第三十四回 アーロ・ガスリー


 

アーロ・ガスリーは1947年にニューヨークのブルックリンで生まれた。
父親であるウディ・ガスリーの影響もあり、
幼い頃からフォーク・ミュージックに親しむ。
その頃、彼の身近にはウィーバーズのメンバーや、シスコ・ヒューストン、
ランブリン・ジャック・エリオット、ソニー・テリー&ブラウニー・マギー
といった本物のフォーク・シンガーがいて、
彼らの生きた唄やギターが聴けたという。
13歳の時に初めて人前でのパフォーマンスを行う。
その後は当時全米で流行ったフーテナニー・ブームもあり、
ニューヨークのフォーク・シティ、ガスライト、ビター・エンドといった
有名なライブ・スポットで唄い始める。

1967年に初めてのレコード " Alice's Restaurant " をリリースする。
そして同年にアーサー・ペンが監督をした同タイトルの映画にも出演した。

又、この頃にアーロ・ガスリーはコンサートで来日していて、
それはジュディ・コリンズのコンサート・ツアーだったと記憶している。
今思えばそうそうたる顔ぶれで、ジュディ・コリンズの他に、アーロ・ガスリー、
ミミ・ファリーナ、そしてサポート・ミュージシャンとして
あのブルース・ラングホーンも加わっていた。
でも観客が少なくて何か寂しいコンサートであった。

数多いフォーク・シンガーの中でも、彼のギター・プレイはずば抜けていて、
フィンガー・ピッキングからフラット・ピッキングまで達者なプレイを聞かせてくれる。
1968年にリリースした2nd アルバム " Arlo " を聴けばその実力が判るだろう。
又、ソング・ライティングも素晴らしい。


 

この " Running Down The Road " は1969年にリリースされたアルバムだ。
多少ポップな仕上がりになっているが、それもそのハズで、
かのレニー・ワロンカーとヴァン・ダイク・パークスが共同でプロデュースしている。
カリフォルニア・サウンドというかバーバンク・サウンドというか、
抜けの良いカラットしたサウンド・メイキングが成されている。
そして参加ミュージシャンがクラレンス・ホワイト、ジーン・パースンズ、
ライ・クーダー、ジェームス・バートンといった豪華な顔ぶれで、
何か新しい時代を予感させるようなレコーディング・セッションだと思った。
何故かと言うと、御大のジェームス・バートンがエレキを弾かずにドブロ・ギターを弾き、
若いクラレンスがエレクトリック・ギターを任されている。
これはプロデューサーが決めた事だと思うけど、上記で言ったような新しいサウンドを
作ろうという意志の現れではないだろうか。
このアルバムでのクラレンスのプレイは若々しいけど斬新だ。
特に歌物のバックで、ストリング・ベンダー・ギターをここまでフィーチュアーしたアルバムは
他にはない。ジェームス・バートンのドブロ・ギターのフレージングなどは、
どこかクラレンスっぽくて思わずにんまりしてしまった。
でもアーロ・ガスリー自身はこの時のセッションをどう思っていたのだろう。

個人的には " Oklahoma Hills "," Every Hand In The Land "," My Creole Belle",
" Coming Into Los Angeles " が好きだ。


Arlo Guthrie

" Running Down The Road "

KOCH  Rising Son Records  KOC-CD-7949


  1. Oklahoma Hills
  2. Every Hand In The Land
  3. My Creole Belle
  4. Wheel Of Fortune
  5. Oh, In The Morning
  6. Coming Into Los Angeles
  7. Stealin'
  8. My Front Pages
  9. Living In The Country
10. Running Down The Road






アーロ・ガスリーのオフィシャル・ウェブ・サイトがあり、
かなり充実した内容なので興味のある方はどうぞ。

www.arlo.net/