第十九回 ハッピー・トラウム


 

1939年ニューヨーク生まれ。
10代の頃にギターやバンジョーを弾き始め、1950〜60年代に全米、
特にニューヨークのグリニッジ・ヴィレッジで拡がった
フォーク・リヴァイバルには自然に参加していた。
当時のグリニッジ・ヴィレッジには沢山のライブ・スポットがあり、
中でも " フォーク・シティ "、 " ガスライト "、" ビター・エンド " には
ベテランのフォーク・シンガー達に混ざって、若い無名のフォーク・シンガー達が
挙ってオーディションを受ける為にやって来たという。
この頃にハッピーが出逢ったフォーク・シンガーの中には、
後になって有名になったボブ・ディラン、フィル・オクス、エリック・アンダースン、
ジョン・セバスチャン、マリア・マルダー、ジョン・ヘラルド達がいる。

又、ハッピーが師匠と仰ぎ、直接ギターを習ったのが
ブラウニー・マギーというブルースマンで、
その力強いフィンガー・ピッキングは正にブラウニー直伝だと言える。

その後1968年にはニューヨーク郊外のウッドストックに移住し、
現在もこのウッドストックを拠点にして活動を続けている。
' 70年代には弟のアーティと " ハッピー&アーティ・トラウム " という
デュオ・グループを組み、
同じウッドストック在住の " ザ・バンド " とは好対照のグループとして注目された。
ザ・バンドはロック・ルーツだったのが、
ハッピー&アーティはフォーク・ルーツのグループであった。

有名なニューポート・フォーク・フェスティバルでの
ディランのエレクトリック志向に反発した出来事は、
当時のフォーク・ファンを二分したと言ってもいいだろう。
以後もアコースティック・ミュージックに拘っている人達が居るのは確かである。
 

今年の9月に彼のコンサート・ツアーに同行、そして共演させていただいたが、
その年齢を感じさせないパワフルなオン・ステージを観て感動した。
彼の唄やギター・プレイを聴いていて思ったのは、
もはや、彼らの取り組んでいるフォーク・ミュージックは
ニュー・ルーツ・ミュージックと呼んでもいいだろう。
この所、あまり音楽活動をやっていないのが残念だが、
今回の来日を期に、又、時々でいいから唄い始めて欲しい。
 


 
 

この " Bright Morning Stars " というアルバムは1980年にリリースされた
ハッピーにとっての通算3作目のソロ・アルバムである。
レコーディングのサポート・ミュージシャンとして、ハッピーと同じ
ウッドストック在住のアーティ・トラウム、ジョン・セバスチャン、パット・アルジャー、
ジョン・ヘラルド、ロリー・セイリー、マリア・マルダー、ラリー・キャンベル、
そしてスペシャル・ゲストとしてザ・バンドのリチャード・マニュエルと
ドック・ワトスンの息子、マール・ワトスンらが参加している。
自身のオリジナル曲はないが、ブルース、トラッドそしてディランの
" I Shall Be Released " が収録されている。



 
 
 

Happy Traum

" Bright Morning Stars "

Slice of Life  SLCD 1001



 
 

  1. Monday Morning Blues
  2. The Bounty Hunter
  3. Twelve Gates To The City
  4. One Row At A Time
  5. Silver City Bound
  6. Hills Of Isle Au Haut
  7. I Shall Be Released
  8. Bad Luck Blues
  9. Daddy's Violin
10. My Home's Across The Smoky Mountains
11. Passenger Pigeon
12. Bright Morning Stars







長い間CD化される事がなかったこのアルバムがようやくCD化されました。
それも日本のSlice of Life というインディーズから。
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Slice of Life
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