がインディアン・ローズのSJを作ってくれ、
以後ずっとオン・ステージで愛用してきた。
その後ブラジリアンだと、どのようなサウンドになるのか興味があり、
杉田君にそのことを伝え早速作ってもらうことになった。
彼のギターを使ってみて真っ先に感じたのはその抜けの良いサウンドである。
嘗てのアコースティック・ギターは、マーティンに代表されるような
倍音で包まれたサウンドが良しとされてきた。
でも近年になって、ライブ時のサウンドが重要視されるようになり、
逆に倍音が有り過ぎてもサウンド・コントロールが難しくなってきた。
ピックアップ・システムも昔に比べれば格段の進歩を遂げ、
ギターとシステムとのバランスというものが重要なカギを握っていると言えよう。
杉田君のギターはそんな時代に合ったギターである。
ストレートでタイトなサウンドはピックアップの乗りが抜群で、
このギターに出会ってからはエフェクターのコーラスが必要でなくなった。
それはコーラスの揺れがないストレートなサウンドの方が、
自分の感覚での表現がし易いからだ。

増田君といい、杉田君といい、現状に満足しないその追求心溢れる姿勢は立派である。
時間がかかろうが良いものは何時か評価されると思うし、
これからも自分のペースでギター製作を続けてくれることを願っている。

 

2005.1.10

中川イサト