「いつもこんな感じなの?」 「しょうもない宴会好きが揃っていてな…本当にそこでいいのか?」 「待ったはナシなんでしょう?」 (か、可愛い…) 内心の爆笑は綺麗に皮膚の下に押さえ込んで、ナミは挑発的につんと顎を上げて見せた。 渋い男前、というのが、将棋盤を挟んで差し向かいに座る男、ベン・ベックマンに対す るまあ一般的な評価だろう。6フィート半ではきかない並はずれた長身は、しかし巨体に 宿命的につきまとうもの悲しい鈍重さの変わりに、いざというときの爆発力をかすかに暗 示する力感に満ちた静謐を湛えていっそセクシーだ。若い男のこれ見よがしなものとは違 う、抑制の利いた物腰が却って成熟した雄の色香を際だたせている。それに目が良かった。 経験に磨かれた、ぞくぞくするような手強い知性に底光りする、赤とも黒ともつかないア ダマンタイト・ガーネットの瞳。修羅の巷を傲然と往く賢者の風格だ。 そのくせ、自分がどう見られているのかはまるでわかっちゃいないらしい。さっきから 男女問わず投げかけられている構って欲しげな視線にも風馬牛だ。まともに勝負もさせて もらえない明敏さと、プライベートな部分での大ボケ加減のギャップが激しすぎて、可愛 いったらなかった。 「いや、その定石、一時期やたら流行ったから、講じ手も研究されててな…ってことで」 ぱちり、細かな傷や火傷の跡が残る大きな手が、意外な升目に駒を進める。派手に動く 飛車の陰に隠れて王座に剣尖を突きつけようとしていた銀の動きを、僅か一手で封じられ たことを理解して、ナミは思わず眉間にしわを寄せた。だめだ。無理押ししても、守りに まわっても相手の手の内から抜け出せない。無駄に駒を遊ばせているように思える布陣は 見せかけだけだ。対症療法に徹している振りをして、その実徹底した優位を既に固められ てしまっている。 「あーあーもう、負けた負けた、あたしの負け!孫悟空の気分ってこんな感じだったん じゃないかしら」 「そんな大げさな。言うだろう、『敵を斬らんと思うところにこころを置けば、敵を斬 らんと思うところにこころをとらるるなり』」 「一つ種を明かしてみせるのも次のフェイクの仕込み?」 「見たいと思うものを見せてやるのが詐欺の常道だろ」 ついに我慢できなくなって、麦藁海賊団の誇る魔女−−−もとい航海士は、腹を折って 笑い転げた。3タテで完封負けを喫しているというのに頭に血が上らないのは、結局ベッ クマンとの会話の方が勝負より遙かに面白いせいだ。どんなボールを投げても的確に受け 止めて、更に意外な方向に投げ返してくる。話のテンポを削ぐよけいな説明など一切必要 ない。どこまで理解しているのか探りながら言葉を選ぶ心労もない。気楽さが新鮮だった。 「話が通じるって楽しいのね、副首領さん?」 笑いすぎて滲んだ涙を拭き吹き、ぽろっと本音がこぼれた。 「あー、まあ確かにな。ところでさっき列子を引き合いに出していたが、読んだのは円明 注版か?」 「あれしか手に入らなかったのよ」 「やっぱり。ちょっと待っていろ、閲世版を持ってくる。円明も面白いんだが、あれはち ょっと牽強付会にすぎる」 「持ってるの!?まさか全巻揃ってるなんて言わないでしょうね」 「原典の方がいいか?こっちは私家版の写本だが」 言外の肯定。目の色が変わるのが自分でもわかった。どちらも、同時代の学者が頻繁に 引用しているから断片的にはナミも知っているが、出版後300年近く続いた動乱の中で 原典・写本とも大半が遺失してしまったとびきりの稀覯本である。 「どっちも読みたい!