ヒナに連行されたベンがどうなったか…
ブティックに着くと店員がすかさずヒナに挨拶をした。
「本日はどのような服をお求めですか?」
彼女はこの店の上得意であるらしい。
「今日はヒナじゃなくてこの子の服を買いにね」
店員は奥のサロンへ二人を招く。
ベンの両手が包帯だらけで着脱が不可能なのをいいことにヒナは次から次へ
店員たちを使って服を着せ替える。
「ヒナ様、今年の新作をご覧になりますか?」
「そうね」
ヒナがベンの側を離れた。ベンは安堵の溜め息をついた。
「いかがです」
「いいんじゃない。でも、これはヒナじゃなくて彼に着せてみましょう」
「え?いいんですか?」
店員が微かにうろたえた。
「いいの、いいの。これに似合うように髪も結い上げて」
そろそろ、ベックの奴を助けてやるとするか。
ヒナに連行されたベックの帰りが遅いので、スモーカーは迎えに行くことに
した。
スモーカーはブティック街の中で一番高そうな店を訪れる。
「ヒナってのがいると思うんだが、いるか?」
「奥のサロンにいらっしゃいますが」
スモーカーはそこで予想を遥かに越えた光景に出くわした。
「わーっはっはっはっ!似合ってるぞ!ベック!!」
「この姿、シャンクス君にも見せてあげたかったわね。どう?これプレゼン
トしてあげるから、プロムにこれで出席しなさいよ。モテるわよ、絶対」
補足・プロムと言うのはアメリカンスクールの卒業ダンスパーティーのことです。
海軍士官学校にはあるかは疑問。
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