1310 Guitar Workshop Q&A


あくまでも中川イサトが経験してきた範囲でお答えします。
この答えがすべてではありませんので、
あくまでも参考という事にして下さい。

ギターやギター音楽について その1

ライブ中のチューニングについて質問させてください。
一曲毎にギター・チューニング(オープンチューニング)を変えていくとき、チューニングで間が空きすぎて、ライブの流れがスムーズに行きません。ギター1本でライブを行う場合での何か良いアドバイスはないでしょうか?  
良いチューニングで良い演奏をするのが重要なので、あまり深くは考えていません。
ぼくたちのやっている音楽はショーミュージックではないので、
その辺はあまり考えなくていいのではないでしょうか。
もしお客さんに対して間があいて気になるのであれば、
多少のおしゃべりを取り入れたりすればよいと思います。

 
付け爪を剥がしたあとの自分の爪は大丈夫でしょうか?
ぼろぼろになっているのは自分だけ??  
多少は爪の表面がささくれだって傷みます。
その時に、サンドペーパーで軽く磨いてやってリカバーしておいた方がいいでしょう。
つけ爪を一度付けたら最低一週間ははずさない方がいいでしょう。
その方が瞬間接着剤がはずれやすくなっています。
短期間で無理矢理はがすのは爪のためにはよくないと思います。

 
イサトさんにとっての、ライブをする意味と表現力の上達方法を、教えて下さい。 
ライブをする意味は、いろんな要素が含まれているので簡単には言えません。
曲を覚えたりいろんなテクニックを身につけるのは練習すればすむのですが、
表現力というのは、練習で身につくものではありません。
日頃何かを見聞きして、何かを感じたり感動したりして
そういった感性を磨いておく事が大切です。
鋭い感性を持っている人は、素敵な表現力も持っていると思います。
音楽以外のところで何かを吸収して下さい。

 
レコーディングするときのアドバイスを頂きたいのすが、主にマイクのあて方で試行錯誤の連続です。マイクはコンデンサー2本を使用してます。  
基本的にマイクを2本使う場合は、オンマイクとオフマイクというセッティングにします。
オンマイクはサウンドホールから少し指板よりに20センチ前後ずらしてセットします。
オフマイクはアンビエンスといって、その部屋の響きを活かした音を録る目的で、
ギターからかなり離れた位置にセットします。
この2つのマイキングによって、生ギター独特のソフトな響きを作り上げるのです。
ただ、オフマイクの位置はその部屋のサイズによってセッティングを
変えなければならないので、あなたが録音している部屋の大きさによって
何度かモニターチェックをした上で決めて下さい。

 
ギターを弾き始めて30年近くになりますが、ずっと悩んでいるのが弦の選び方です。
今でもいろんな弦を試しては、首をひねっています。  
基本的に胴鳴りさせないと良い響きの弦なのかどうかはわかりません。
ギターという楽器はある程度力強く弾いてやらないとトップが振動しません。
アマチュアのプレーヤーは全般的にタッチコントロールが弱いので、
弦鳴りしかしないのです。
本当にふくよかな良いサウンドはこの胴鳴りさせるという事が大切です。
そこで、タッチコントロールが身につくまでは、あまり深刻に考えずに
気に入った響きの弦を選べばいいのではないでしょうか。