資料室どこ、持ってきてもらうなんてそんなまどろっこしいことし てらんないわ」 「いや、俺の部屋なんだ」 「どこ!お邪魔させて、散らかさないから!」 「って、あのなお嬢さん…」 赤髪海賊団副首領は、珍しいことに優しく苦笑した。きらきらした、子供のような目を 見ていると、駄目と言うのがどうも悪いことのように思えてくるが、時間が時間だ。妙齢 の女性を男の部屋に通すにはちょっと夜が更けすぎている。 「いいじゃない、用があるのは本棚でベッドじゃないんだから」 「あのなあ、世間の目もちょっとは気にしろ」 「こんなチャンスを棒に振るくらいなら常識なんてクソっくらえよ。曲解したい奴にはや らせときゃいいわ」 負けた。 元々押しには弱いたちだ。そうでなければ、そもそも海賊になどなっていない。ベック マンも、このオレンジの髪の航海士が気に入っているだけに分が悪かった。とりとめのな い話をとりとめのないままに進められるだけの回転の速い頭の持ち主に会うのは全く久し ぶりで、それだけでも蔵書を披露するぐらいのことはしてもいいかという気になっていた し、うっかり飲ませすぎて潰す心配のない酒豪ぶりも好ましい。邪魔の入らないところで 語り明かす誘惑には勝てなかった。部外秘の海図や航海日誌のたぐいは船長室と会議室に 保管されているから、見られて困るものがあるわけでもない。 「大頭、済まんが引けさせてもらうぞ。部屋にいるから、何かあったら呼びに来てくれ」 グランドラインで三本指に数えられる大勢力に成長した今でも、赤髪の大頭は単独でふら ふらと気ままな航海を楽しんでいることが多い。今度のお目当ては、ほんの一ヶ月ほどしか 出回らないディルヴィシュの新酒。絞りたてが一番旨い上、デリケートで長距離輸送に耐え られないと来ているから、出荷される時期にこの港まで足を運ばなければ決して味わえない 酒マニア垂涎の美味である。 そこでたまたま、見張り台に昇っていた船員が、三隻向こうに投錨していた麦藁を被った ジョリー・ロジャーを発見したのが、まあそもそもの始まりだった。 港が再会の歓声で沸き返った。同じ『ひとつながりの秘宝』を目指す海賊同士、いつかは 敵として対峙することもあるかも知れないが、そこは名うての大海賊と現在売り出し中のピ ースメインだ。お互い戦陣の作法は身に付いていた。同盟を結ぶか、不可侵で共存するか、 はたまた決戦に至るか、それはその時になってみなければ分からない話だ。そんな不確定な 日は今日という日の歓楽の何の妨げにもならない。久方ぶりに出会った少年が、頼もしい仲 間を得て幼い日の誓いを成し遂げつつあることは喜ばしいし、砲術隊を仕切る狙撃手には立 派に成長した息子との再会という思わぬご褒美まで付いてきたのだから、これはもう宴会 になだれ込むしかあるまい。 で、今に至っているのだが。 宴会場と化した赤髪の座艦は、死の沈黙に覆われていた。王下七部海が纏めて攻めてきて も陽気な敵愾心をもって迎え撃つだろう男たちが、一様に呼吸を忘れたような恐怖の眼差し を送る、先には。 すらりと伸びた背筋が印象的な、オレンジの髪の少女が、両手で甲板に背を向けて立つ巨 躯の男の手を引っ張りながら、楽しげに何やら色々と話しかけている。年の離れた多忙な恋 人をやっとデートに引っぱり出すことに成功してはしゃいでいる女の子、に見えないことも ない。それはまあいい。独り者が多い船上故、ちょっとケッとか言ってしまいたくはなるが、 おおむね微笑ましい光景である。 問題は、面映ゆいような、きな臭いような顔で引きずられている男が、この船を預かる大 頭の副首領だということで。 