「
奪取
」
...............真保裕一
...............講談社文庫 各750円
真保裕一は以前読んだ
密告
のねっとりとした作風が頭にあってあまりいい印象はなかったのですが、この作品は1997年の山本周五郎賞受賞作ということで読んでみました。で、ガラッと印象が変わりました。
一般的には作家にはその人の持つ表現方法やストーリーの類似性と言うような、どの作品にも似通った部分があるのですが、この「密告」と「奪取」にはその類似性は感じられませんでした。2つしか読んでいませんのでこの二つのうちのどちらかが特異と言う可能性もありますが。
この「奪取」は偽札造りの話です。偽札造りの技術的な詳細なくだりは興味がないと重たいのですが、登場人物達の人間性や大ドンデンの結末はスカッとしていて気持ちいい作品です。
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