先ずは分かりにくかったと思われる語句の解説を。「衆道」江戸時代の言葉で 男色と言う意味です。道と呼ばれるからには極める者もいたのでしょうか?なん か、ヤオイよりも力に溢れた響きですな。もう一つの「領解」は禅の言葉で分か りやすく言うなら「悟り」といった意味合いです。 リューマは尾田先生の短編集「WANTED」の侍キャラです。より侍らしさを出そう と言葉遣いを変えたら性格まで変ってしまいました。でも、書いてて楽しかった です。私は時代錯誤なキャラが好きなようです、代表としてはルパン三世の石川 五右衛門とか。 作中の「刃鬼」は自分で勝手に作った言葉ですが、モデルはあります。中国の一 民族の教訓を含んだ説話に「殺気神」と言うものがあります。その「殺気神」な るものは大小を問わず全ての刃物や武器に宿っていて、武器を持つ者の心が「殺 気神」に負けると憑依されて凶運に呑まれてしまうのだそうです。武器を持つこ とで自分の中の慢心、威嚇欲、征服欲や凶暴さ残酷さが暴走する人の心の弱さを 戒めた先人の智慧に敬服するばかりです。これは、刃物、武器だけに限らず、立 場や知名度に、ネットの匿名性や広範囲に渡って発言できてしまう便利さの中な ど、身近ないたるところに「殺気神」に似たようなものが宿っているような気が します。 優れた武器さえあれば戦争に勝てると思ってるどこぞの政治家や独裁者は知らな いんでしょうねぇ、こういう話は。 刀をテーマに書いていた私ですが、つい最近までとんでもない勘違いをしてまし た。と、言うのは時代劇で「武士が紙を咥えながら刀を手入れする」場面。昨年 のお茶会の時に家元が故人(お茶好きだった城主)に献じるお茶を点てている間 ずっと懐紙を咥えていらっしゃいました。なるほど、あれは特別なお茶だから口 から吐く息がかからないようにしてるんだ。そう言えば、道具やお茶を運ぶとき は自分の息がかからないよう腕を伸ばし体から離して運びなさいって教えられた っけ………あ!じゃあ「武士が紙を咥えながら刀を手入れする」のって、刀身に 息がかからないようにしてるんだ。手が空いてないからじゃないんだ…。そうい えば、刀鍛冶の人たちって真っ白い式服で顔にマスクみたいな布をかけてたのを 見たような記憶が。いやあ、あははの勘違い。勉強の種って探せばあっちこっち に落ちているようです。 この話は「侍なキャラクターに女将呼ばわりされて困る副船長」を書きたくて作 ったのですが、侍と言えば刀、刀と言えばあの刀、刀と言えばあの大剣豪と連想 ゲームになり話が長くなってしまいました。何故こうなったのか自分でも分から ない時がたまにあります。