 
人の曲をコピーしていますが、コピーからオリジナルに結びつけるようなアプローチ法があればアドバイス願います!  
自分がコピーした曲を分析してみる事を薦めます。
どのようなコード進行なのか、どこのポジションをとっているのか、
どのようなベースラインなのか、チェックする所はたくさんあります。
また、自分がコピーした曲を自分なりに少しアレンジしてみる事です。
少しだけコード進行を変えてみたり、ベースラインを変えてみたり、
そのような作業が、のちに自分のオリジナル曲を作る時に生きてくるはずです。
コピーだけで終わらせるのはもったいないと思います。
インストゥルメンタル曲の作曲について
基本的にメロディーを先に作って(部分部分でもよいから)、
それにコード(和音)づけを行なうという作業です。
その時のキーはCメロといってハ長調にするとやりやすいです。
のちにギター演奏でのキーを決めるというようにやっていきます。
とりあえず長調、短調を決める必要があるので、
ハ長調でのCコードまたはイ短調でのAmコードを鳴らしてみて、
長調、短調でのトニック・コードの響きを頭に覚えこます必要があります。
あとは、前述の方法でメロディーに対してコードの選択を行ないます。
ギターで作曲していくと、どうしても押さえやすい場所を選んだり、
知っているコードしか使わなかったりして、
単調になりますので、このような方法が有効だと思います。
もしオープン・チューニングなどを使う場合は、あとで選択した方が良いでしょう。
まずはスタンダード・チューニングで基本的な楽曲を作りましょう。
初めてのギターの選び方
自分のとって押さえやすいが押さえにくいかが、まず第一です。
次に各弦12フレット上のハーモニックスと実音のピッチが
合っているかどうかをチェックして下さい。
ただ、6弦に関しては微妙にシャープしている場合が多いのが実状です。
その場合は、チューニングする時に微調整します。
6弦は少しだけ低くチューニングする事で、ある程度カバーできます。
それから、初心者にとっては弦高が高すぎると押さえるのが大変なので、
ある程度低い弦高にセットアップされているギターを選びましょう。
みなさんはギターはかなりの腕前だと思うんですが
ただ弾いてるだけで上手くなるんでしょうか?
指を動かす練習かなにかをやっているんでしょうか?
両手の指とギターの弦が何の違和感もなくタッチできるまで、
ひたすら練習するしかありません。
あとは、両手の指を絶えず頭の中で意識しながらフィンガリングさせる事も大切です。
そうする事によって、そのうち指がよりスムーズについて来るようになります。
照明による演奏の難しさを克服する方法はありますか?
僕も年のせいかライブ時の照明によっては演奏しにくい事もあります。
でも、取り組んでいるギター音楽はショー・ミュージックではないので、
そんなに照明に凝らなくてもいいと考えています。
ライブ時にはスタッフの方にもそのように伝えています。
あくまでも演奏しやすい状況というのが、自分にとっては大切です。
今一番悩んでいるのが、ギターアンプ接続時の電気ノイズなんです。
ジーという何とも耳障りな音がスピーカーから鳴ります。
基本的にはギター・アンプにプラグ・インした場合に、ノイズが出やすいです。
ベストな方法はPAにライン接続する事です。
また、フォーン・ジャックおよびケーブルは高品質なものを選びましょう。
僕は、CANARE  CABLEという国産でも高級品を使っています。
費用もかかりますが、いい音を出すためには必要不可欠だと思います。
また、アメリカ製のモンスター・ケーブルという商品も良いものです。
僕も愛用しています。
ノイズの原因はケーブルだけではなくて、他にもグラウンドの処理や
静電気(マグネティック・ピックアップの場合)、また照明の影響も考えられるので、
まめにチェックしましょう。
マーティン・ギターについてなんですが、OM42を買おうか00042にしようか
迷っているんですが、違いみたいな(音とか、弾きやすさとか色々・・・)こと教えて下さい。
000タイプとOMタイプの一番の違いは、弦長がOMタイプの方が少し長いので、
当然弦の張りが強くなります。
という事は、000タイプはレギュラー・チューニングに向いていて、
OMタイプはオープン・チューニングに向いていると言えます。
その点を考慮して選べばいいのではないでしょうか。
ギターは弾きやすさというのも大切な事だと思います。
音色は材が違わない限り、大きな違いはありません。
「蜃気楼の王国」や「Standards」も宅録だったそうですが、
何かコツはありますでしょうか。
私が自宅録音する場合、マイクは使わずラインのみをミ
キサー経由でDAT・レコーダーにダイレクト録音します。
そして120分テープに一曲をくり返しくり返し録音するようにしています。
録ったテイクを当初はモニター・チェックしません。
そして、最終的に録り終えてから、全テイクをチェックします。
そうすると、1テイクぐらいは出来のいいのがあります。