早い退散を詫びるベックマンの声を残して、船尾楼へ続くドアが閉じる音を地獄の門扉が 閉ざされる轟音のように聞きながら、甲板中の視線が一斉に赤髪の大頭に集中し、途端にそ ろってコケた。爆発必至と思いきや、 「おう、話し込むのは程々になー!適当なところで休めよ!」 「ナミさーんっ!!」 「落ち着けってのコック、サンジだっけ?邪魔すんなよ野暮だぜー」 「大頭…平気なのか?」 「まあ副首領、がつがつした方じゃないし。わかってるんデショ、その辺は」 斜向かいに陣取ったヤソップとルゥのひそひそ話に左目だけでうるせえよと釘を差しながら、 シャンクスはがうがう泣きながら吼えまくる金髪の戦うコックを強引に引きずり倒した。女房 の浮気現場−−−ととれなくもない−−−を目撃してしまった旦那の立場の割に平然たるもの だ。 「大体お前さん、あの二人の話についてく自信あんの?」 「ねえよ!だからってほっとけるか、放せクソ海賊!」 「大丈夫だって、副ちゃん会ったばっかのオンナに手出し出来るタイプじゃないから」 実はシャンクスも、内心は見た目ほど穏やかなわけではなかったが、ベックマンがいかに説 明しなくても話が通じる相手に餓えているのかもよくわかっていた。悔しいけれど、それだけ は自分では埋めてやれない。基礎教養のレベルの差ばかりはどうしようもなかった。ここは一 つ、大人の度量の見せ所だ。邪魔が入らないように、この絡み上戸のコックをからかってやる のもそれなりに悪くない。どうせベックマンが女に下心を抱かないことは保証済みだ。あのお 嬢さんの方はその気があるのかも知れないが、コナかけられたところで気づきもするまい。 次第に泣き言なんだか惚気なんだかわからなくなってきた愚痴を並べ立てるサンジのジョッ キに酒をつぎ足してやりながら、シャンクスは豪快に笑った。 「大頭、使いだてして悪いんだがね」 「おはよ、メディヴ。何か用か?」 朝食を取ろうとメスルームの入り口に差し掛かったところを、赤髪海賊団唯一の女性幹部に 呼び止められて、シャンクスは長閑な挨拶と共に振り向いた。横を青白い顔をした半ゾンビ共 がぐだぐだとすり抜けていく。 「…ちょっと騒ぎすぎたかな、昨日は」 何かというとお祭り騒ぎになる彼らでさえ、流石に昨夜ほどのハイテンションは珍しかった。 そりゃ二日酔いにもなるだろう。 「あの程度の酒で、だらしのない…ああ、そうそう、副首領を起こしてきてもらえないかなと 思ってね。まだ部屋に居るらしいんだよ」 酒豪で鳴らした女医の、端からは異論が山と出そうな意見に失笑しながら、シャンクスはお や、と首を傾げた。ベックマンは、この艦どころか配下の船の乗組員全員でコンテストをやっ たとしても一位は確実と囁かれるくらい、規則正しい日常を愛している人物である。寝坊など という無精にはとんと縁がない。 「そりゃまた珍しい。解った、たたき起こしてくる」 さー楽しみだ、と勢い込んで踵を返した、そろそろ押しも押されぬ中年の域に入っていると も思えない元気な後ろ姿を見送って、メディヴ・ロングアームはやれやれと肩をすくめた。 「あ、お客さんが泊まってるんじゃないかと思うんだけど…聞こえてないか」 騒ぎになりそうな気もしたが、ちょっと考えて、メディヴはとりあえず放っておくことにし た。睡眠中の副首領に近寄って無事に済まされる乗組員が大頭しかいないのだからしょうがな いではないか。 船尾楼の奥から二番目にある副首領の私室の前で、シャンクスはさあどうやって起こしてや ろうかとほくそ笑んだ。いつも自分がされていることをやり返すというこのシュチュエーショ ンは、思っていた以上に愉快だった。 