38.空気圧 − 常識はホント?
| 一般的にタイヤの空気圧が低くなると燃費が悪くなると言われています。これはジョーシキらしい。原因はタイヤの接地面積が増えることによって、転がり抵抗が増えるということら
しい。オートメカニック誌1994年9月号では燃費の特集が組まれ、空気圧については、ほとんど影響がなく、常識はウソであると
いう結論がでています。ほんとはどっちなんでしょう。
秋は気温の変化もあるので、10月の短期に集中してテストをしました。ストリームiLの適正空気圧は220kPa(キロパスカル)と記載されています。大体2.2気圧です。適正空気圧220kPaと約12%%減の180kPa(約0.4気圧減)とで試してみました。空気圧はゲージ圧(大気圧と の差、つまり表示プラス1気圧(101kPa)がタイヤ内部の圧力)で表されているので、(220-180)/(220+101)=0.12となります。 ちなみに走った後はタイヤが暖まって空気圧も少し高くなりますので、走る前にこの圧力に調整しました。 図1には、通勤燃費の結果を示してます。低空気圧が4点、適正空気圧が3点あります。水色はそのままの燃費、黄色はすでに説明した 補正燃費です。かつ、25℃を基準に温度補正しています。このポイント数で平均をとることにどれだけ意味があるかわかりませんが、平均すると、0.1 km/L弱ほど220kPaのほうが燃費はよくなります。んー、この範囲では、空気圧の影響は小さいですね。
次に高速道路での燃費を比べてみました。区間は2カ所。気温が違うので補正した燃費も計算しました。結果は下表です。やや、空気圧が高 い方がいいのかなという程度で、どう主張したいかによって、なんとでもいえるような差です。
タイヤの適正空気圧といっても、車によって指定されているので、車重によって変わるのかもしれません。まあ、これはいいとして、そもそ も、220kPaから180kPaくらいまで空気圧を落としても、見た目で接地面積が増えたとも思えません。 ふと思い出してJAFMATE(14年10号)を取り出して調べたところ、ありました「エコ10か条」。この記事に よると、空気圧を約100kPaほど落として走った場合に燃費が悪くなったという報告があります。だいたい5-10%くらい燃費が落ちている感じです。先 に書いたオートメカニック誌のテストでは200kPa±50kPaで変化がなかったとされています。 す
べてが正しいとすると、適正空気圧マイナス50kPaくらいまでは影響は小さく、それを越えるとだんだんと影響が大きくなり、マイナス100kPaにもな
ると、満タン法でも分かる程に燃費が悪くなるということになります。普通、そこまでペコペコフニャフニャになるまで気がつかないはずはないと思いますが、
時々チェックしましょう。少し低い程度では
燃費に大きな影響はなさそうなので、神経質になることはありません。 空気圧が下がって、タイヤ の接地面積が増えても、車の重さが変わるわけではないので、接地面積あたりで支えなければならない重さは低減されます。ころがり抵抗は重さと摩擦係 数との積で表されるので抵抗は小さくなりますが、面積が増えた分と相殺されて、空気圧の影響はあまりでてこないのではないかと思います。空気圧がかなり減って、重さを支えないタイヤの接地部分が出てくると、単に摩擦が増えるだけで燃費が悪くなるのではないでしょうか。 空気圧を少し高くすると燃費が上がりますと書かれたサイトもありますが、本当でしょうか?適正空気圧
220kPaよりも少し高い230kPaにして、直前と直後の燃費を比べてみました。結論としては、図は出しませんが、街中や高速道路を走ったデータ
を比べてみても200と230kPaの間では何ら有意な差はでませんでした。乗り心地という面でポンポンはずむ感じが強くなっただけです。 |