船と縁の深い動物は我々の身近にいる。それは「猫」。それは何故か? 「船の中で最小にして最大の敵である鼠」を獲ってくれるからだ。 昔の帆船は木製で、鼠の齧るものが山ほどある。帆を引っ張る為のロー プ、大事な食料や海図、帆、最悪の場合船底に穴を空けられたりしたら、 えらいこっちゃ、えらいこっちゃ、よいよいょぃ… しかも、彼らは必要物資の中に難なく潜り込み、ロープを伝って自由自 在に走り回る。つがいで乗り込まれたら、増えてしまって手のつけよう がないし、ご丁寧に虱や蚤もばら撒いてくれる。 そんな危機におびえる船乗りたちの心強い助っ人が猫だったのだ。 事実、日本に猫はもともと住んでいなかった。実は帰化動物である。 縄文時代には柴犬はいても、猫はいなかった。猫が日本に来たのは、 大陸から経典を運ぶ際に鼠の害から守る為に船に一緒に乗せたことが始 まりだと言われている。正確なことは現在でも判明していないらしい。 一番古い文献では日本霊異記に猫の記事があるという。 もし、この記事の読者の中で猫、特に雑種や和猫と暮らしている方。う ちのは「駄猫」なんて思ってませんか?ひょっとしたら、遣唐使、鑑真、 空海や最澄といった方々と一緒に渡って来た猫の子孫かも。振り返ると 猫が妙に偉そうにしていたり?