第三十回 トッド・ハラウェル


 
 

アメリカのカンザス州のウィンフィールドという町で毎年ギター・コンテストが行われていて、
" National Fingerstyle Guitar Championship " という
フィンガー・スタイル・ギターだけのコンテストである。
そしてこのコンテストで優勝し、後にプロ・デビューしたギタリストが結構多い。
ドン・ロス、エリック・ルゴッシュ、パット・ドナヒュー、ビル・マイズ、
クリス・プロクター、スティーブン・キングと言ったギタリスト達がそうだ。

ここで紹介するトッド・ハラウェルは1997年のウイナーで、
その力強い正確無比なギター・プレイは久しぶりに大物のギタリストという印象を受けた。
というのは、このところ変に小じんまりまとまったギタリストがウイナーだったので、
もう凄腕のギタリストが出てくる事はないのかなと思っていたからだ。

4年ほど前に、ロスアンゼルスで毎年行われているウインター・NAMM ショーへ行った時、
たまたまこのトッド・ハラウェルのプレイを聴くことが出来た。
もちろんある機材メーカーのブースでのデモ・プレイもあったが、
ギター・ビュルダーであるケビン・ライアンの自宅でピーター・フィンガーの
ホーム・コンサートが行われ、ゲストとしてトッドも出演していたのだ。
僕が彼のライブ・プレイを聴くのは初めてだったのだが、
その見事なプレイに正直言って驚いた。

特に彼のアレンジによるラテン・ナンバーの" Tico Tico " や " Brazil " は、
そのセンスの良いアレンジと、卓越したギター・テクニックで、
オーディエンスの眼と耳を釘付けにしていた。
ギター・ソロでラテン系の楽曲をプレイする場合、
リズム感覚というものがとても重要である。
でもトッドのプレイは正確なリズムで、尚かつグルーブ感もあり、
思わずウキウキしてくる。
 


 

この " Before My Time " は、1999年にサウンドセットというインディーズ・レーベルから
リリースされたトッド・ハラウェルのデビュー・アルバムである。
僕がL.A.で会った翌年にリリースされたのだ。
ホーム・コンサートで聴いた " Tico Tico ", " Brazil " も勿論アルバムに収録されていて、
ついL.A.でのホーム・コンサートを思い出してしまった。
僕としては、彼が奥さんの為に作曲したという " Leola Kay " やジェリー・リードの作品で
ジャズ・ブルース風の " Jiffy Jam ", リリカルなオリジナル曲 " Cydney ",
スロー・バラードの " Ballad", Ballad" などがお気に入りである。


Todd Hallawell

" Before My Time "

Soundset  SR1012


 

  1. Leola Kay
  2. Jiffy Jam
  3. The Last Steam Engine Train
  4. Cydney
  5. Flat Foot Floogee
  6. Miss You Like Crazy
  7. Brazil
  8. Tico Tico
  9. Ballad
10. Ballad
11. Bluesman's Tears
12. Reedology
13. Music for a Found Harmonium
14. Simple Gifts





インディーズ盤なので日本では入手が難しいと思います。
でも彼のウェブ・サイトがあるので、ひょっとしたらネット経由で購入出来るかも知れません。
興味のある方はチェックしてみて下さい。
http://toddhallawel.com/