楽譜にはコード記号が記されてなくてちょっと分かり難いところがあります。
新しいアルバムについての楽譜が出版される際にはぜひ記号をいれてください。
僕達がやっているインストゥルメンタルには、コード・ネームが入らない方がいいのです。
それは、コード・フォームという固定観念が、左手の動きを邪魔するからです。
自分なりにコードを勉強するのも必要な事だと思います。
その方がメロディーに対するコード処理をより理解できるはずです。
普段ギターを保管するときは、弦を緩めておいたほうがよいのでしょうか?
ネックの反りはある程度治す事ができますが、ボディ・トップの膨れは治す事ができません。
だから、弦は緩めるようにした方がいいでしょう。
ただ、全体のピッチがオープン・チューニングのように低く設定しているのであれば、
緩めなくても良い場合もあります。
僕はオープン・D6の全弦を半音低くチューニングしているので、緩めない事が多いです。
切れにくい弦の張り方
ナットとペグの間で弦が切れやすいのは、ナットの溝のすべりが悪いからです。
つまり、溝に弦がひっかっているために、ナットとペグの間に余分な張力がかかり、
切れやすくなるんです。
対策としては、2Bぐらいの鉛筆で溝をなぞってやると弦のすべりがよくなり、
切れにくくなります。
最近では、ハイテク素材のナットがアメリカで発売されていて、
カーポン・ファイバーやタスク(金属の微粒子を練り混んだ素材)というものですが、
とても弦のすべりがスムーズです。
よくチューニングの時に「カキーン」というようなノイズが入りますが、
そういう事は一切ありません。
他の要因で弦がきれる事もあります。
でも、私たちプロにとって弦は消耗品なのです。
使っているうちに金属疲労のためにきれる事があります。
また、弦がのびきると音が悪くなるので、低音部がこもってきたり高音部の音の延びが
悪くなってきたら交換しています。
ギターの湿気対策の秘策があれば。
湿気対策ですが、一番いいのは湿度コントロールボックス(楽器専用)がいいのですが、
なにぶんお値段が・・。
除湿も加湿もでき、一年中同じ湿度に保てるという物です。
弦も入れておくと、長期保存が可能です。
興味がありましたら「神田商会」へお問い合わせ下さい。
もっと安い方法は、部屋にケースから出したギターを置き、
家庭用の小型除湿器で部屋ごと乾燥させるのがいいですね。
しかし!我が家ではそんな事はしていません。
夏場の長期ツアーで疲れたギターは、
専用ボックスに帰宅するとすぐに入れて休ませていますが、
メインのギター以外はそのままです。
ギターケースに乾燥剤を入れるのは気休め程度と考えた方がいいようです。
かえってケース内に湿気がこもり、よくないと思います。
イサトさんのチューニングの仕方を教えて下さい。
僕の場合、オープン・チューニングを使う時、2弦と6弦のピッチを
少し低く設定しています。
そうする事によって、押さえた時の狂いがある程度カバーできます。
特に6弦は余韻が長いので、少し低くチューニングした方が、
聴感上ジャストに聞こえます。
全体に半音下げるのは、よりレンジの広いサウンドが出せるのと、
ビブラートなどがきれいにかかるからです。
どうして2つのピック・アップを使うのですか?
2タイプのピックアップを僕が使うのは、お互いの欠点
(マグネットはエレキっぽいし、ピエゾは薄っぺらいじゃりじゃりした音になる)を
カバーするためです。
Mファクトリーのシステムに関しては、SNやサウンド・クォリティーを
より良いものにしたいのでパーツなども特別なものを使っています。
だから当然値段も高くなっています。
僕が長年ピックアップ・システムをいろいろ試してみましたが、
市販されているものに関しては満足させてくれるものはありませんでした。
その結果現在使っているMファクトリーのシステムに辿り着いたわけです。
ただし、生っぽい音を追求したいのであれば、マグネットを使わずに
エアー・マイクとピエゾをブレンドした方がいいいかもしれません。
楽譜を書くコツみたいなのがあったら,是非教えて下さい!
過去、大阪時代にギター教室を13年ほどしていて、
その時に嫌という程楽譜を書きました。
多分、それで採譜、写譜をうまくこなせるようになったのだと思います。
ただ、写譜に使う道具(写譜ペン、定規その他)は
長年使っているものでないとなかなか自分の思うように使いこなせません。
そういった手になじむ自分にとってのいい道具を見つる事も大切です。
早くきれいに仕上げるコツとしては、音符とタブ譜を先に書き上げ、
後で音符に付く旗棒を定規を使って書き込むと、
ある程度見た目がきれいに仕上がるはずです。
僕はそうやっています。
とにかく面倒ですが、時間をかけて落ち着いて作業しましょう。

BBS上であったご質問をもう一度チェックしながらUPしました。
みなさんもご質問があればどうぞ。
ただし、多少こちらで手を加えさせていただく場合がありますので、
その点はご了承下さい。