50.丘の人の燃費


丘 の上や山の上に自宅がある方などで平均的な燃費よりも悪いのではないかと気にされている方も多いと思います。今回はこのあたりについて調べてみました。先 日、山登りをしました。麓から頂上までの距離は6.09km。登りは麓からのホットスタート(暖機は終了)、帰りは翌日だったためコールドスタートでの測 定となりました。

図1に登りでの速度の推移を示します。ほとんど3速で登りました。きついカーブのたびに減速しています。計測区間での信号等による停止 は2回でした。

図2には登りでの積算の燃費を示しています。はじめは緩やかなので8km/Lまでいきますが、その後は傾斜がきつくなり、最終的に5.38 km/Lとなりました。平坦路で同じ距離を往復すると、 信号ストップはほとんどないので15-17 km/Lの燃費になるはずです。しかし、「登り」で燃費5.38では下りをガソリン消費ゼロで降りたとしても燃費は10 km/Lそこそこにしかなりません。しかも、帰りはコールドスタートであったため、暖機までに余分な燃料消費があったことと、その間は燃料カット(エンジ ンブレーキ)が使えないため、ガソリンを余分に消費しました。

図3に登りと降りのガソリン消費量の変化を示します。登りは1132mL、下りは196mLです。降りでの燃費は31.1 km/Lで す。エンジンブレーキがどれほど使えたかは図4に示します。できるだけエンジンブレーキを多用するようにはしています。

降りの燃費は31.1km/Lと非常によいのですが、登り降りの平均では9.17km/Lに なってしまします。燃費は単純に平均されるのではなく、逆数の平均になるので、一方の燃費が悪いと平均は悪くなります。つまり、非常によい燃費で走っても 一部で燃費が悪いと平均もかなり悪くなる。また、低い燃費で走った後に高燃費で走っても、平均燃費はさほど高くなりません。今回の場合、登り燃費は 5.38km/Lでガソリン消費は1132mL、降り燃費は燃費31.1km/Lでガソリン消費は196mL。合計は1328mL。走行距離は 2X6.09=12.18kmなので平均燃費は12.18/1328=9.17km/L !

高度貯金つまり位置エネルギーをたっぷり蓄えたにもかかわらず、急カーブのたびに速 度を落とすので、エネルギーを捨てています。もしも、勾配が同じで、まっすぐかつ速度制限がなく停止もしなければ、エンジンブレーキがかかっていても相当 の速度になって山をおりきり、さらにかなりの距離を燃料カットのまま走行できるはずです。そうすると、登り降りでの平均燃費はさほど落ち込まないと思いま す。

結論としては、丘の上に住んでいると、当然ながら「のぼり」はそれなりの燃料を消費します。しかし、「くだり」で取 り返すことはできません。暖機の間は燃料カットが使えないことと、信号等により停止するために、「下る勢い」(高度貯金)を捨ててしまいます。また、坂を降り きった勢いでしばらく走れるといいのですが、坂を降りきったところには、かならず交差点があり、しかもほとんどの場合、赤信号が待ち構えており、停止せざるえません。そういったこと で、高度貯金の大部分は有効に利用できず捨ててしまうので、燃費は平坦路のみを走る場合より も残念ながらかなり悪くなると思います。


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