33.高速登坂
| 登坂ではシフトダウンしたほうが燃費はよくなるといった記述を目にします。高速道路の登り坂はどうなるのか
テストしました。早めにシフトダウンして速度を落とさず登る方法、速度を落としてエンジン回転数を上げずに登坂車線をゆっくり登る方法、5速のままふん
ばって登る方法、シフトダウンしてゆっくり登る方法について、どれが燃費がよいのか、比べてみました。
高速道路の長い坂道の一部区間(3.8kmで高低差は160m程度)においてデータをとりました。図1が結果です。測定開始と終了時点 での速度はいずれの場合も80 km/hにそろえています(こうしなければ正しい比較はできない!)。
4速、90km/h近くで登った場合を赤色で示します。エンジン回転数は3000 rmpを越えています。したがって、i-VTECインジケータも高速カムモードを示す赤色が点灯していました。青色は70 km/h前後まで速度を落として登坂車線を利用しました。低速カムモードのままで、1 kmをすぎたところから坂がきつくなりギアは4速に落としました。このときのエンジン回転数は2400 rpm前後です。、黄色は80 km/h弱の速度です。この速度であれば傾斜5%の登坂も夏場は5速のまま登れます。エンジン回転数は2300rmp程度です。
青色と黄色は最初の緩やかな登坂1kmで80km/hから70km/h近くまで速度を落としますので、燃料消費量も少なくなっていま す。青色はほぼそのままの速度で登坂。黄色は登坂しながら80km/hまで速度を上げていきました。赤色は最初の区間で速度を90km/hまで上げますの で燃料消費量は多くなっています。その後3kmまでは赤色と青色は速度は違うものの一定速度で走っており、燃料消費の差もほとんど変化しないので、燃費は 同じくらいで推移していると思います。黄色は少しずつ加速しているので消費の勾配も少し大きくなっています。最後の800mで赤色は90から80km/h まで速度を落とすので、燃料消費が少なくなって、最終的にはすべてぼぼ同じ消費量となりました。 赤色は493mL、青色は490mL、黄色は493mLのガソリン消費でした。いずれも差はないと考えてよいでしょう。この坂登りにつ いて他のデータを整理すると、気温1℃で0.5 %程燃料消費が変わります。ということは赤色は26℃であれば、498mLとやや大きくはなります。ハイカムモードで駆け上がると燃費は大きく落ちるので はないかと予想していましたが、空気抵抗が大きいことを考えると、そんなに大きくは違いないようです。 メインの区間での伝達効率(回転数の)をみると、高速カムモード(赤色)で90 %、低速カムモード(青色)で85 %、5速では73 %程度でした。3000回転あれば出力は十分ですが(ロックアップオフですが)、5速では、燃料消費率はよくなっても、回転数が低いため出力が足りず、少し回転数を上げて、トルコンのお世話になっています。CVTだと、このあたり最適なところを使うのだと思います。 見にくくなるので図にはいれませんでしたが、メインの区間を70 km/Lまで落として3速で走りました。ガソリン消費は486mL、回転数はだいたい3000rpmでした。これも高速カムモードになっています。気温は 31℃とこの中ではもっとも高い気温です。ロックアップはやはりオフですが伝達効率は91%でした。26℃の状態に補正してやると、498mLになります。結局これも差は ないですね。 結論:その速度で気持ちよく登れるならばあえてシフトダウンする必要はない。かったるくなった時にキックダウンするなり、シフトレバーを操作するなりしてシフトダウンすればよい。AT車(Stream
だけかもしれませんが)の場合には、トルコンの滑りのロス、トルクアップ効果、EGR効果など、いろいろな要素があって、回転数と速度と燃料消費の関係は何がなんだか分からないが、あまり燃費に差は出なかったので、好きにすればよい。としておこう。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||