うきうきしながら重い一枚板を叩き、わざと足音を立てて扉と寝台を繋ぐ獣道に足を踏み入 れた。忍び寄って脅かすというのも魅力的だし、寝込みを好きなだけ撫でくり回して目覚めた ときには据え膳一丁上がり、などとたわけた妄想を抱かなかったわけでもないけれど、「眠っ ているベックマン」相手にそれをやるには、たとえシャンクスであっても命がけの覚悟が必要 だった。物音で自分だと知らせてやれば、安心するのか大人しいものだが、気配を消して近寄 ろうとすると問答無用の急所狙いが待っている。無名時代、陸に上がった彼の部屋に押し込ん できた強盗を、眠ったまま、体の反射だけで撲殺してのけた事件は今でも語りぐさだ。味方だ からこそ鮮やかな体術に喝采も送れるが、200ポンドを超える体重に落下加速度まで加わっ たエルボースタンプなんて恐ろしいものを我が喉仏で味わいたくはない。 「副ちゃーん、べんべーん。朝飯冷めちまう…おうわっ!」 浮かれきった、副首領評するところの「とんでもなくやに下がった助平面」をしているであ ろうことを自覚しながら、狭い船室をことさらに狭くしている巨大な書架の谷間を抜け…よう として、シャンクスは脊椎反射で跳びすさった。部屋の主の体躯に合わせて配置されている分、 多少は余裕があるとは言え、肩幅プラス10インチ程度のスペースでバックステップしてどこ にも体を打ち付けない見切りの良さは誉められていい。だが、その時のシャンクスには自画自 賛に浸る余裕など無かった。 「ベック!どうした!」 吹っ飛ぶような勢いで寝台から転げ落ちて反対側の什器に背中でへばりついた黒髪の大男に 駆け寄る。普段から血色のいい方とは言えないが、それにしたってこの青ざめ方は尋常じゃな かった。大体この男がこれほど動揺すること自体どうかしている。 異変の元凶を求め、目尻が裂けそうなくらい見開かれた視線の先を追ったシャンクスの顎が がぼーんと落ちた。 「もう朝ー?」 んーっとのびを一つ、かわいらしいあくびと共に漏れた寝ぼけたような呟きが、静まり返っ た船室にこだまする。オレンジの髪が朝日を弾いて眩しい。だぶだぶのTシャツの中で細身の 体が泳いでいる。襟刳りがずっこけて、今にも右肩がのぞけそうだ。 まともな男なら眼福、と断言する光景ではある。それがベックマンのベッドの上で展開され てさえいなければ、シャンクスだって口笛の一つも吹いたろう。 「あ、大頭さん。お早うございます」 あくびに滲んだ涙をこすりこすり、ちょっと恥ずかしげな朝の挨拶に応える余裕は、二人と も無かった。 「で、とっくり話を聞かせてもらおうじゃないかお二人さん。つーか特にベック」 「床で寝てたんだよ俺はっ!」 行儀悪くもどっかと両足をテーブルに投げ上げたシャンクスに睨め上げられて、ベックマンは 思わず語気を荒げた。公共の場で何を言い出すんだと言いたかったが、メスルームに座を移すこ とを主張したのが自分なだけに−−−私室で問答を進めたら何をされるかわかったものじゃない −−−些か立場が弱い。 「最初はね、たしかに」 お澄まし声の爆弾が、二人の大海賊の中間点で炸裂した。ベックマンはぎょっとして首を右に ねじった。 「明け方前かな、一回目が覚めたんだけど、副首領さんが床で窮屈そうに寝てらして。 むりやり押し掛けて、古文書山ほど講義してもらった上に寝間着まで借りちゃって、ベッドま で取り上げちゃいくら何でもあんまりだと思ったのよ。あのベッド十分広いし、こっちに来たら って、ほらあたしも酔ってたし」 「…それであっさり乗ったわけか…?」 