「懲戒解雇」
...............高杉 良
...............講談社文庫450円(BOOKOFFで100円)
...............ISBN4-06-183464-9
少し前に呼んだ「辞令」とほぼ同じようなストーリー。「辞令」よりも話が詳細になっている。同じネタで丁寧に書き直したと言う感じか。これも実話が題材になっているという。
一流企業でエースと言われていた主人公はある役員の汚職を告発しようとしたことをきっかけに邪魔者扱いされてしまう。そこから「懲戒解雇」に向けて秘密裏に事が進んでいく。過去数年に渡り交際費を調べ上げられ、信用調査を使って行動まで調べられてしまう。そしてほんのちょっとしたことを理由に「懲戒解雇」におぜん立てができていく。エースから一点窓際族へ急降下だ。
権力を持つ人間が個人的な好き嫌いで人事権を発動していてはその下の者達はたまったものではないだろう。しかしながら、現実にはそんなことはあるようだ。
主人公が慕う取締役は権力闘争に破れ、会社を去ってしまう。 一旦はその恣意的な人事を止めようと思った清く正しかったはずの人事部長も見返り(役員の地位)を散らつかされて寝返ってしまう。 心を許しあう友人だったはずの同期達にも「出世レースのライバルがいなくなった」「とばっちりは受けたくない」と助けようする人間は少ない。
一旦権力者を敵に回すと噂が噂を呼び、根も葉もないことがさも真実かのようにまかり通っていく。組織はとても恐い。
誰しもやっぱり出世したいんだろうか?作者Jは出世はしたくないけどお金は欲しい(笑)。いざという時には自分のことが一番かわいいから、人のことなんか構っていられないんだろうか?
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