「バカの壁」
...............養老孟司
...............新潮新書680円+税(ブックオフで350円)
...............ISBN4-10-610003-7
ベストセラーになっただけのことはある。読みやすい。わかりやすい。「そういうことか!」ということが書いてある。
あまり買う気はなかったのですが、「一応ベストセラーは読んどかないとなあ」という気持ちを持っていたところに、ブックオフのレジ横に置いてあったので買いました。
「話せばわかるなんて大嘘」という見出しが取り上げられることが多く、あまり熟慮しない人はこの本を読んで、「ああ、やっぱりわかんない奴には言っても無駄なんだ。」とか思っただろう。
でも本当は養老先生は「だから話しても無駄だよ」と言っているわけではないと思う。「話してもわからない人(自分の中にバカの壁を作っている人)がいるということを踏まえて話してみたらどう?」と言っているのではないかと思う。
「バカの壁」を作っている人に対しても何度も話していれば少しずつ変化があるはずだ。それが人間関係だと作者Jは思いたい。
バカの壁についての話は最初のあたりだけで、段々と脳の話になっていく。人間の反応をy=axの一次式に当てはめ、係数がプラスなら好き、マイナスなら嫌い、0ならまったく無関心という説明はわかりやすく明快です。「嫌いだった人が好きになる」、「好きだった人を嫌いになる」これは係数(ベクトル)の向きが変わるということ。係数が0(無反応)ではこうはならない。一方係数があっても、無限大だと困ってしまう。テロ行為などは無限大の結果だという。
本人も言っている(書いている)ように、この本は養老先生がしゃべったことを本にしています。ですので、本好きの作者Jにとっては、細かいところの表現などがいまいちしっくり来ませんでした。まあ、講演を文章にしたと思えばいいのですが。というわけで本好き(文章好き)の人にはいまいちかも。書いてある内容はいいですけどね。
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