第二十一回 小川倫生


 
 

栃木県の鹿沼在住のアコースティック・ギタリストで、
宇都宮へライブに行った時に、ゲストとしてステージを共にした事がある。
1974年生まれだから、今年で27歳という僕の知る限り最も若いギタリストだ。
でも彼の音楽性は日本人離れした曲想と、ギター・プレイに裏付けられた本格的なものである。
5歳からピアノを習い始めたらしいけど、彼のしっかりした音楽性は
どうやらその辺りに秘密があるのかも知れない。

1989年頃に初めてギターを手にしたそうで、
ギター・ミュージックそのものに目覚めたのは1996年頃だという。
1998年には初めてのCD " 太陽と羅針盤 " をリリースし、
以前にも増してギター・ミュージックというものを追求し出したようだ。
彼のギター・プレイを聴いて感心したのは、リズム感の良さと、弾き手のコントロールである。
小川君はこのコントロールが実に上手い。
僕はこれまでに多くのアマチュア・ギタリスト達のギター・プレイを耳にしてきたけど、
皆、押さえ手ばかり気にして、弾き手に注意を払ってプレイしているプレイヤーは一人も居なかった。
それ位、弾き手というのは大切で、音質や音量をコントロールするのは全てこの弾き手なのである。

楽曲に関してはまだ発展途上というか、より完成度の高い作品を目指して欲しい。
その為にはもっと幅広い音楽を聴く事も必要だろうし、
一方では音楽を離れて旅をしたり、本を読んだり、映画を観たりする事も良いかも知れない。
ただギターを弾いているだけでは、人を感動させるような作品は生まれない。
君には若さという大きな武器があるんだから、もっと大胆に行動して欲しい。
 


 

この " 太陽と羅針盤 " は1998年にリリースされた1st アルバムで、
10曲のギター・ソロと3曲のアンサンブル曲が収められている。
" Swan Song " はマイケル・ヘッジスの影響を受けたと思われる曲想だが、
ソフトなサウンドが小川君の人柄を感じさせてくれる。
" Shy Bear's March " でのリズム感覚は素晴らしい。
特に弾き手の親指のコントロールは日本人離れしているし、低音部のハギレも申し分ない。
" Pegasus " を聴いているとヨーロッパの風景が見えてきて、
風とか緑を感じることが出来る。
個人的には " The Jade Dreamer " が好きで、
この曲は1997年に交通事故で亡くなったマイケル・ヘッジスに捧げられている。


小川倫生

" 太陽と羅針盤 "

GREENWIND RECORDS  GWR-1001



 
 
 
 
 

  1. 太陽と羅針盤
  2. 樫の木
  3. Nine Apple Seeds
  4. Swan Song
  5. Blossom Time
  6. Shy Bear's March
  7. Kathren Oggie
  8. Tussie-Mussie
  9. Pegasus
10. The Old Hand
11. Niel Gow's Lament
12. Mistral
13 The Jade Dreamer









小川君のCD は自主制作盤の為、CD ショップでは入手し難いと思います。
通販してくれるようなので、直接オーダーしてみて下さい。
又、2001年に2nd アルバム " スプリングサインズ " がリリースされました。

http://www.media-choir.com/greenwind/