「憶えてねぇよ…」 「腕枕なんてしてもらったの初めて。すっぽり守られてるって感じで、いい気持ちねあれ」 うふふっと無邪気を装って狙い澄ました次弾を投下し、ナミはとっくりとその効果を眺めた。 斜め後ろで金髪の戦うコックがハンカチ噛みしめて悔し涙に暮れているのを知っていての台詞だ からいい根性だが、一応彼女にも言い分はある。曰く、ベックマンが可愛いのが悪い。ちょっと 可哀想かなとも思ったが、頭の隅に蹴りやった。昨夜から将棋でも討論でも負けっ放し、かなり 露骨に迫ってみてもあっさり流された腹いせと思って勘弁してもらおう。 「腕枕、だと…」 「寝ぼけてやったことまで責任もてるか」 「安心して大頭さん、とりあえず奥様の貞操は無事だから」 「誰が奥様だ、誰がーっ!」 問いつめると言うよりセクハラの様相を呈しはじめた騒ぎを、眺めるともなく見やっていた三 刀流の剣士は呆れたように呟いた。 「お前、ほんっとうにあの魔女のどこがいいんだ?」 「クソやかましいわまりもヘッド!」 「じゃーなシャンクス、元気でなー!」 「おう、お前もなルフィ」 「しっかりやれよ…」 朝っぱらからの乱痴気騒ぎの余韻はどこへやら、わめくだけわめき倒して一人ですっきりして しまったらしいシャンクスの左斜め後ろに立って、ベックマンはおざなりに別れの挨拶を交わし た。声がざらざらにひび割れているのに気付いて額に青筋が浮く。こめかみも酷く疼いていたが、 睡眠不足のせいだと無理矢理片付けた。声が荒れているのは…不機嫌な時の悪癖で煙草のピッチ があがっているからだ、そうだと決めた。 昨夜はあんなにいい気分だったというのに、どうしてこうなるんだ? 「あ、そうだ副首領さん、ちょっといいかしら」 「…なんだ?」 後数分の我慢だと言い聞かせて、1フィート半も下にあるオレンジの頭に目線だけを移す。目 つきがとがっているのが自分でもわかるが、誤魔化す気力も尽き果てていた。 「ほんっとに、昨夜、ベッドに上がったときのこと憶えてないの?」 「ねえよ」 航海士の形のいい唇がにんまりとつり上がった。いや、客観的に見ればにっこりなのだろうが、 さんざっぱら苛め倒された直後とあっては警戒心が先に立つ。 「ちょっと耳貸して下さらない?大頭さんも」 ベックマンは露骨に嫌そうな顔をして身を引いたが、シャンクスに前髪を引っ張られて不承不 承上体を傾けた。 ぽしょぽしょぽしょ。 居合わせた乗組員たちは固唾を飲んだ。どんな騒ぎが起きてもとりあえず最初の一撃だけは避 けられるようにと、鍛えられた習慣が退避姿勢を形作る。 異変はまず、副首領の首筋に現れた。今日は結わえていない黒髪からかいま見えるうなじが見 る見るうちに深紅に染まる。耳たぶ、頬、と順繰りに色を変え、真っ赤っかになって拳をぶるぶ る震わせ始めた。 「それじゃ、お世話になりました、昨夜はごちそうさま!」 「副ちゃーん、愛してるぞー!」 「いいから止めろーっ!」 首根っこにかじり付いてすりすりと懐く大頭をひっぺがそうと無駄な努力に体力を消耗する副 首領の涙混じりの絶叫が響く。 何事が起こったのかと呆然とする乗組員を後目に、脳天気なフィギュア・ヘッドを頂いたキャ ラヴェル船が風に乗って離れてゆく。 「…魔女だ、あの女航海士…」 「あれなら地獄に堕ちても悪魔相手に人のからかいかた指南してやっていけるんじゃないか?」 嫌になるほどの晴天の下、赤髪の乗組員たちはしばし呆然と立ちつくしていた。 『憶えてないの?腕枕しながらね、『お休み、シャンクス』って。もう、手出しする気も失せち ゃった。愛されてるのね、大頭さん』
