訳者後書
 タイトルから「真珠夫人」の様な展開や、クリーク一味のパールさんが登場
すると思った方はいらっしゃいませんよね?(耳を澄ます)        
 シリアスな恋物語かと思ったら、冒頭部分は事務的なギャグ。皆様の呆れる
顔が目に浮ぶような気がします。                    

 何故こんな展開になったかと言いますと、スモーカーさんが「休暇の似合わ
ない男bP」なら、ミホークさんは「金勘定の似合わない男bP」けれど、ミ
ホークさんは七武界として上納金を納めているのは事実…。あの生来の武人が
金なんて数えるわけない!と私は思ったわけです。本物のお金持ちは自分の財
産がどれだけあるかなんて考えようともしないと聞きますが、ミホークさんか
らはそういう本物のお金持ちの匂いもぷんぷんぷんと漂ってくる気がします。
 その結果、ミホークさんだけがこういう支払い方をするという仮説に至りま
した。市役所の○税課でアルバイトをしたことや、確定申告をした経験などを
混ぜこんだ事務ギャグになってしまいました。笑って頂ければ幸いです。  
 まあ、そんなぶっとんだ金銭感覚だからこそ、時価ものの黒真珠と仮初にも
恋に落ちることが出来るのでしょう。                  

 作中疑問だったのはミホークさんの船の操縦法。エースの船みたくオートマ
ティックで動くんでしょうか?これも謎だなあ…             

 作中の詩文にはモデルがあるのですが、原文は実は漢詩です。李商隠の漢詩
「無題」シリーズの(無題といっても主題は恋ですが)中の一作、その一部分
から取りました。                           
  「春心、花と共に開くを争う事無かれ。一寸の想思、一寸の灰」    
(訳)恋心は花と競ってまで咲かせてはならない。僅かな思いの後には虚しい
   灰しか残らないのだから…                    
 古文調で話すミホークさんには漢詩も似合いそうですが、そのまま使うより
はひねってみたいと思い、英訳しました。二回転半ひねり、決まりましたでし
ょうか?判定をお願いします。                     

 ラストシーンのミホークさんにはこの歌を捧げましょう。        
 「紫の 匂へる妹を 憎くあらば 人妻ゆえに 我恋ひめやも」       
   (万葉集より抜粋:詠み人・大海人皇子)             

 で、結局これはシリアスなの?ギャグなの?と問われれば、…自分にも分か
りません。どうしてこうなったかなぁ…(明後日の方向を見る)。     


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