訳者後書

  ロジャーの言ってた「約束の続き」って何?と気になるお客様はくどいようですが、当方既刊の
GOLDEN DAWN DAYを読んでください。

  MEMENTO MORI メメント・モリと読みます。これは実際にペストが流行し、平均寿命が短かった
昔のヨーロッパでの特有の文化です。期限は古代ギリシャの思想ですが、命は短いのだから今を楽
しもうという思想が、さらに哲学的に解釈され一つの文化となりました。命の短さについて瞑想し、
故人の死を悼むというテーマをモチーフに、骸骨や蝶(脆さの象徴)を象った指輪や、遺髪で作っ
たMOURNING(喪に服す)アクセサリが流行しました。
 若い乙女と骸骨を並べたり、死体に虫が湧く彫刻や絵など、強烈な芸術です。まあ、日本にも病
草紙とか、仏教の無常思想を表す為に人の死骸が腐っていく様を克明に描いた絵も残っているので、
医療の発達していなかった時代の共通の思想なんでしょう。

 MEMENTO MORI を直訳すると「死を思え」なんですが、あんまりにも直接的な上に詩的要素に欠
いていたので、かなり勝手な意訳をしてしまいました。

 現在、骸骨をモチーフにしたアクセサリが一部で流行してますが、趣旨は随分違うようですな。

 小説冒頭の「赤い旗」の意味は、海賊の資料を調べて得た情報です。共産党とは何の関係もあり
ません。
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