官僚たちの夏

...............城山三郎
...............新潮文庫 580円


 高度経済成長が始まった1960年代始めの頃の話です。全身全霊をかけて仕事に邁進する「ミスター通産省」と呼ばれた通産官僚風越信吾が主人公です。

 今の時代にはこういった人種は少なくなってきてはいるものの、まだまだ日本社会を支えている人種であるかもしれません。この人物の奮闘振りをダイナミックに描きつつも、このような生き方は「少し違うのでは」と読者に投げかけています。そのあたりの先を見る感覚が城山三郎のすごいところだと思います。

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